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49ccバイク旅

お久しぶりです。桃井です。

今年の7/30〜8/5にかけて、総移動距離1900kmのバイク旅に行ってきました。バイクというと「ブロロン!」と脳天突き抜ける心地よいマフラー音響かせて高速を突っ走るイメージがあるかとおもいますが、私のバイクは相変わらず49ccの三輪バイクのなぎさちゃんです。
元の黒い塗装が剥げてきたので、鳥山明っぽいブルーにおめかししました。かわいい。

原付、バイク、車と全て乗った方ならわかるはず。1900kmを原付で走るのはそう、あたおかです。が!とにかく毎日楽しかった!今回はその旅のお話をいたしますね。

◾️計画開始は2021年9月

キャンプにどハマりし、付き合いたてカップルのようになぎさと毎週イチャイチャと出かけておりました。「なぎさもいつかは走れなくなってしまう。その時に"私は全力で生きた!"と感じてもらいたいなぁ...」がきっかけ。ただその年も例に漏れずゲリラ豪雨の頻発、度重なる台風で計画時点で頓挫。来年こそは!と誓ったのです。

◾️一年越しのリベンジ!2022年9月

そう、コロナ禍です。
しかも、ちょうどダブルワークを始めたころで、休みは週1。遠出はおろかキャンプすら昨年の半分に満たない泊数でもんもんとしていました。行こうと思っていた宿、キャンプ場、店はどこもHPに【臨時休業】の赤文字。地獄。

◾️「やれるか?」から「やる!」と決めた

今年は、今の会社の勤続5年でもらえる5連休というものが。しかも期日は8/31までに取得。もう考えている余裕はない。

「どうすればやれるか」じゃない。「やる」と決めてから考えよう。

そうなれば話は早い。日にちを決めて、宿を取る。やりたいアクティビティ、絶対食べたいものをまず抑えた。地理関係やルートを調べていく過程でイベントを追加した。

・日本一のバンジー
・郡上の飛び込み
・名古屋港水族館でシャチを見る
・御前崎でキャンプ
・岐阜で関の辻屋でうなぎ食う
・静岡でさわやか行く
・昔食べたかぼちゃのプリンを食べる
・Uターン転職して富山に帰省した友人に会う
・海沿いの道を爆走する

主にこんな感じに。
が、機動力と持久力はあれど、速度の出ない49ccでは1日に移動できる距離には限界がある。若い頃は一晩かけて爆速2ストビーノで岐阜まで行ったこともあるが、いまや36歳、アラフォーのおぢさんである。1日の無理を3日かけて取り戻すような衰えを感じ始めている。うん、日にちは最大で7日間のゆとりがある。あの頃と違って今は野営道具も揃っている。休み休み行こう。

◾️下準備開始

長距離移動では少しの快適度向上が大きく響く。特に尻、喉の渇き、モバイルアイテムの使いやすさ、紫外線対策。このあたりは別記事にまとめますが、6月ごろからコツコツと準備を始め、見直しに見直しを重ねて実行した。
石橋を叩くより先に削って分析、がAB型の性分。尻に火がつけば加速度的に行う性格でもあるがちょっとの準備不足が命取りになるであろうと珍しく入念な準備であった。

◾️出発の朝!!!

7/30(日)、朝3時半。
ギリギリまで充電したガジェット類、冷凍庫で凍らせた保冷剤などを用意していく。出発直前てワクワクするけど「何か忘れている気がする」。で結局何か忘れてる。

甲州街道を爆走する。この時間はトラックがポツポツと走っているくらい。

はぁー....

この早朝の薄暗い中でのバイク、最高...

なんて気持ち良い空気。
八王子を抜けて相模湖地域に入ると、緑が増え、少しひんやりする。あのあたり、明確に「都市部」と「自然」の匂いが切り替わるポイントがある。

こういう「匂い」「空気」を感じられるのはバイクならではの特権。

「すごい冒険が始まるんだ」とずっとワクワクしていた。

◾️やっぱり忘れた!!!

