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手放して得たもの

これは新潟県上越市にある高田城の写真。
6月中旬に地元の親友が勤務する新潟へと旅行に行った際に撮影したものである。

几帳面な性格の我々は緻密な計画を練り、
この上ないスケジュールを組んだ。
それはもう最高のグルメ旅となった。

海鮮丼と蟹汁
米が抜群な焼肉御膳
宇治金時かき氷
天ぷら屋の〆のかき揚げ丼
行列の出来るジェラート屋
最強ラーメン番付全国1位のあごすけ
蟹づくし丼

彼と過ごした2泊3日は2ヶ月が経った今でも写真を見返す程、濃く充実した時間だったと感じている。

時間をかけてまで新潟行った理由はドイツへ行く前に彼と会っておきたかったから。

この写真の載せ方からしてどれだけ楽しかったかは想像がつくであろう(笑)



渡欧1ヶ月前、彼をはじめとする親しい友人との予定がぎっちりであった。
本当に幸せ者である。
会っておきたい人には片っ端から連絡をした。

地元の親友、先輩、大学の同期、後輩、そして家族や祖母といった具合に。

とにかくたくさん話をした。
そしてたくさんの激励を受けた。

「自分はこれほどまでに人に恵まれているのかと。」

これまで感じたことのないほど幸福感を感じた。

ドイツへ行きたくなくなるレベルで。

彼らと会えなくなることが寂しくて(笑)


日本にいて、
話を聞いてくれる友人がいること。
一緒にランニングをしてくれること。
美味しいご飯を食べに行ってくれること。
温泉に行ってくれること。

家に帰れば、
家族と一緒に過ごせること。
他愛もないことを聞いてもらえること。
父がお金を稼いでくれること。
母が毎日ご飯を使ってくれること。


そんな日本にいた時の日常は、今はもうない。

そう。

「失くなって初めて本当の価値に気付く。」


ドイツに来たことで
家族と過ごす安心感。
友人との楽しい時間。
どこで食べても美味しいご飯。
全てが便利で効率的な生活。

何より大切なものが失くなった。


日本での日常がなくなったことで、


それらに対する「ありがたみ」を感じている。


最初から海外に永住するつもりはない。
だからこそ日本での日常に感謝するきっかけが
必要であった。

多くの幸せで溢れかえり、あまりに充実していた。それがどこか当たり前になっていた。

ドイツに来て、今までの当たり前はない。

そうれなれば自然と感謝が生まれる。

今まであったものがなくなれば、
感謝も生まれるし、幸せのハードルも下がる。

こちらに来て強く感じたことがある。

時に何かを手放すことも大切。

いつかまた日本での生活が当たり前になる日が来る。

そして感謝が足りなくなった時、
おそらく自分に危機感を感じると思う。

その時はまた手放せば良い。
それが今後の立ち返る場所となるであろう。


これが何より大切な感覚な気がしている。




現在、ドイツでの楽しみは、

スーパーで日本にない様々な食料品を見る事。
限られた食材でアレンジした食事を作る事。
またそれを味わって食べること。
家族や友人とLINEや電話をすること。
noteを書いて自分の頭の中を整理すること。

日本にいた時にはそんなことを楽しみと感じることはなかった。

別に今が病んでいるとかそうゆうことを言いたいのではない(笑)

これが本当に今の生活の楽しみなのだ。

実際それを心の底から楽しんでいる。


ドイツにいる今も、日本にいた時もどちらも毎日楽しく幸せである。


人間はすぐに慣れる。
そして適応する。

想像以上に速く。

その強さを改めて実感している。
思ったよりも優秀なのだと。

限りあるものの中で普通に楽しみも見出せる。

ただドイツ行きの決断をした時。
手放すことへの恐怖を感じた。

でもそれはほんの少しの勇気で解決できた。

こちらにきて2ヶ月。
既に来てよかったと感じている。

死ぬほど試練の連続だが(笑)
それはまた今度。


「不安の中で一歩を踏み出す勇気。」

不安だからこそ得られるものがある。


今回味わった小さな成功体験は、
今後の人生において自分の身動きを軽くし、
決断に不安を感じた時に背中を押してくれることは間違いない。

海外志向ゼロの自分だったが、なんだかんだで今のところは楽しく生きている。

このnoteはあくまで自分の記録がメインだが、この自分に対するメッセージが誰かの背中を押せたら最高である。


渡欧から2ヶ月。
日本での生活の素晴らしさやありがたみに気付いた今は帰国の日を心待ちにしている。

そして航空券サイトの価格を毎日チェックしている(笑)



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