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“シロツメクサの花冠“ のようなパンをつくる

パン屋さんを開く夢を考えた頃から今日まで

高校生の頃、最寄駅にあったパン屋さんが好きで「将来、パン屋さん開きたいなー」と思ってから約10年ぐらい経ちました。

大学受験の頃、製菓学校いいなって考えていたり、
就職活動期間に、パン屋さんの1日インターンに行っていたり、
何度もパン業界への道のチャンスはあったけど、開業してから自分はちゃんと店舗経営ができるのか不安に駆られて、経営を学ぶために一般企業に就職しました。

たったの3年間なのでまだまだ未熟だけど、社会人としての基礎やマーケティングの考え方、事業を回すための仕組みづくりや考える癖づけが身につく多くの経験をいただいて、社会人4年目の今、パン修行に行くことを決めました。

製造は未経験なので、生活に慣れることと基礎を身につけることの2つが目標だけど、
将来、独立するときのために、未経験の自分がいま考える、将来つくりたいパンのことを記録として書きます。

“シロツメクサの花冠“ のようなパンをつくりたい

「“シロツメクサの花冠“のようなパンをつくりたい」は、自分の過去の記憶から連想して思ったことです。

小学生ぐらいの頃、公園でシロツメクサの花冠をつくったことがあります。
なんてことのない日常に、綺麗な緑の中で、陽の光で輝いていた白いシロツメクサの、覚えたてでひたすら紡いでいくのだけでも楽しかった花冠づくりを、10年以上経ったいまでも、ぼんやりとだけど情景として覚えています。

わたしは、この情景の中の、日常のたった一部分のストーリーのようなパンをつくりたいと考えています。


大学生の頃からいろんなパン屋さんを巡ることが好きで、
近所のパン屋さんに行ったり、友達と電車の一日乗車券を買って沿線の店舗をまわったり、社会人になってからはいろんな都道府県のパン屋さんに行っていました。

大学生の頃、ある店舗のデニッシュが大好きで、
小さなお皿のようなデニッシュ生地に、鮮やかなフルーツが綺麗に乗っているのがとても素敵で、「小さな宝石みたいだなー」と思っていました。

その頃から「自分がパンをつくれるようになったら、“ラグジュアリーな“ “宝石のような“パンをつくりたい、と思うようになりました。

だけど、その後パン屋さん巡りを続けてたくさんパンを食べる中で、
“ラグジュアリー“だけど、いつもの日常に溶け込む、だけど、その日常の中で笑みが溢れるような小さな輝きを持つ“ラグジュアリー“なパンがつくりたい、と思うようになりました。

その時に思い浮かんだのが、昔つくったシロツメクサの花冠の情景でした。
日常の一部分に存在するのに、自然と笑みが溢れるようなもので、「自分から自分へ」でも、「自分から誰かへ」でも嬉しいもの、それが自分にとって昔の情景の中にある「シロツメクサの花冠」で、そういうパンをつくれるようになりたいと思いました。



ぼんやりとした抽象的なイメージを思い浮かべながら、
「パンをつくること」がどのような過程かも考えています。

様々な分野の知り合いの方と話したり、
パン屋さん巡りで行く旅行や、日々の生活の中でいくつか「パン以外のもの」から連想して考えていますが、まだまだかなり抽象的で、曖昧です。

パンをつくる / 買う / 食べる 過程
建築 から考えるパン
会話 から考えるパン
旅 から考えるパン


パン製造は未経験で、まだまだわからないことだらけです。
いま理想としているパンの抽象的なイメージも、考えていることも多分変化していくと思います。間違えていることもあると思います。

でも、いま未経験の自分だからこそ考えることを残し、
これからの自分との考え方の違いと照らし合わせていけたらと思い記録しています。

軸はぶらさず、けどいろんな分野と掛け合わせて複合的にパンを考えてかたちにできるよう、「パンをつくる」ことができるようになって、これからも考え続けていきたいと思います。

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