最初の給油は山梨県は韮崎。すぐ隣にコンビニがあるので、コーヒー飲みつつ一服でもしようとポケットをあさっても、ない。ライターがない。ライターでありながら着火部を取り外せてマッチのように使える最高ライターがない。

先ほどコーヒーを会計してくれたおばちゃんが「あはは...まぁ忘れがちなものよね」と言わんばかりの顔でライターを会計してくれた。

うーーーん...機能的には火がつけば良いのよ。
ただライターってメンテナンスして毎日肌身離さず持っているものだから、自分の一部を忘れてきてしまった気持ち。程度を変えればホームアローンでケビンを忘れてきたママの気持ちになるのではなかろうか。

◾️予定時刻より2時間半早い

諏訪湖の手前の脇道を行った先が本日のキャンプ地。なのだが、都内の市街地が混み始める前に抜けたかったため、早めの出発をした。12時に到着の予定が9:30着。キャンプ場のチェックインは13時。さぁ、どうしよう。


というわけで、高ボッチ高原に来ました。
ちなみにGoogleクソMAPがドヤ顔で表示したルートは通行止めでした。くたばれ。

で高ボッチに向かう傾斜が地獄!!!
なぎさが渋々プリキュア業をやっていたかのように、7%以上の坂は「もうやだ〜〜!ありえな〜〜〜い!」と時速20kmほどに落ちてしまう。ありえな〜〜〜い!

まぁ到着しましたよ。この絶景です。
が、さっさと下山。暑いし、お腹空いた。
私はもともと寝っ転がったり居座る環境でないいわゆる「見て楽しむタイプの観光地」が苦手。イタリアだろうが奥多摩だろうが、日本一のシャッタースポット高ボッチだろうが秒殺である。のろのろ登って一瞬で帰る緩急、霞柱もびっくりだろう。

◾️なぎさ、過去最高速度!!

登りと変わって下りは爆速!エンジンついてると速度制御されるからオフにして自転車として下ることに。これがもうめちゃくちゃ早い!

速度メーターは表示されてたんだけど余裕の時速60km越え!さらに先を表示しようと針が振り切らんばかりにぐいぐいしてる!

やったねなぎさ!自己ベスト更新だよ!

◾️驚きの蕎麦屋へ

諏訪湖らへんは蕎麦が有名らしい。
というわけでお蕎麦屋さんを探した。



「日本一ちっぽけなそば処」

ほほーう。私、知ってる。自分のこと「ちっぽけ」というやつはそんなこと微塵も思ってない自信家なのに実力は大したことなくてプライドは鬼高いのよね。さて、君はどうだい?

鴨せいろを注文。
お隣さんの蕎麦は美味しそう。
だめね、こうやって斜に構えちゃ。ほんとに美味しいのに「いえいえそんな...」て謙虚で慎ましいお店かもしれないじゃない。早く来ないかなぁ!

キターーー!....ん?あ、、、あれ???

こういうもん?

なんか蕎麦が全部切れっ端みたいな短さ。
表面の長いの食べたらあとは全部ベビースターラーメンみたいな短さ。

こ、これは...私手打ちそば、うどんの経験あるからわかる。明らかに切れっ端ザーっと入れて茹でて盛ったね?

これは酷い...お隣さんは「蕎麦」として啜れてる。私のやつは紅生姜みたいだよ。つゆにつけると半分沈むよ!食べにくいよ!ぐぬぬぬぬ!
ちっぽけってそういうこと!?

許すまじ。

◾️買い出ししてキャンプ場へ

なんなのよあのお蕎麦屋さん!蕎麦茶がやたら美味しかっただけじゃないのプンプンと田舎特有のデカいスーパーへ。品数も豊富で楽しいですね。

夜用のお酒とおつまみ、あとは急に食べたくなったので唐揚げをつくることに。

その後、国道20号から脇道を進み、千代田湖キャンプ場へ。またまたなんちゅう傾斜!それでもさっきの高ボッチに比べたら楽なもんさ!

◾️無人のキャンプ場とお前なんやねんおじい登場

千代田湖キャンプ場に到着!完全予約制、チェックインはオンライン。サイトは芝。林間もあるが毛虫特殊部隊降臨が怖いので木陰ではない湖畔へ。

誰もいない。うーん、最高....!

