Levi Stubbs' Tears / Billy Bragg
日本人が言う「鳴きのギター」とか、クソどうでもいい。
この、ザックリとしたギターの音。
本当に音が泣いているって初めて聞いた。
フォー・トップスのリーヴァイ・スタッブスの事を歌った曲。
そして、見捨てられ、傷つき、家庭内暴力を受けてきた主人公の女性の慰めの源であり続けている人たちと。
その支えであり続けた「音楽」について歌った曲。
事故で得たお金で彼女は、移動式住居を買ったんだ
それで、少なくとも
彼女は一人でいることを楽しむことができた
誰も彼女を棚上げにしたとは言わないさ
「この世界には、私とあなたしかいないのよ。」
彼女はそうつぶやいた
世界が崩れ去ってしまっても
あるものは元の場所に留まるんだ
リヴァイ・スタッブスの涙が顔を伝う
彼女は母親の一番いいコートを着て家出した
選挙権もないまま結婚したんだ
彼女の夫は、その手の男だったのさ
自分の(くだらない)ジョークで自分で笑うような男
戦争は、そんなくだらない奴さえも奪っていった
戦争がなくたってどのみち、奴はいなくなったんだろうけどさ
ノーマン・ホイットフィールドと
バレット・ストロングは
間違っていることを
すべて正すためにここにいるのさ
ホーランド&ホーランドとラモント・ドジャーも
すべてうまくいくようにするために、ここにいる
そしてある暗い夜
彼は海(海兵隊)から帰ってきて
彼女の体に穴をあけた
穴の開いてはいけない場所に
ドアから出て行く彼を見るのは
彼女を一層、傷つけた
そして、医者や彼女の身の回りの人たちは
彼女を縫い合わせたが
彼女の心はバラバラになって床に残された
世界が崩れ去ってしまっても
あるものは元の場所に留まるんだ
彼女はフォー・トップスのテープを外して
そしてケースに戻す
世界が崩壊しても
あるものは元の場所に留まるんだ
リーヴァイ・スタッブスの涙