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発電所建設現場の設備基礎について解説します

 写真は私が担当する建設現場の基礎の写真です。この基礎の上にはポンプが設置されます。

 水が溜まっている四つの穴は、ポンプのアンカー(基礎)ボルトが入る穴です。基礎を打設前にワインディングパイプ(円筒上のアルミの筒)を入れて、この部分のみ空洞になるようにコンクリート打設を行いました。
 穴が四角の場合もあり、四角の場合は型枠で作成するので箱抜きと言われたりもします。

 ポンプとアンカーが設置された後に、穴の内部と基礎表面にグラウトを流し込み基礎を一体化します。

 表面がザラザラしているのは、コンクリートを打設した後に表面を削っているからです。これをチッピングとかハツリと言います。目的はグラウトと基礎の付着性を高めるために、あえて凹凸をつくっています。
 殆どの設備基礎はチッピングが行われていますが、実は新しい基礎であればチッピングをせずともグラウトの付着性は問題ないという論文が出ています。

 手間をかけてチッピングして、カケラは産廃になるので、あまり意味がない作業を昔からの慣習で行っているそうです。
 ただし、古い基礎の上に継ぎ足しするような場合は、劣化した表面は強度や付着性が落ちていますので、表面をチッピングして内部の健全なコンクリート面とグラウトを付着するためには必要な作業となります。

 建設現場には、フォーカスすれば多くの勉強材料が転がっているので机上では得られない知識の宝庫だと思っています。

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