レモンは酸っぱくて美味しい思い出の味
記憶に残っている一番初めに感動したレモンの味は、大きなスーパーにあった洋食屋のレモンスカッシュ。
小学生の頃だったか。酸っぱくて甘くてシュワシュワした、赤いさくらんぼのシロップ漬けが入っているあれだ。
いつもはクリームソーダだけど、その時はレモンスカッシュがどんなものなのか気になったのかもしれない。飲んでみると、ちょっと背伸びしたような、大人に近づいたような気持ちになった。
小学5年生の時に引越しをした。同じ区だったので、前の家からは歩いて40分ほどのところだった。当時習っていたピアノ教室を辞めたくなかったので、引越しをしてからも歩いて通うことにした。
ピアノ教室までは1時間くらい歩く。その道中のお供は酸っぱい粉がついたレモン味のキャンディだ。今でも酸っぱいキャンディは売ってると思うが、当時はまだ珍しく、その酸っぱ過ぎるレモン味にハマった。ピアノ教室の道中で一袋食べてしまうほど好きだった。母は呆れていたが、好きなように食べさせてくれた。
風邪や病気の時に母が飲ませてくれたのは、温かいレモンティーだった。いつもは飲まない、特別な飲み物だった。お砂糖の甘さと酸っぱいレモンが絶妙で、食欲がない時も不思議とこれなら飲めた。レモンがたくさん入っているレモンティーが大好きだった。
中学生の頃はショートケーキよりチーズケーキが好きだった。甘いケーキが苦手だった。ほんのりレモンの味がするレアチーズケーキが特に好きだった。甘過ぎないのでケーキを買う時は必ずチーズケーキを選んだ。
社会人になってから居酒屋で飲むのは、やっぱりレモンサワー。特に生レモンが入っているのは最高だった。一杯目はビール、二杯目からはレモンサワー。これが定番の飲み方となった。
雑貨や洋服も売っているチェーン店のアフタヌーンティーで季節限定のレモンクリームパスタを食べた時は衝撃的だった。こんなに美味しいパスタがあるなんて!パスタの中で一番好きな味だ。季節限定なのでいつ食べることができるかわからないけど、またぜひ食べたい。
ここ数年、以前よりも安価で手に入るようになった国産のレモンが出回ると、必ず買って、はちみつに漬ける。炭酸水で割って飲むと美味しいレモンスカッシュになる。
レモン。わたしのアカウント名の由来のそのフルーツには様々な思い出がある。残念ながら初恋の味ではないが、わたしの人生を確実に彩ってくれたフルーツ。
その黄色い魅惑のフルーツはわたしの食ライフをこれからも楽しいものにしてくれるだろう。
今回は#書く部のお題、「あなたのアカウントの由来は?」で書かせていただきました。