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コラージュを学ぶ✍🏻無限の組み合わせで、自分だけのアートを🎨
こんにちは!CREATIVEチームのshioriです☀️
今回は団体内で定期的に行なっている勉強会のレポート記事です🗞️
テーマは『絵画技法』✨
私はコラージュという絵画技法について紹介したいと思います!
私自身、趣味で写真をつなぎ合わせたり、リムゼの投稿にコラージュを使ったりすることはよくありましたが、その歴史や種類についてを深く調べる機会はありませんでした。
今回はそんなコラージュについて自分なりのアプローチで調べてみました🎈
最後まで読んでいただけるとうれしいです!
コラージュとは
collage /kɔlaːʒ/. [男]. 張ること,接着
コラージュとはフランス語で「貼り付ける」という意味です。
20世紀初頭にピカソやブラクなどのキュビズムの画家たちがこの技法を取り入れ、芸術表現として広まりました。彼らは、絵の具だけでなく、新聞や布切れなど日常的な素材をキャンバスに貼り付けることで、従来の絵画に新しい視覚的な意味を持たせました。
この技法は、その後、ダダイズムやシュルレアリスム、そして現代アートにおいても広く用いられています。
コラージュは、異質なもの同士の融合によって新しい表現を生み出す技法であり、
アーティストが素材の持つ独自性や偶然性を重視し、
既存の概念を覆すような力を持っています。
ダダイズムとは…
第一次世界大戦中におこり、一九二〇年代にかけて盛んとなった、国際的な美術・文芸運動。あらゆる社会的・芸術的伝統を否定し、反理性、反道徳、反芸術を標榜した。
https://kotobank.jp/word/%E3%83%80%E3%83%80-93381
シュルレアリスムとは…
超現実主義。1920年代のはじめにフランスの詩人ブルトンらによって開始された文学・芸術上の運動,およびその思想・方法等を指す。
https://kotobank.jp/word/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%A0-78441
コラージュの形態
コラージュは多様な素材やメディアを用いて表現されるため、さまざまな形態に分けることができます。
ここでは代表的な4つの形態を紹介します。
音楽的コラージュ
異なる音楽の断片を組み合わせて、新しい楽曲を作り出すもの。
特に現代音楽や実験音楽の中で使われることが多いです。最近だとポップスやヒップホップなどの音楽とにクラシックが取り入れられていることが多いですが、これらは音楽的コラージュと言えます。
写真におけるコラージュ
写真を切り貼りして一つの作品を作る「写真におけるコラージュ」は、写真芸術の一環として発展してきました。写真の一部を切り抜き、別のイメージと組み合わせることで、新しい視覚的効果を生み出します。
フォトモンタージュとも呼ばれ、特にプロパガンダや社会問題を批判する手段として、20世紀に広く用いられました。
フローラルコラージュ
自然素材を用いるコラージュの一つとして、花や葉を使ったコラージュがあります。これらの自然の要素を組み合わせることで、特定の季節感や感情を視覚的に表現することができます。
植物そのものが持つ色や形、質感を活かし、絵画や装飾の一部として使われます。
文学的コラージュ
文学的コラージュとは同一もしくは類似のテーマの画像を集めて絵巻形式にした作品のことを言います。
文学的コラージュを制作したマックス・エルンストという人物がいます。
マックスエルンストとは
エルンストはドイツのケルンで生まれました。
ダダイズム、シュルレアリスムムーブメントの開拓者である画家、彫刻家、詩人です。
![](https://assets.st-note.com/img/1729068770-AQUjP5RMJL0dGx3E8TluWCqo.jpg?width=1200)
エルンストは、前衛的な技法を駆使し、特にコラージュ、フロッタージュ(物の表面をこすって得られる模様を取り入れる技法)、デカルコマニーで知られています。
彼は、夢や無意識の世界を表現するシュルレアリスムの発展に大きく貢献し、その独創的なスタイルで絵画や彫刻の枠を超えた作品を数多く制作しました。エルンストの作品は、幻想的で謎めいたイメージを駆使し、観る者に強い印象を与え続けています。
百頭女
![](https://assets.st-note.com/img/1729069170-xcRA3zPs9ZUvbGiXwDrKClfd.png?width=1200)
この作品はエルンストが制作した「百頭女」という作品の一部です。
エルンストが19世紀の印刷物や挿絵を切り抜き、独自の物語として再構成したもので、100枚のコラージュによるビジュアルストーリーが展開されます。エルンストは幻想的で象徴的なイメージを用いて人間の無意識や欲望、恐怖などを表現しました。
文学的コラージュは視覚芸術と文学の融合を感じることができます。
現代のコラージュアーティストたち
最後に皆さんが現代のコラージュアーティストたちを知るきっかけとなる、一人のキュレーターをご紹介します!
テリ・ヘンダーソン
テリ・ヘンダーソンは、アメリカのバルチモアを拠点とするキュレーターであり、作家、アートエディターとして活躍しています。
特にブラックアーティストによるコラージュ作品の普及と評価に力を注いでおり、彼女自身が設立した「Black Collagists Arts Incubator(ブラック・コラジスト・アーツ・インキュベーター)」を通じて、世界中のブラックコラージュアーティストの研究や作品のアーカイブを行っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1729067467-QmBWZXseukLn8vNbAOIiTyDl.png?width=1200)
彼女の著書『Black Collagists: The Book』は、
ブラックコラージュアーティストの重要性を広めるための主要なプロジェクトの一つであり、
現代のコラージュアートにおけるブラックアーティストの貢献を深く探求しています。
彼女のインスタグラムのアカウントからはさまざまなインスピレーションを受けたり社会問題について考えさせられたりします。
ぜひチェックしてみてください✔︎
感想
文学的コラージュで紹介したエルンストからは印刷物でコラージュを制作することの魅力を知ることができました。現代ではPhotoshopなどで自由自在に形を変えて、コラージュを作成することができます。
時代を超え、さまざまな方法でコラージュの魅力が受け継がれています。
一方で、アンチコラージュと言われる、コラージュに対して異論を唱える人もいます。「他人の作品を使っていて、オリジナルじゃない」とか「真の芸術性を欠いている」とかそういう主張もあります。
ただこのようなアンチコラージュの意見こそがコラージュやアート自体の発展に寄与しているという側面も確かにあります。
実際にコラージュを広めたピカソの作品は現代になってもなお高い評価を受けています。
今回コラージュについて調べて、多様なアートの形こそがアートを発展に導くということを改めて感じることができました✨
next…
<展覧会レポート:ロートレック展>
お楽しみに!