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プロレス場放浪記~第1回・末広通りクロスロード伝説~


はじめに

2018年春~2021年春の4年間、私がやっていたBlogでプロレス会場にフォーカスした観戦記を書いていた時期がある。


後楽園ホール、新木場1stRING、新宿FACEのようなプロレス興行が常に開催されている会場ではなく、初めて行った会場だったり、年に数回やるかやらないかの会場だったりを観戦記形式にしながら書いていたのだが、Blogからnoteに移行する間に自然と書く事を止めてしまっていた。


最近になって、この形の観戦記を再開しようと思った。

キッカケは単純だ。
SNS上ではなく、noteという形で書きたい会場があったからだ。

普段は中々プロレス興行をやらない会場だけど、来れば間違いなく人を虜にしてしまうような…。


東京・新宿三丁目末広通り商店会 プロレス交差点

今回私が取り上げたいプロレス会場は、東京の新宿三丁目にある末広通り商店会特設リングだ。


地下鉄の新宿三丁目駅C3番出口から出てすぐの交差点を封鎖して、年数回のペースで開催されている『新宿末広通り商店会プロレス』。
その舞台となっている末広通り商店会の交差点には、毎回100~200名ほどの観衆が詰めかけるのだが、開始時間は何と土日の朝9時30分~10時30分。

通常昼興行は12時頃の開始で、比較的早い後楽園ホールでも11時30分開始なのだから、これがどれだけ早いか…。

それでも、早起きして観に行くだけの価値は間違いなくあると私は言い切れる。
末広通り商店街プロレスには、そう言い切れるだけの魅力が詰まっている。


①写真映えする入場シーン

末広通り商店会交差点の特設リングを紹介する上で個人的に外せないのは、入場シーンだ。

選手達が登場するのは、『新宿末廣亭』のある通りの飲食店だ。
故に、入場シーンから良い構図の写真が撮れる。


前述のように早い時間帯から始まるため、会場に行くまで億劫になる事もあるのだけど、それでも早起きして観に行きたい理由の一つは、この構図で写真を撮りたいからというのも大きい。


②外国人観光客も足を止める、都心の異空間

商店街プロレスでは親子連れが訪れる事も多いが、早朝や新宿という土地柄故か、この手のイベントプロレスでは珍しく外国人の観衆が多い印象を受ける。


2019年秋に日本でラグビーワールドカップが開催された時期には、末広通り付近で宿を取っていたと思われるオールブラックスのユニフォームを着た外国人観光客が、会場に行く前に足を止めて見ている光景は壮観であった。

新型コロナウイルス禍からの一時は商店街プロレスも行えなくなった時期を経て、外国人客は減ったりしたものの、2023年10月に開催された最新の大会では、外国人観光客と思われる人達が最前列で試合を見る光景も見られた。

後方で偶然通りかかって見ていくパターンは多かったものの、最前列に立って見ていたのはコロナ禍前でも私の記憶に無かったので、コロナ禍という厳しい現実から徐々に事が前進しつつあるのだと、私は何だか嬉しい気持ちでいっぱいになったのである。


③当日発表で連発される好カード

商店会プロレスなどのイベントプロレスでは事前に対戦カードが発表される事が殆どであるものの、末広通り商店会プロレスの場合、全対戦カードは大会直前まで発表されない。

それでも、カードが発表されると唸ってしまうような組み合わせが多々あるのが、末広通り商店会プロレスの恐ろしさでもある。
インディー系列で中々見れない組み合わせが実現してしまうのだから。

藤原秀旺vsウルトラソーキ(2023.10.22)


また、事前に発表しておけば来場者が期待できそうな大物参戦も、末広通り商店会プロレスでは当日発表してくるのだ。
中でも、2023年9月大会でジャガー横田が登場した時には驚きを隠せなかった。
(選手も「無料で見ていいカードじゃない」と漏らしたくらいだ。)


決まったカードを目当てにして予定を立てる側からすると辛いものはあるかもしれないが、当日発表でもタイトルマッチが行われたりする展開は侮れない。
だからこそ、私は早起きして末広通り商店会の交差点に向かうのかもしれない…。

2023.10.21に行われた、たまプロタッグ王座戦の勝者チーム
(尾崎妹加&瀧澤晃頼)


まとめ

2023年は計4大会も開催された、末広通り商店会プロレス。

次回開催は2024年まで待たなければいけないが、末広通り商店会の石川会長もプロレスの開催に積極的という素晴らしい環境下で行われるイベントプロレスの存在は見逃せない。

石川会長のプロレス愛は圧巻だ!


正直なところ、SNSでの情報は大会開催ギリギリにならないと出てこないし、参戦選手のスケジュールから日程を知ることも少なくない(笑)。
前述するように、開催時間も早い。

それでも、私がこの場所に足を運んでしまうのは、「イベントプロレスだから」という理由では片づけられない位、主催者側の愛が詰まったイベントだからだと思う。
2023年に行われた4大会のリング上集合写真では、参戦した選手や関係者たちから自然と笑顔が零れた光景も、この事とは無縁ではないだろう。


末広通り商店会プロレスは、いいぞ~!

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