私の介護日誌 母と鉄のフライパン
今日は、介護や認知症とは全然違う話しなのですが、母つながりということで書かせていただきます。
私は、職場が遠く、通勤が大変だから。という理由で、20才の時に1人暮らしを始めました。
確かにそれも嘘ではないのですが、本当の本当は、仲が悪く、喧嘩が絶えない両親から少しでも早く離れたかったから。でした。
母のことは好きだったので、本当の理由などとても言えず、そのことは今でも秘密です。
意外だったのは、母が1度も反対しなかったことです。
一緒に家探しまでしてくれて、とても協力的でした。
何年かたってから、
「あの時はすごく寂しくて、夜も眠れなかったのよ」
と言われたのですが、そんなそぶりはみじんも見せなかったんです。
きっと自分の気持ちより、私の意志を尊重してくれたのですね。
引っ越しの当日、母がついてきてくれたのですが、夜になると私は、あんなに1人暮らしを楽しみにしていたはずなのに、急に母と離れるのが寂しくなってしまい
「泊まっていけば?」
と言ったのですが、母は
「ううん。帰るね」
と、あっさり帰ってしまいました。
母は強し! です。
1人暮らしに必要な物を準備している中で、母が東急ハンズで、台所用品をいろいろ買ってくれました。
菜箸、ボール、ザル、まな板、鍋、などなど。
そして、2つの鉄のフライパン。普通のフライパンと中華鍋。
これがすごい長持ちで、もうかれこれ40年近く、いまだに愛用してるんです。
1人暮らしは節約しなくちゃだし、お料理するのは好きなので、昼のお弁当を作ったり、家でのごはんを作ったり、ず-っと使ってきました。
16年前に実家に帰ってきた時も、もちろん一緒に引っ越ししてきたので、今でも大活躍中です。
昨日、中華鍋で焼きうどんを作りながら、鉄のフライパンって長持ちだなぁ~と つくづく思ったので、つい書きたくなってしまいました。
でも時々、テレビの通販を見ていると、テフロン加工のフライパン買おうかなー? と思う時もあるんです。
正直、餃子を作る時の、火加減が難しくて。
皮がやわらかくなったり、焦げてしまったり…。
私が未熟なせいとも言えるのですが、失敗した餃子を見つめながら、やっぱりテフロン加工のフライパン、買おうかな… と。
ところが、成功した時の喜びといったら、これまたはんぱがないんです。
私は餃子が大好きで、よく作るのですが、失敗した時は落ち込み、成功した時は大喜びし、そんなことを繰り返しながら、最近やっと少しコツを得て、なんて言ったらいいのでしょう? 鉄のフライパンに挑んでいるというか、楽しくなってしまって!
テフロン加工も鉄も、両方使えばいいのでは? という考えもあると思うのですが、餃子意外は何の不便も感じていないし、使えなくなったらテフロン加工を買えばいいし、
と思ったりしつつ、なかなか使えなくならないので、今に至っているわけなのです。
何やかんや言っても、母に買ってもらった鉄のフライパンは、今や私の宝物です。
使えなくならないように大切に手入れして、これからもずっと、いろんなお料理を作って、母にたくさん食べてもらいたいと思います。