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背中が浮かんできてそれがちょっと潜って、うまいこと尾っぽまで現れると「おおおーーっ」ってなる。世界共通。
昨日に続いて今日も日本晴れ!
って日本じゃないけども。
冬のこの時期、クジラは暖かいところに行って子供を産むため北上する。
日本にいると北に上れば寒くなるイメージがあると思うが、シドニーからだと北上すれば暖かくなる。太陽だって北に上るし。まあいい。
だから今シドニー近海でははホエールウォッチングの季節なのだ。
俺は何年か前に、クーポン中毒(笑)になっていた友人に誘われて別の友人と3人で行った。真冬の朝っぱらからの鯨ウォッチングだ。
ずっと大雨が続いていたから心配をしていたがその朝の天気は絶好調。
ダーリングハーバーで待つ大型のボートに数組が乗り込んで出発。
もちろん各自救命具は装着するが、こんな季節に海に落ちた時点で心臓は止まるよ、と思った。いや、口から言葉が零れちゃったかもしれない。
シドニー湾の内海から太平洋に出る。
深みのある青色の海の上に雲のない真っ青な空。空気が冷たい分、何だか清く澄んでいるように感じる。
そして邪魔するもののないその空にズンと浮かぶ太陽。
カイロもベタベタ貼って完全防寒で望んだから凍えるような思いはしなかった。思いのほか波も穏やかで冬のシドニーのベストの日だとスタッフのお兄さんは言った。まあ他の似たような日にもその日がベストって言っているんだろうけども。
クジラは9割超えの確率で見ることができるらしい。
商売にしているんだから5割程度じゃ困るものね。
見れないかも、という不安はなかった。船酔いの心配もしていなかったし、不安だったのは冷えておっきい方のトイレに行きたくなったらどうしようっていうことだったかもしれない。
クジラは何頭も見ることができた。
最初は遠目に、そしてボートがだんだんそれらに近づいていく。
割と近くで見られるのには驚く。
背中が浮かんできてそれがちょっと潜って、うまいこと尾っぽまで現れると「おおおーーっ」ってなる。世界共通。
同じようなツアーはいくつも行われていてボートは何隻もいる。
「隣の芝生は青く見える」定理から、あっちのボートの方がよく見えたかもしれないと思うと、段々気持ちも盛り上がってきて、こっちももっと攻めろ、いけ、もっと行けなんつって、操縦士さんを応援したり。あ、もちろん心の中でだけども。
2時半半から3時間くらいだったと思うが、
シドニーの冬の風物詩である。
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