
Photo by
tasty_serval820
遠藤周作さんの「影に対して」を読了
少し前に遠藤周作さんの「影に対して」をご紹介して、ゆっくりと読んでいましたが、昨日読了しました。
没後20年以上の時を経て贈られた貴重な作品です。
まさに、作者死すとも作品は生き続けるですね。
学生時代の私はあまり勉強をしない不真面目な人間でしたが、本だけは多少読んでいました。
遠藤周作さんの本もよく読んでいたので、特別な思い入れがあります。
社会に出てからはゆっくりと小説を読むなんてことはほとんどありませんでした。
読むのは実用書ばかりで、新書みたいな本だと、本屋に寄った時などに、目次を見て気になる箇所だけ立ち読みで済ませるという有り様です。
遠藤さんのような本にはそんなことはできません。
少し読むとたちまち遠藤ワールドに引きづり込まれます。
巧みな自然描写や心象描写に触れると、すんなり進めず、止まったり、戻ったり、考えたりと脳がフル回転になります。
作品の出来云々より、色褪せない作品の生命力に驚嘆しました。
それにしても、若い時に少しは本を読んでよかったと思います。
大人になるとこんなに本を読めないとは・・・。
実用書ばかりではなく、たまには重厚な本も読まないといけないと反省です。