本日ウエサク満月 大ピンチ到来!
再発乳がんの皮膚転移が皮下で鎧状の硬い板みたいになってて、ここのところ、体幹が動かしづらく、歩くのも億劫な日々なのだが、ゆっくりペースであまり動き回らずにできるインタビューロケなどの仕事はなんとか続けている。しかし、今日、その仕事で大ピンチに陥った。
昨夜、夜中に目が覚めて起きあがろうとした時、寝違えた。多分。
いつも起き上がるのは一苦労で、まず体側を下にして、手をついて、体幹の左側に負荷がかからないよう、なるべく手の力だけを使って起き上がる。しかし、昨夜は背中の筋肉がいつもより硬くなっている感じで、腕にグッと力を入れた時、負荷がかかって筋肉にグリっという感触があった。
寝違ったか・・。そう思ったが、その時はそれほど痛みが大きくなることもなく、トイレに立ち、再び戻って寝直した。
そして、朝。身体はより硬くなっている気もしたが、立ち上がれるし、歩ける。ちょっと背中が痛かったが、朝風呂に入ってさっぱりし、服を着替えた。これなら、仕事行けるかな。そう思いながら、インタビューの準備をし、カバンに必要な書類や財布などを入れ、さて、そろそろ出かけねばと、トイレに行ったら、立ち上がるのがなぜかしんどい。
寝違った側の手でズボンを引っ張り上げようとすると、背中の筋肉がピキっと痛む。なんだこれ・・。
そして、トイレから立ち上がったはいいが、次の一歩が大きく踏み出せなかった。その歩幅15cm程。ほとんどぎっくり腰状態である。
背筋はこれまでもまっすぐ伸ばすことはできなくなっていたのだが、それどころではない。90度のお辞儀をしたみたいに深く折れ曲がって、いつのまにか腰の曲がったおばあちゃんのような歩きしかできなくなっていた。
朝よりずっと状態が悪くなってる・・・。
歩くのが億劫な時でも、これまで最低限の取材には出かけていた私も、さすがにこれは無理だと諦めた。
「ごめん、今日、代わりに取材の現場に行ってくれない?」
番組のADさんに電話した。これから2時間後には取材を始めようかというに至っての突然の連絡。取材先には忙しい時間をぬって、空けてもらったスケジュール、土壇場で変更するわけにも行かない。ADさんには急な話で申し訳なかったが、現場に向かってもらった。
ただ、今はzoomという文明の利器がある。
その利器を使って、インタビューの質問は私自身が遠隔でやることにした。
本来、私が座るべきカメラ横にパソコン画面を起き、取材対象者に向けてやりとりする。通常、3〜40分ほどのインタビューを十分な説明もなく、急にやってというのはADさんにとっても酷な話。こうして家からでもインタビューできるZoomの存在をこれほど有難いと思ったことはない。
ただ、映像の画角やどこでどういうふうに使うカットかなど、そういう説明を遠隔でやるのは結構難しく、カメラマンとADさんには大変負荷をかけてしまったと思う。これは何度もできることではないなあと思ったのも確かだ。
それに、「しゃべることはできる」なんてタカを括っていたが、背中を寝違った状態でしゃべってみると、ちょっと大きな声で力強く喋ろうとすると、患部のあたりが痛むではないか。予想外の背中の状態に驚きながらも、声のトーンを普段より少し下げて、なんとかインタビューを終えることができた。
背中の筋肉やそれを覆う筋膜やその上の皮膚のことなんて、元気な時にはまったく気にしていないが、奴らはしゃべってる時にも、普通に歩いてる時にも、何も動いてないように見えて、随分働いてくれているのだ。こうして負傷してみて初めてわかる。
自分の身体がいかに精巧にできていて、複雑、緻密な動きで自身の日常生活を支えているか。私はこの半年ほどで思い知った。これまで、健気に働く自分の身体にほとんど感謝もせず、それが当たり前だと思って生きてきた。このところの身体の不自由さは、これまで自分の身体をぞんざいに扱い、感謝の足りなかった私に反省を促すための身体の反乱のようにも感じる。
身体さんごめんなさい。
インタビューも終わり、取材の終了予定時間を1時間ほど過ぎた頃、ロケは無事終わったとADさんから連絡があった。
本当にありがとう。一安心、ホッとしたが、同時に、次回、この番組の仕事を受けることができるだろうかという不安も込み上げてきた。
ロケさえ終われば、あとは家で編集。ナレーション収録も遠隔チェック可能なので、仕上げるまでは何とかなる。しかし、また別の回を受けるとなると、ロケをやらねばならない。それまでに背中の状態は良くなっているだろうか?
普通の寝違いだったらそう心配することもないが、私の場合、がんの塊の影響で背中も動かしづらく、そのせいでの寝違いと思われる。その元凶であるがんの塊が縮小しないと、また同じようなことが起こらないとも限らない。
一応自分なりの代替療法的なものもやっているが、まだ劇的な効果は見えず、体幹の圧迫は徐々に強くなっている感じもある。ただ、体幹の圧迫の割にはあまり体調不良感がないのも事実で、私の体の中では今何が起こっているのだと、自分の体ながら謎である。(今日あたり、先週やった血液検査の結果がポストに届いてるのじゃないかとも思うが、階下に降りていくのも一苦労。早く身体の状態を知りたいが、今日は見送ろう。)
だから、この先、今やっている番組の仕事はもうできないと決めつけることもできず、とはいえ、今回のことで、ちょっとロケのある仕事はお休みしたほうがいいだろうかという気持ちが強くなったのは事実だ。
でも、今、ほぼこの仕事しかやってないのに、辞めたらどうやって暮らすのか・・。あまり、自分の身体の様子見をしている余裕もない。
だから、こうしてnoteの記事を更新しているのである。
どっちに転んでもいいように、noteの収益化の道をつけておかねばならない。今はほとんどの記事は無料で、気が向いた方だけサポートをお願いしますという形にしている。一応、マガジンも作っているが、売価は100円。これでは生活費を賄うのは到底無理だ。できれば全ての記事を有料にしたいが、そうすると、読んでもらえる機会も減りそうだ。
とりあえずは、有料記事と無料記事を混在させていこうか・・・。
ここ数日、朝日新聞beでの連載の効果もあってか、記事を連投してみたら、アクセス数は確実に増えてきている。ここはなるべく連投して、さらにアクセスを増やさねばならない。
この背中の寝違い事件、そろそろ口だけじゃなく、本腰入れてnoteなりyoutuberなり自らの発信で食ってく努力をしろよという神様からの痛い後押しなのかもなあ・・。
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