【声帯筋-藤原聡】〜高音覚醒には声帯の「彩度」が必要〜
発声覚醒コーチのイチです。
僕が運営する発声の学校の生徒さんと、その理論を使ってくれてるトレーナーさん、&その生徒さんの伸びが凄いらしいので、今回は最新有料級の声帯筋についてのお話をします。
その名も「声帯筋の彩度調整法」です。
まずはこちらをご覧ください。
こちら期間限定公開になりますが、「藤原聡さんの声はなぜ軽く聞こえるのか⁉︎」についてを徹底解説した動画です。
特徴は3つほどありまして
①声帯のギアが6段階中2~3前後
②口蓋咽頭筋ベクトルの補助によるHi域の抜け感
③①②×母音レガートによる声門閉鎖力の高さ
です。
動画を見てから読んだ方がわかりやすいと思うので、まずは動画を見てみてください♪ 見終わりましたら以下の解説を参考にしましょう。
【①声帯のギア(彩度調整)について】(②も解説)
まず1つ目は声帯のギア調整。
声帯を引き伸ばす方法はいくつかありますが、主に2つに分けるとフェードアウト型と引き上げ型に分けられます。
フェードアウト型・・・輪状甲状筋の垂部を主に使い声帯にかかるテンションを高音につれ逃していく方法です。ボイトレではSLS(ハリウッド式)なんかにこのフェードアウト型の訓練が多いですね。
僕も↑の動画内「それは予想通り」の部分でフェードアウトを解説をしてるので、見てみてください。(これ相当難しい技術です・・)
引き上げ型・・・一方引き上げ型とは、喉を引き上げる筋肉をしっかり使い、高音を上向きに引っ張る出し方です。この僕のデモなんかがわかりやすいと思います。
【裏声】
明らかに上向きのベクトルで、口腔奥に引き上げるような音色に聞こえるのではないでしょうか。これは喉が上がっているのではなく、喉が上下に開いた上で、上向きの引張をブーストしているのだと思ってください。
この筋力はボイストレーニングで鍛えることで上限値が伸びていきます。
【髭男の楽曲が難しすぎる理由】
続いて日本人男性が一度は憧れるであろう、藤原聡の高音発声がなぜこんなにも難しいのか。
ここについて日本一細かく解説をしてみます。
①フェードアウト型×引き上げ型の両方がハイレベルな質で求められる
②男性ソプラノでないとそれがさらに厳しい
③声帯筋の強靭なキープ力が求められるため
専門用語が多くて難しい方に翻訳すると
いくつもの声帯を引き伸ばすための筋肉を彩度高くコントロールしないといけない上、もとから声帯が軽くて短いタイプでないと更にそれが難しく、肝心の声帯閉鎖力も強靭なレベルに達する必要があるからです。
具体的にフェードアウト型を実現するには、喉の外の筋肉×喉の内の筋肉をボイストレーニングで徹底的に整理した上で声区転換のトレーニングを行いつつ融合までを実現します。
その後は1.5オクターブスケール(ハリウッド式で用いるようなスケール)やメッサデボーチェ(小声で裏声からミドルボイスへ運ぶ)などで彩度を細かくする訓練が必要です。
※喉の分離、強化、パーツだけではここは育みきれませんので、アンザッツとSLSなどを複合して使うことをお勧めします。
また引き上げ型に関しては、一定の地声の筋肉と裏声の筋肉が外、内でついた状態で、声帯上下の圧力を調整しながら呼気圧をかけて張っていくことで達成することができます。
張っていくと張り上げになる、プルになる
→押さえてしまう
を抜け出せない人は、張る手前のバランス作りでステップを踏む工程とその到達確度をミスってるだけで、そこを丁寧に作れれば、張っても楽に出る状態になることができます。
https://x.com/ICHIsoro0331/status/1780888714945888402
見てください。明らかに張ってますからね。
つまり片方だけではダメで、両方をハイクオリティにしていく必要があるのです。
その上で髭男の曲を歌い通すとなると、もとから声帯が短い人でないと難しい。
まふまふさんクラスの短さであれば地声の延長で歌える人もいるみたいですが・・・(彼らクラスになると女性の声帯〜なのでそこはスルーでOKです)
そして最後は強靭な声帯筋のキープ力です。
声帯筋はボイストレーニングで喉の4隅と地声・裏声の要素をふんだんに育成する過程で、ミドルボイスができてきたら発現してきます。
ただ最初は地声の筋肉を巻き込んで発現したり(動画内のプル側の実演)外喉頭の力みを巻き込んで発現したりなど、とことん分離をしつつとことん彩度を細かくしていく
いわば職人芸・オタゲーの域
このレベルまでボイストレーニングをすることでわかってくることかなと、冗談抜きで思っています。
https://x.com/ICHIsoro0331/status/1780928057261560025
この記事を読んだトレーナーさんは
「こんなところまでわからなかった」
なんて思われたかもしれませんが、これは僕が音楽経歴未経験からトレーナー業を初め、大手に雇われることなく自力で実力をつけながら、紅白出場歌手までサポートするようになったからこその着眼点でもあります。
このようにこれからも発声の学校では、現在進行形でアップデートし続けるトレーニングステップで、あなたをより確実に、より高みへレベルアップさせるための技術提供をしていきます。
気になる方はXからお問い合わせくださいね。
では❗️
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