行動 × パン屋 = その人が欲しいものとは?
行動から考えるパン屋さん
お店の構想を考えたとき、パンにまつわる行動(動詞)を書き出しました。
■ パンにまつわる行動(動詞)
① 食べる
パンを「食べる」行動。お腹が空いたからなど。消費。
② 買う
パンを「買う」行動。お腹が空いたから、気になっていたから。
③ 見つける(出会う)
パンを「見つける」行動。元々知らなかったパンに出会う。
④ つくる
パンを「つくる」行動。レシピをみて再現。オリジナルを生み出す。表現。
⑤ シェアする
パンを「シェアする」行動。家族で「シェア」。友達と「シェア」。パン好きな人と「シェア」。自分の好きを周りに広める。共感。
⑥ 楽しむ
パンを「楽しむ」行動。食べ物や飲み物に合わせて、食事として楽しむなど。
⑦ もらう
誰かからパンを「もらう」。ちょっとしたプレゼントやお昼ごはんなど。
■ パン屋さんにまつわる行動(動詞)
① 買いに行く
パンを「買いに行く」場所。
② ゆっくり過ごす
「ゆっくり過ごす」場所。カフェのような。自分の時間をゆっくり過ごす。
③ 話す
「話す」場所。誰かと会って話す、店員さんと話す、たまたま出会った誰かと話す。
パンにまつわる行動①〜⑦は、want / canの感情から出てくると思います。
① パンを食べる ⇒ 「食べたくなる」パンがある
② パンを買う ⇒ 「買いたくなる」パンがある
③ パンを見つける(出会う) ⇒ 「見つけられる(出会える)ところに」パンがある
④ パンをつくる ⇒ 「つくりたい」パンがある(⇒ パンを「あげたい」誰かがいる)
⑤ パンをシェアする ⇒ 「シェアしたい」パンがある。「シェアしたい」誰かがいる
⑥ パンを楽しむ ⇒ 「一緒に楽しみたい」パンがある。
⑦ パンをもらう ⇒ 「もらいたくなる」パンがある。「あげたくなる」パンがある
パン屋さんにまつわる行動(動詞)にはお店のコンセプトが絡みます。
欲しいパンが安定していつでも買えるお店なら①、パンを添えて他の行動を実現できる空間なら②、コミュニティスペースとしての役割なら③、など。
行動の流れと組み合わせで考える
パンにまつわる行動(動詞)の流れをパターン化して考えました。
パターン①:毎日のパン
・行動:②買う ⇒ ①食べる
・イメージ:近所でよく買うパン屋さん
・心理:明日の朝ごはんとしての食パンなど安定して購入したい。近所でよく買うパン屋なので日頃から利用している。
パターン②:冒険のパン
・行動:③見つける(出会う) ⇒ ②買う ⇒ ①食べる
・イメージ:偶然見つけたパン屋さん
・心理:偶然見つけて「なんとなく」気になって買う。
パターン③:共感したいパン
・行動:②買う ⇒ ⑤シェアする
・イメージ:自分が好きなパン屋さん。偶然見つけて美味しかったパン屋さん。ちょっとお洒落、リッチなパン屋さん。
・心理:自分が良いと思った、美味しいと思ったパンを誰かとシェアすることで広めたい。共感したい。
パターン④:表現するパン
・行動:④つくる ⇒ ⑤シェアする ⇒ ⑥楽しむ
・イメージ:つくりたいパンがある。挑戦したいパンがある。
・心理:自分の「好き」や「つくりたい」をパンで表現し、誰かに食べて欲しい。楽しみたい。
他にも行動やパターンはあると思いますが、パン1つで消費者の行動も心理も異なっていくと思います。
行動が異なれば、その人にとって必要なものも変化していくと思います。
パンを食べる人が欲しいものは?、パンをつくりたい人が必要と思うものは?、パンを誰かにあげたい人があったらいいなと思うものは?、など、行動にくっつく「もの」を検討していきます。