日本では犯人の捕縛に道具として貨幣が使われていた。穴の開いた貨幣を絶好のタイミングで犯人にえいっと投げつけるのだ。1時間に1回投げれば大抵捕まっていた。
ご存じかどうかわからないが、ここオーストラリアでも商業取引などの際に所謂 'お金'が使われている。
日本ではお金と言えば貨幣と紙幣だと思われがちだが、ここでは貨幣とポリマー(プラスティック)幣である。
素材は違うが使い方はまあ同じだ。
手に入れたいものにつけられた価格分の貨幣なり紙幣/ポリマー幣を相手にくれてやればそれが我が物になる仕組みである。
「商業取引など」と含みを持たせたのは、もしかするとそれ以外にも利用されているかもしれないからだ。
パッと思いつくのは人質との交換とか、博打の報酬とか、ゆすりやたかりだが、他にもあるかもしれない。
日本の歴史を紐解けば、犯人を捕縛する際の道具としても貨幣が使われていたのは有名だ。穴の開いた貨幣を絶好のタイミングで犯人にえいっと投げつけるのだ。1時間に1回投げるだけで犯人は確実に捕まっていた。
その名人は銭形の平次親分さんというが、オーストラリアでも同じ方法がとられていたという話は聞かない。
まあいい。
お金の話はまた別の機会に書こう。
さて、2019年製の50セントコイン。
小銭入れの中に入ってて気が付いた。
写真をアップする。
どうだろう。
なかなか素敵なデザインではないだろうか。
こんな自由なコインのデザイン、もちろん日本にはない。
いいなあオーストラリア。
このデザインのTシャツがあったら欲しいくらいだ。
3割くらい空けたスペースにFIFTY CENTSの文字を入れ、そのほかのスペースはほったらかし。すごくいいじゃないか。
いや、もちろんほったらかしではない。計算されてのことに違いない。
「スペースを残す/スペースをとる」というのは言うほど簡単ではない。
スペース(空間)を、どこに、どのくらいの広さで、どんな風にとるか、これは作家のセンスをビカビカ光らせるところなのだ。
特に詰め込み気味の西洋ではアートの「スペース」は「仕事をしていない」のと同義になりやすい。だからそれに憑りつかれているとできないことなのだ。
日本の美術はスペースを活かしてなんぼ、の部分がある。手を入れていないと見えるところの美しさである。
西洋社会が軸のオーストラリアでこんなコインが使われているのはなんだか嬉しい。
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