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フリーランスから正社員の転職活動。年収交渉のハードルが結構高い。めんどくさい話

*結局フリーランスから企業に転職したことは未だないのだけれど、転職(就職⁈)活動をし内定獲得したことがあるので、参考までに書いてみる記事です。

フリーランスの私にとって「このハードルが高くて転職活動するの無理かも」、と思っているのが年収交渉。

会社員だったら年収は源泉徴収票が年収の証拠になるだろうし、それをベースに年収交渉に挑めば、双方特段の不満・すれ違いも問題ないと思う。

でもフリーランスの場合、ちょっと違う。

フリーランスの「年収」って収入?所得?
「所得を教えてください」ってひどい

フリーランスに年収という概念はない、一般的な言葉でいうなら「年商」「売上」という言葉がふさわしいのかな?

確定申告の言葉で言うと、年商・売上とは年収のこと。
年収から経費を差し引いたのが、所得。
税金の計算は所得ベース。

一般的にフリーランスという立場で仕事をする場合、仕入れたモノを売る。と言う人というのは少ないと思う。(個人事業主では多いと思うけれど)
大体は自分のスキルを使用し、そのスキルの対価として報酬を頂く仕事をしていると思う。

大方のフリーランスは年商=年収だと思っているはず。
その年収とは自分のスキルと労働をお金に換算したもの。
フリーランスなら思っているはず、「年収こそが自分の能力をお金の価値に換算したものだ」と。

なのに、たまーーーに転職エージェントだとかが「収入はわかりました。ちなみに所得はいくらなんですか?」とか聞いてくることあるけれど、それって結構失礼じゃないかしら???というかヒドイ。

諸手を挙げて税金払いたい人はいない。国保だって高いし。
だから経費はきちんと計上する。
経費の使い方も収入に合わせて使い所を変える。
個人事業主の生活を守る一種のテクニックだ。
このテクニックをちょっと駆使して算出される所得というのは、自分の能力一本で稼いでくる収入とは全然別次元の話だと思っている。

フリーランスに「今年はフルスペックのMacに買い替えまして。だから年商は変わらないのですが、例年より所得は少ないんです」、とか説明させる気なんだろうか?
というかそこまで聞いてくれるつもりなんだろうか???

所得で値踏みしようとするエージェントとか企業とか、正直ひどい。
まぁそういうところとはお付き合いしなきゃ良いのだという話だけれど。(フリーランス思考)

月100時間労働で1,000万円稼いでるフリーランスの年収価値は?
収入=フルタイムで働いているとも限らない。


「所得じゃない、収入。収入を見てほしい、それが身一つで稼いでいるフリーランスの唯一の指標だから。」
と言っても、収入=フリーランスの価値とも限らない。

フリーランスでフルタイム以上で働いている人もいるだろうが、契約の関係だったり、プライベートの都合で毎年毎年フルフルの稼働ボリュームで働いているとも限らないのがフリーランス。

契約数が少なかった年や、子供の受験や親の介護で仕事を調整していた年は収入が少ない。
フリーランス収入が数年変わらずずっと一定という人はあまりいないじゃなかろうか。

なので、年収と能力評価はこれまた全然別物です、と私は思っている。

例えば

Aさんが時給単価8,000円で仕事しているとする。

フルタイム1ヶ月160時間のボリュームまで契約が(1つでも複数でも合計して)あれば、年収で1,500万円(税別)くらいの収入を得られる。

でもAさんが子育てワンオペ中だったりして「私、流石にそこまでフルフルでは働かない」と決め、ここ3年くらいは月100時間くらいの契約ボリュームにしたとしたら。
Aさんの一年の収入は1,000万円くらい。

年収1,000万円だけど、月に働いているのは100時間、一日5時間くらい。

この時のAさんの価値って、労働市場に出たら年収1,000万円なの?

いや、違うのではなかろうか。

フリーランスのAさんの価値・能力に対する評価は、時給単価8,000円。
この8,000円/時 に包括されているのが、Aさんのスキルやキャリア、遂行能力や人柄だったりというAさんの価値の部分だと思う。

でもこのAさんがこのまま転職市場に出ると「前年や3年間の収入」が年収ベースに「あなたは年収1,000万円レベルの人」と見做されたりするのが大半。

「フリーランスからフルタイム正社員になろうと思う。年収1,500万円もらおうと思ってなくても、年収1,200万円位は欲しい。」

こうなってくると込み入った事情を説明したり、単価を証明する契約書を複数見せて証拠にしたり、それでもあんまり分かってくれなかったり、理解してもらえなかったり。

フリーランスとしてフルタイムのボリュームで数年働いていれば、双方交渉は進めやすいだろうけれど。
現段階ではフルタイムで働けない事情でフリーランスでいる人も(女性は特に)多いし、働くボリュームを自分で随時コントロールできるのがフリーランスの良さ。

なのに一歩転職市場に出てみると、確定申告に記載された収入はフルタイム前提で見られ、ボリュームコントロールした部分まではなかなか認めてもらえにくいのが転職事情。

契約金額と契約年数(&契約本数)がフリーランスの価値の納得の落とし所

成果報酬か、タイムジャージ制かどちらでも良いのだけれど、契約金額と契約年数(と本数)がフリーランスの評価額というところで個人的には納得したい。

ということで世間的にも早くそうなれ!!!

という気持ちでいっぱいなんだけれど、2024年時点では転職エージェントにしても「時給換算だとおいくらですか?」と聞いてくれるところはほぼまだ無い様子。

「もう自分の価値もあんまり分かってくれないし、色々めんどくさいから、このまま個人事業主(フリーランス)でいく」って思ってしまう。

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