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エイプリルフールに横浜市役所でプロレスを観た話
はじめに
エイプリルフールとは、4月1日だけは「罪のない嘘やいたずらで笑わせてもいい」という習慣のことです。
(中略)
あくまでジョークを仕掛けてみんなで楽しむ日、それがエイプリルフールです。
2023.4.1
毎年、エイプリルフールに数々の嘘がSNS上に溢れる中、個人的に興味深いと感じていたイベントが開催された。
大日本プロレスの横浜市役所イベントプロレスである。
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当初発表された際、この内容を俄に信じられなかった記憶がある(笑)。
何せ、横浜市役所の中にリングが組まれるというのだ。そんな前例を私は一度も聞いたことがない。
よく出来た嘘にも思えたが、それは決して嘘ではなかった。
エイプリルフール当日、横浜市役所の横には大日本プロレスのリングトラックが駐車してあり、1階のアトリウムにはリングがしっかりと拵えてあったのだから…。
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この日驚いていたのは、観客だけではなかった。
アブドーラ小林「4.1に横浜市役所でプロレスやるって聞いて、本当にリングが組まれるのか半信半疑だったんですけれど、本当に組まれててビックリしました。」
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試合前に行われた公開記者会見で、今大会の存在自体がエイプリルフールだと思っていた選手がいると知り、私は少し安心した(笑)。
イベントで行われるプロレスを観戦していると、公園やショッピングモール、商店街といった【日常に入り込む"非日常"】の面白さを実感させられる。
それでも、今回のような市役所内で行われるイベントは、私自身今までに聞いたことがなかった。
この新鮮な試みは、旗揚げから30年近く横浜に根差し、横浜を拠点に商店街プロレスを開催してきた大日本プロレスだからこそ実現できたのではないだろうか?
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エイプリルフールでも嘘偽りの無い、興奮と熱狂
横浜市役所で見るプロレスは、何とも格別だった。
ガラス張りの為、中にも陽射しが入ってくる空間は、普段後楽園ホール等の屋内会場とは異なる趣と開放感をもたらしていた。
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そして、何より、会場から生み出される盛り上がりが凄まじい。
春なのに、まるで真夏のような熱量を発していたのである。
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5.4に控える横浜武道館大会を前に、力と気合いの入り様が伝わってきた対戦カードと、公開記者会見・調印式によって、大会当日の期待度を増す試みは成功したと言っても過言ではないだろう。
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メインイベントに出場した関本大介と岡林裕二のタッグチームなんて、タイトルマッチか、特別なタイミングでしか見られない印象を(勝手ながら)抱いている。
そんな2人のタッグを、エイプリルフールに無料で見れてしまったのだから、つくづくジョークが過ぎたと言わざるを得ない(笑)。
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ただ、目の前で繰り広げられるプロレスの熱量と、それを見て大いに楽しんでいた観客がいる光景は間違いなくリアルだった。
エイプリルフールでも、これは決して嘘じゃない。
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まとめ
新型コロナウイルス禍に突入してから3年。
2020年は壊滅的だったイベントプロレスも、2021~2022年から徐々に復活の兆しを見せつつある。
2023年に入ってからはマスク着用であれば声出し応援も可能になったし、コロナ前とほぼ変わらぬレギュレーションでイベントプロレスが行える所まで戻ってきた光景は、2020年春のコロナ禍当時には想像すらつかなかった。
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エイプリルフールに、素敵な光景に出会えた奇跡は嘘じゃない。
横浜市役所で見るプロレスは、最高でした!
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