湖では時々馬鹿でかい鯉がじゅぽんと動いて不気味だが、平和!良い風が吹いてる。夕方と朝は気持ちよさそうだなぁ...と設営を開始し、事件は起きた。

宿泊客じゃない、近くのゴルフ場に来ていたであろうじじいが二人乱入してきたのだ。
ペコリと挨拶するが勝手に場内を散策している。なんだこいつらは。設営途中のポールを握りしめる。万が一の時は串刺しにして湖に立ててやるかなんて考えながら。

「お兄ちゃん、こっちの木陰に立てたほうがいいよ」「素人はそっち選びがち」「こんな暑い日にキャンプなんてしないほうが良いよ」「山火事になったらどうする」「この道具は何?」だのベラベラ喋りかけてきた。

握りしめているクリマタクトで感電させてやろうか(そんな機能はない)

と思ったが、伝家の宝刀、日本語がわからないフリをした。幸い顔が濃いのでどこぞのアジアの人と思われやすい。

「あー外国の人〜!」「じゃ何言ってもダメだ」「外国の人マナー悪いからなぁ」とペチャクチャ喋りながら消えていった。

あのクソジジイどもめ、私が握っているのがポールでなく飛来骨だったらまとめて真っ二つにしていたぞ。命拾いしたな。と後ろ姿に中指立てたのは内緒ね。

◾️設営完了!


キャンプのときは設営と薪拾いが終わると動画を見たり本を読む。ここwifiはあるが通信速度は速くないので動画は微妙だし本は忘れた。
しばらくじゃがりこ食いながらゴロゴロしてたが暇だ。

出かけるにも、誰もいないからさっきみたいな乱入お節介おじいたちが来たら荷物が危ない。

と思っていたら一人来た。慣れない様子で設営をしているソロキャンパーだ。ご挨拶ののち、人が良さそうなので外出するかなと温泉へ。

後に人が良さそうなこの彼がちょっとしたイライラ問題を起こすのだけど。

◾️Google MAPの罠

近隣の温泉情報はキャンプ場がメールで教えてくれた。が、バイクで30分。もっと近いところないかなと探したらあった!そこは15分!営業中!やったやったー!

到着予定時刻3分前、道の様子が怪しい。
枝が落ち、脇の草はボーボー。明らかに数ヶ月は人が通っていない道路。

嫌な予感。

到着。

うん、廃墟🫶

風が吹いた時、強い獣臭がして動物的本能で逃げた。

Google MAP is クソ

◾️最高の温泉!

結局案内されていたさくらの湯へ。
綺麗だし、広いし、混んでない!
のびのびと入浴できました。ありがたやありがたや。


紫外線、浴びっぱなしの風、日焼け止めと肌負担は過酷極まりないので、しっかりとスキンケアをしたのち、キャンプ場へ。

◾️夜の宴

始まりました!缶ビールぷしゅっから始まる夜の宴!ゆっくりと暗くなっていく時間に「あー。今日が終わるなぁ」と。

キャンプで一番好きなのは朝の時間、その次が夕暮れと夜の間。焚き火をしながら、チョリソーを焼き、破格の49円で売っていたエリンギを割いて焼く。味付けは塩、胡椒、レモン。
んめへへへぇえ〜〜〜い!!!

そして最後は米&唐揚げ!
スキレットがあると本当便利ですね。重いけど、料理の仕上がり、万能さ、タフさでの良い面が勝ちます。買ってよかったニトリのスキレット。

さて、食事も終わり、焚き火も落ち着きはじめ、静かな夜のチルタイム...とはいかなかった。

◾️騒音系お隣さんキャンパー

お隣さんの、火を起こしがうちわ派なのか、ずっとパンパンパンパンパン!と音がする。ほんとにずーーーっと!でも煙は見えないしテントの中にいる。あの中で焚き火してんのか?なぞ。

そしてパンパン音が消えた後は火サスの例のテーマが聞こえたかと思ったらアイドル系バラエティを見始めた。なぜ分かるかって?静寂だからイヤホンなしだと普通に聞こえるのよ。怒

けどまぁいいか、明日は彼が寝てるであろう時間に撤収、出発になるから、時間帯は違えど生活音はお互いさまなわけねえじゃろがい!!
イヤホンしろKSG!!!出禁じゃヴォケマラが!!!とも言えず。

夜のうちに片付けられるものは片付けておこうと炊事場へ。とある張り紙が。

【熊が出ます】

😱

夜中に食われませんように。

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