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次男は家出、母は心配
1月14日 晴れ
今日もまた塾に行かないという中学2年の次男をつい、怒鳴りつける。
発達障害ADHDの彼に怒鳴るのはもっとも良くない対応だ。逆上してパニックになってしまう。
わかっているのに、最近同じことが繰り返されているため、ついカッとなってしまった。
次男は案の定、興奮して一瞬わたしを叩こうとする。わたしを叩くかわりに机を叩いて物にあたり始める。
「死にたい!もう死ぬ!」
と言い始めたので、もうこれはダメだと思い、好きにしなさい!と言ってドアを激しく閉める。
塾の先生に電話をして、事情を話し、お休みする旨を伝える。
しばらくすると次男が、リュックを背負って、上着を着て、部屋から出てきた。
「もう塾に電話したから行かなくていいよ」
と言うと、
「いや、家出するから」
と言って家から出ていく。
疲れ果てたわたしは、夕食作りを再開する。
もう、好きにしたらいい。疲れ果てた…
いつまでこんなことが続くのか。
夕食を作っていると、だんだん怒りがおさまってきて、次男の部屋に行くと、お年玉を全て持ち出した後がある。
携帯も持っていったようだ。
どこに行くつもりだろう。以前、小学生の時も家出する。と言って出て行った後、数分で帰ってきたけれど、もう中学生だ。いくらでも遠くにいける。まさか、本当に死ぬつもりじゃ…
急に心配になる。
ちょっと怒り過ぎた。我を失ってしまった。
至らない母で申し訳ない。
ふと、思い出した。
携帯で、彼の居場所がわかるようにしていたんだった!
急いで携帯をみると、画面にチカチカと居場所が示される。どうやらすぐ近くをウロウロしているようだ。
良かった〜
チカチカしているのが家の前に来たかと思うと、階段を上がる音がした。
「ちょっとウロウロしてきたわ。死に方考えて、明日また出てくわ。」
ちょっと感情がおさまった顔を見てホッとする。「死ぬ必要なんてないでしょ。」
と言うと、
「だって、僕がいるとママに迷惑かけちゃうから。僕はいない方がいいでしょ?」
と涙声で言う。
胸がキュッとする。
「死んだ方が迷惑だよ。一生悲しみを背負って生きていけって言うの?いなくなったら寂しい。そんなの地獄だよ。」
次男はそれを聞いて、ちょっと考えた後、
「夕飯、後で食べる」
と言って自分の部屋に戻っていった。
もうすでにクールダウン出来たようで、安心する。
長男が怒鳴り声を聞いて、心配して部屋から出てきてくれていた。
「(怒らないで)放っておけば良かったのに。」
それはそうなんだけど、つい…
心配かけちゃったね。ごめん。
普通の日だと思ってたのに、我が家はいつでも一瞬にして激動の一日になる。
疲れる…でもその都度、子供たちの大切さに気づく。みんなで、確認しているのかもしれない。わたしたち、お互い思い合っているよね。大切だよね。と。
お疲れだから、バニラアイスに今日買ったモンブランのラム酒漬けを乗っけて食べる。
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はあー沁み渡る。お菓子だけどラム酒で酔っ払いそう。
明日はどんな一日になるのだろう。
明日こそ、かわいい次男をたくさん甘やかそう。
そのためには自分を大切にすることも忘れずに。
明日もいい日になりますように。
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