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労働市場・商品市場・金融市場のまとめ
少し前に資本主義経済の世界でお金を稼ぐ手段・場所として、労働市場、商品市場、金融市場があると書きました。
少し思いつきで書いた感じでもあるのですが(おいおい)、やはりこれ以外には原理的に存在しないのではないかと思いました。
それぞれの特徴を改めてまとめてみます。
労働市場
労働者が自分の時間(肉体・スキル・経験)を販売して、資本家が購入する場所。
労働者にはレバレッジがほぼなく、ローリスク・ローリターンが原則。
給料は基本的に時給がベースで、労働力再生産の経費がベースになっているので、この市場だけで財をなすのは非常に困難。(例外は外資系金融企業の社員か高級官僚(天下り)くらい)
商品市場
生産者(資本家)が商品、サービスを生産、販売して、消費者が購入する場所。
ローリスク・ローリターンな商品からハイリスク・ハイリターンな商品まで様々。
商品の需要、完成度、資金(借入金のレバレッジ)次第では青天井だが、失敗すると負債、最悪は倒産のリスクもある。
金融市場
資本家、投資家が金融商品を売買する場所。
定期預金や先進国の国債のようなローリスク・ローリターンな商品から、FXや仮想通貨のようなハイリスク・ハイリターンな商品まで様々。
不況時は大暴落したり、先物などでレバレッジをかけると、破産のリスクもあるので、プロの金融業者ではない普通の人は、余裕資金をヘッジする目的で運用するのが吉。
これらの共通点は市場なのでいずれも商品があり、商品とお金を交換する点です。
労働市場では労働力、商品市場では商品・サービス、金融市場では金融商品を売買します。
労働者が資本主義経済の世界で圧倒的に不利なのは、労働市場で労働力を売ることしか選択肢がない点です。
端的に結論づけると、資本主義経済の世界の支配者は資本家で、被支配者は労働者だからです。大昔にマルクスが指摘した通りですが、資本主義とは「資本家」主義のことです。
多くの日本人にとって、大きな壁となるのは商品市場だと思います。
労働者家庭で育つと、自分の商品と相手のお金を交換するということをなかなか想像できません。
学校で教えてくれるわけはないし、労働者家庭だと「労働は美徳」とか「借金は悪」のような洗脳も邪魔していると思います。
自分もまだまだ修行中の小僧のような身なので、偉そうなことは何も言えません。
個人的には自分の成長に合わせて、労働市場→商品市場→金融市場の順に進むか、それぞれの市場に分散(例えば、労働市場(30%)→商品市場(40%)→金融市場(30%)のように)するのがよいのではないかと考えています。
もちろん、個人が置かれた状況はみんな異なり、絶対の正解などはないので、自分で考えて行動するしかありません。