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【電気工事】元請会社への見積もり作成ポイント!注意点をあわせて解説

「元請けへの見積もりがなかなか採用されない」
「一回きりの受注で終わってしまった」
「採用率の高い見積もりをつくりたい」

 電気工事の見積もりに関して、
上記のようにお考えの方は少なくないでしょう。
工事の見積書は受注可能な価格を伝えるだけでなく、元請会社に対して信頼感や高い専門性を示す重要な役割を果たします。

そのため、単に安い価格を提示するだけでは採用につながらないケースも。

そこで今回は、元請会社(建設会社)へ提出する見積もりの作成ポイント、注意点を解説します!

見積書の作成についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

電気工事の見積もり作成の基本と重要性

電気工事の見積もりは、元請会社に対して工事内容や費用の詳細を伝える重要な書類です。
ただ単に「安い価格」を提示するのではなく、適正価格を示しながら、
いかに分かりやすく、かつ正確で誠実な提案ができるかがポイントとなります。
また、見積もり提出時に詳細な工程表や条件書を添え説明し、自社の実績や品質の高さをアピールすることができれば、他社との差別化を図る一手となるでしょう。

依頼主に「この業者なら安心して任せられる」と感じさせることで、長期的な取引にもつなげやすくなります。

見積もりは元請会社との信頼を構築するうえで不可欠なプロセス捉え、「プレゼン資料」のつもりで作成することが重要です。

元請会社への見積もり作成ポイント

まずは「スピード対応」が原則!

建設業界は常に時間との勝負。
ゆったりとヒマのある建設会社はほとんど存在しないといっても良いでしょう。
そんな事情があるため、スピード感のある業者は非常に重宝されます。
見積り提出についても同じことがいえ、特に大規模なプロジェクトや急を要する案件ではスピードが重視されます。
迅速な対応を心がけることで、元請会社に対して「信頼できるパートナー」としての印象を与えられるだけでなく、競合他社との差別化にもつながります。
また、早い段階での見積もり提出ができれば、細かい内容まで確認してもらえる可能性が高まるため、担当者と打ち合わせながら、よりブラッシュアップした「再見積もり」を提出することも可能です。

案件獲得を目指すなら、まずは迅速な見積もり提出を心がけましょう。

階層分けして見やすさを重視

見積書は正確さや細かさだけでなく、読みやすく作成することも大切です。
元請会社は複数の工事業者から見積もりを受け取るため、同じような項目であっても工事内容がわかりやすくイメージしやすい見積書の方が優位になります。

見積書は表紙と内訳に分けたうえで階層分けやフォーマットの工夫を行い、見積もり内容が一目で理解できるようにしましょう。

基本的には「材料費」「施工費」「経費」の3項目に分け記載しますが、工事箇所が複数ある場合などは大項目で分けたうえで基本の3項目を内訳にした方がわかりやすいケースもあります。

内訳にはできる限り細かい項目を記載し、「一式」ではなく「m」や「個」などの単位を用いて、規格や品番も記載するなど具体的に明記しましょう。見積書を参照し、カタログなどで実際の材料が確認できるレベルがベストです。

例)数量などしっかり入れましょう

安さよりも「適正価格」

見積もりの価格は安ければ良いわけではありません。むしろ、安すぎる価格提示は品質や信頼性への疑念を招く可能性があります。

元請会社がもっとも重視するのは、工事がトラブルなくスムーズに進行すること。そのため、見積もりでは適正価格を提示したうえで、自社独自の高品質な工事を提供できるというプラスαの価値を示すことが大切です。

特に、電気工事においては設備や配線の不備が大きな事故につながるリスクがあります。決して安い価格ではなくても、徹底した安全管理を実施できたり、該当工事に対する豊富なノウハウを持っていたりする点をアピールできれば、元請会社から採用される可能性が格段に高まるでしょう。

具体的な条件を記載

工事の規模などによっても必要性は異なりますが、「条件書」を添付して具体的な条件や工事の範囲を明記することも重要です。
条件書には、工事見積もりの根拠となる条件や施工範囲、工期や仕様書、工法や支給品の有無等を記載します。どの部分までが見積もりに含まれているのか、またどの部分が追加料金の対象となるのかを明確に示すことで、後々のトラブルを防ぐことができます。

元請会社にとって曖昧な見積もりは不安要素となるため、事前に条件のすり合わせができていれば、安心感と信頼感アップにつなげられるでしょう。

見積もりのたびに条件書を作成するのは手間がかかるため、一度フォーマットをつくっておくと便利です

条件は大事

元請会社への見積もりを提出するときの注意点

見積書の透明性を高めながら元請会社の信頼を獲得するため、見積もり提出の際に注意すべきポイントを解説します。

工期を明確に示す

見積もりを提出する際には、工程表の添付も求められるケースもあります。特に指示がない場合でも、工程を明確に伝えることで「現場に対する意識の高さ」をアピールすることができるでしょう。
元請会社は工事全体の進行スケジュールを把握しながら他の業者との調整を行うため、各業者の細かな動きを事前に把握できれば工程管理の大きな助けとなります。
特に騒音や振動の発生、重機使用や資材の搬出入タイミングなども記載した工程表を提出すれば、元請会社はさらに全体工程が立てやすくなるでしょう。
また、工期が長引く場合や予想外のトラブルが発生した場合にも迅速に対応できるよう、計画段階で元請会社と事前相談しておくことも大切です。
「工事のイメージがわきやすい」見積書と工程表が、採用につながるカギとなります。

リスクと追加費用の可能性も伝える

工事が進む中で、予期せぬリスクや追加費用が発生することもあります。
このようなリスクについても、見積もり段階でしっかりと説明しておくことが大切です。

特に既存改修を扱う場合では、
着工後にトラブルが発生することも少なくありません。
見積書にリスクと追加費用の可能性を明記しておくことで、実際のトラブル発生時にうまく立ち回れるだけでなく、「この業者はリスクを理解しており、事前に対応策を考えている」と元請会社から評価を受けられます。
大規模な現場で追加費用が発生した際には大きな損害につながってしまう可能性もあるため、見積もり図書を読み込み、構造や工法、工程や建物年代によって考えられるリスクをしっかりと検討しておきましょう。

まとめ

電気工事業者が元請会社に提出する見積もりは、価格だけでなく信頼性や安心感を示す重要な書類です。

見積もりを作成する際は、スピーディーな対応、読みやすさ、適正価格、そして具体的な条件の記載を重視することが大切なポイントとなります。

また、工程スケジュールや考えられるリスク、追加費用の可能性についても詳細に説明し、トラブルを未然に防ぐための対応を検討しておきましょう。
元請会社に「この業者はコストパフォーマンスが高い」と評価されれば、案件獲得へのハードルは大きく下がるはずです。この記事のポイントを参考にして、見積もり作成に取り組んでください。
 
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