日本モダニズム建築の至高"香川県庁舎"
香川県庁舎が「ニューヨーク・タイムズ・スタイル・マガジン」の企画で「戦後建築で最も重要な25の作品」に日本で唯一選ばれた。すごい!という後に、まーそうだよね、という感想。
丹下健三氏の最高傑作と言われるこの建物。最高傑作って誰かが決めるモノではないけど。ちなみに好きな作品は別にあるけど、私的に香川県庁舎は最高傑作!
海外から旅行で京都に行く人がいたら、香川に寄って県庁舎を見てから帰ってほしい。尾道や直島に行く人は絶対行って欲しい!
1958年に竣工した香川県庁舎は、8階の高層棟と3階の低層棟からなり、足元はピロティー形状で街に開かれている。
1.モダニズムと伝統の融合がただ美しい
日本の伝統的木造建築の意匠を鉄筋コンクリートで体現している。とにかく梁やスラブラインが細く規則的で施工精度が高く、圧倒的に美しい。
2.ル・コルビジェの5原則が県民の日常
「ピロティ」「屋上庭園」「自由な平面」「自由な立面」「水平連続窓」、丹下氏が尊敬するル・コルビジェによる5原則が香川県庁舎で網羅されている。有名なサヴォワ邸を見に行くには気合いが必要だが、5原則が香川にある。ピロティには自転車置き場があったり、昼休みに休憩する人がいたり、そこには県民による日常の風景が広がっている。
3.アートもインテリアも公共施設なのに贅沢!
エントランスホールの壁画は同県出身の猪熊弦一郎氏によるもの。家具デザインは剣持勇氏。公共施設だと無機質で必要十分な設えが一般的。1950年代でここまで芸術性が高い公共施設が作られたことに感激。これは当時の金子知事の強い想い入れにより実現したという。そして金子知事と当時の直島町長の出会いによって、後に香川県がアートの宝庫となり、瀬戸内国際芸術祭が誕生するきっかけになったことが、感慨深い。
ちなみに県庁舎のすぐそばにある讃岐うどんのお店"さか枝"もまた、私的に讃岐うどん史上最高傑作!
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