8・15 靖国神社の「敗戦の日 」
今年で戦後79年。8月15日、靖国神社へ。
九段下駅を出て神社までの歩道には、有名なオダネルの「焼き場に立つ少年」の写真を掲げ立つ人、沖縄・辺野古基地建設に戦没者遺骨がいまだ眠る南部の土を使うことに抗議する人、北朝鮮拉致、北方領土、ウイグル人権侵害など、さまざまな主張のチラシ配りに取り囲まれる。
境内は英霊を弔う人の列。暑さのせいか、遺族などの高齢化のためか、年々少なくなっているよう。
遊就館の土産売り場では、日の丸ハチマキと迷彩服のコスプレ少年の親子連れ。特攻隊の乗った「桜花」にはプロペラが付いていない。飛ぶことが目的ではないから。カンカン帽に着物姿の紳士は扇子を片手に、この飛行機の格好良さのようなものを何やら誇らしげに語る。12時の黙とうの前、館内に「君が代」が流れる。
特別展「兵食」はいかに軍が過酷な食環境に置かれ餓死者を出したかという内容かと思ったら、戦地では餅つきをし正月飾りもして案外楽しそう。栄養管理もなされ、希少な白米もたんまり炊いていたというもの。南京大虐殺はなかったというメンタリティと共通するのかもしれない。
要人が乗っていると思しき黒塗りの車が行き交う。どこかで万歳三唱。何かの碑を囲んで軍歌の合唱が聴こえてきた。