こんな作品に出会えるなら盆栽展もすごく面白い。 初めての盆栽展でそう思わせてもらった。
ジャパンファウンデーションの盆栽展にお邪魔した。
頂いたガジュマロさんのためにも話を聞いてみたいと思って、チッペンデールまで出てきたのだ。チッペンデールはシドニーセントラル駅の裏っかわ辺りだ。
そこにひっそりとしているけれど目を引く作品があった。
写真に撮ってきたので是非ご覧いただきたい。
作品にストーリーがある。素晴らしい。
俺は盆栽には全くの素人だが、素人とは言ってもアーティストの端っくれの端っくれのもうちょっと端くらいではある自負はある。作品から作者の意図を正確に汲み取ることはできる(かどうかは分からないが当たる可能性はある)。
この作品。
左にいる人がその長い右足でなんと右の人の尻に思い切り蹴りを入れている。そしてその足先は尻に突き刺さっている。
何故思い切りなのかどうか分かるかと言うと、その表情をご覧あれ。上を向いて口を開けて「ほげーっ」と大きく叫んでいる。それに両手を広げてのキックである。軽めの蹴りではそうはしない。
そして右の人が振り向きざまに口を開けてウゲッとなった表情の見事なことったらない。目玉もあっち向いてこっちむいて。。。
左の人のお尻のラインもいい。ひざ下が長いのも素敵だ。
いやぁ、実に素晴らしい。
一体何をやらかしたらこんな状況になるんだろう。
思うに、右の男が何度目かの浮気をし、左の女がキレてキックをぶち込んだのではないか。
そんな風に最初は頭に浮かんではきた。
しかし胸の辺りから推察するとすれば安に女性とするのは早計だ。
男同士だとすれば、いじめか。
陰湿なヤツではなく、殴る蹴るの方だ。
どっちにしてもいじめは最悪だ。
いや、組の金をもって逃げようとしてやくざに捕まってしまい、焼きを入れられている場面かもしれない。
いや…
両者の関係性はもっともっと複雑なのかもしれない。
作者の意図を正確に汲み取るのは難しい。
こんな作品に出会えるなら盆栽展もすごく面白い。
初めての盆栽展でそう思わせてもらった。