フィンランド映画祭 2018
先日行われたフィンランド映画祭にて、「アントレプレナー」と「ターニングポイント」の2作品を鑑賞しました。
アントレプレナー Yrittäjä/Entrepreneur
(77分/2018年) 監督:ヴィルピ・スータリ
代替肉でベンチャー企業を立ち上げた2人の女性と、移動遊園地を営む傍らで肉のトラック販売を行う家族を交互に映し出すドキュメンタリー。
上映後にはヴィルピ・スータリ監督によるティーチ・インがあって、その時の最初の質問者と同じく、私もドキュメンタリーだと認識していなかったので、いつ両者が交わって事件が起きるのかとソワソワしてしまった。映像がとてもきれいだからなのか、もしくはカメラワークのせいか音楽のせいか分からないけど、どこか不穏な空気が漂っていて、何か起こりそうな印象を受けたのだ。結局、両者の間には何も起こらず、話は淡々と進む。最後はそれぞれがわりと幸せな様子で、その後は分からないけどとにかく人生は続いていく…といった感じでよかった。(318文字)
ターニングポイント Kääntöpiste/East of Sweden
(104分/2018年) 監督:シモ・ハリネン
夜行列車で偶然出会った3人の男。そのうちの2人の男が降り立ったオウルという町で、1人の女性がキーとなり、話が展開していくサスペンスドラマ。何を書いてもネタバレになってしまいそうで、説明が難しい。
2人の男がどんどんぬかるみにはまっていくような話なのだけど、こういう映画を見ると、最初の出来事の段階でどう行動するのが最善だったのか?と考えてしまう。ただ、仕事の道具でもある護身術をあんなふうに安易に使うのはプロ意識が低いし、護身術協会(?)から怒られるのではと思った。ヒロインが彼に惹かれる理由がよく分からなかったなあ。個人的には、物事に正面から向き合い、誠実に生きようともがく移民の彼のほうが好感が持てた。(302文字)
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