レモネード

世界の端っこに佇む村人B。 文字を読んだり書いたりするのが好き。 絵を描くのが好き。 …

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世界の端っこに佇む村人B。 文字を読んだり書いたりするのが好き。 絵を描くのが好き。 時々、ゲームも。

最近の記事

(2)料理にこだわりたいわけじゃない

「ねぇ、料理って簡単な物でもいいの?」  強気なのか、不安気なのか分からない、ガラスのような瞳を向けてくるのは、少し大人びた顔の少女だった。 「簡単な物って?」 「例えば…その、カレー、とか」 そう言うピンクの瞳は、時々ゆらゆら揺れていた。本当は、あまり料理を作ったことがないのかもしれない。 「私はカレーがどんな物かは知らないが、自分で自分の世話が出来るなら十分」 あくまで条件は、集まりすぎた人数を捌くための物だったので、特にこだわりはない。 「そっか…それなら良

    • 「家族クエストッ‼︎」(1)

      「一体、どうするんだよ、これ…」 眼前の光景に目をやり、茫然と呟く。舞い上がる砂埃の中に浮かぶたくさんの黒い影を見て、また目眩がしてきた。  事の始まりは一枚の張り紙だ。 ー 勇者ギルド「銀の猫」元サブマス  求)魔王城までのパーティー  当方、女騎士 ー たかが張り紙一枚で、誰がこんなに大勢集まると思うだろう。この中から、たった数名を選ばなければいけないのかと考えると、頭が痛くなってくる。 「はぁ…一体、これ、どうするんだよ…」 大きなため息が口から漏れる。 が、

      • はじめに

        これは、手習いのつもりで、かるーい気持ちで、何の気負いもなく書く物語である。 もしかしたら、物語ですらないかもしれない。短編にすらならないかもしれない。 オチまで辿り着かない可能性すら十分すぎるほどある。 思いついた話を、気ままに 「ちょっとメモしてみようかなぁ」 くらいの気持ちで書いているので、 私のように、そこに文字があったら、目にした物に文字があったら、つい読んでしまう人が、何となーく眺めておくくらいが、ちょうど良いかと思われます。 そんな気持ちで、見ていただけ

      (2)料理にこだわりたいわけじゃない