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【ボイトレ難民大集合】〜3年経ってもミックス「すら」難しいのは◯◯◯が原因〜

発声覚醒コーチのイチです。


今回は「ボイトレ難民」に必要なボイストレーニングメソッド3選ということで、

様々なボイストレーニングを受けてきたにも関わらず、根本的な成長を感じられていない方に向けたテーマです。

これを抑えておけばOKというボイトレメソッド3選でお話をします。

おそらくですがボイトレ経験者で伸び悩んでいる人の場合、今回話す3つのうちのどれか1つだけに偏ってきたか、もしくは0個の場合がほとんどだと思います。

僕のメディアは「ボイトレ経験者(難民)や本気の学習者向け」の発信となっていますので、少し難しく感じるかもしれません。

ですが、本気で変わりたい方にはベストな内容だと思いますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください♪


【3つ一気に解説します】



では早速ですが3つ解説します。

①楽器育成
②アンザッツ
③スピーチレベルシンギング(SLS)

です。

先に言っておくと、「○○をやってみたけど△△な側面で◯◯は良くない!」的な記事や発信もたまに見ると思うんですが、そりゃ当然ですよ。

だってあなたの発声を患部まで完璧に治すメソッドなんて、この世に何1つないんですから。


ここについては最後に話します。
くれぐれも、◯◯メソッドを批判する、自分を上に上げるといった立場のものでは一切ないので、先に釘を打たせてください。

今、これを読んでくださっているあなたを少しでも前に進ませるために僕は発信し続けています。最後まで見てもらえれば、その意味が少しわかると思います。


【大前提の話、散らばったものからのスタート】


ではまず最も大事なことから。

小学生が算数から学び、中学で英語を学び、数学に切り替わり・・・というように、子供全員が均一で習えばここまで到達できるよね〜

って簡単なものならいいのですが、ボイトレの場合そうは行きません。

歌ってきた経歴や遺伝、環境による筋肉の運動神経の側面など、全てがまばらで散った状態から始まるのがボイストレーニングだからです。


なので声が出しやすくなる感動を連続で起こしたいのなら、自分の体と喉にどういう手順で技術を覚えさせていけばいいかなんて、人によって全く異なるということです。

「アンザッツだったり喉の機能は万人に必要でしょ。」

って思ったかもしれませんが、そんな前提知識は当たり前でこちらは話しています。

じゃあ全員がアンザッツ2の鎖骨に当てた地声の訓練を、最初の7歳児のタイミングで脳死でやればいいかと言われたら、そうじゃないってことを言いたいのです。

均一化できないんですよ。

そもそもそういうものじゃないってことです。


これは様々な人の声を聞くだけでなく、改善プロセスを思考してきたトレーナー側じゃないとわからないことかもしれません。

「どうせお金取るためにレッスン来いっていうんでしょ」

と思うかもしれませんが、ここでそういう思考になる人はまだこの言葉の意味に気づける段階ではありません。

ここでそっとページを閉じて、とりあえずシアーミュージックあたりに3年くらい通ってみてください。経験して納得した方が早いです。


【メソッドは栄養素を考え調理すべし】


じゃあ何が正解(に近いか)と考えるかですが、

その人の喉や身体に最適に合うよう、メソッドで得られる栄養素を分け、離乳食のように最初は使い、そこから成人になるまでの栄養素の発育プロセスを組むことです。

7歳児に叙々苑食べさせて味がわかりますか⁉︎絶対「ただのお肉、美味しい」で終わりますよね。


それと同じで、初級レベルの発声の人が声区融合の練習やメソッドをしても「わからない(消化できない)」ということです。人によっては声を壊します。

また中学生が金沢の加能ガニを食べても「くら寿司のが美味しい〜」ってなるのと同じで、声の深みや高音以外の声の良さに気づけるのももっと後になる。

つまり改善を連続で経験できるように時間をかけること(かかること)は悪じゃないんです。

むしろ、健全な成長を望むなら「正しく時間をかけるべき」なんです。


世の中のボイトレは

①時間をかけずにすぐ上手くなる方法(のような訴求)
②時間をかけてるのに全然上手くならない(成長プロセスが甘い)

の基本2つしか見られません。

これは正しく時間をかけて上達が連続させられるボイストレーナーがいなさすぎるのが原因です。本当にすみません。我々業界の力不足だと思っています。


僕も約8年間のボイトレ難民だった頃は、成長プロセスをサポートしてくれたなと感じた教室はやはり少なかったです。。

そりゃどれだけトレーニングメニューが無限に増産されようが迷子になる人は減らないわ・・と感じたので、自分が先人切ってそうなろうと立ち上げたのが現在の発声の学校ですからね。


・・話を戻しますが、よく近道すればするほど遠回りになるぞ〜


みたいな言葉がありますがあれは本当です。

僕からすると7歳児がいきなりワインとステーキ食べて消化不良起こしてるみたいなものなんですよ。ネイネイとか横隔膜発声で舌根だけ上げるというのは。

先がないんです。

メソッドの周回で時間がかかると言われても、今変えられることから確実に変えたいじゃないですか。

そこの栄養素の積み重ねだってことを言いたいんです。


全く噛み合ってない。

しかも気づいてない。

ボイトレ難民になってしまう人は、ほとんどがメソッド依存で、調理師に加工されてない雑な食事を喉に与えてるだけ。

なので健全な喉と楽器の発育が、食事量に見合ったものじゃなくなる=迷子になるんです。


本当にこうなっちゃってるんですね。

なのでこれを踏まえた上で解決するためにも、この先は具体的なボイトレメソッドに準じて話していきましょう。

自分のこれまで通ってきた経験と照らしわせて考えてみてください。


ですが大事すぎるのでここまでをまとめてもう一回言っておくと、

①歌ってきた経歴、元から支えている筋肉、筋肉の運動神経の側面など、全てがまばらで散った状態から始まるのがボイストレーニング。


②改善を「連続」させるために、メソッドは食事できる形に調理して、初級者ほど栄養が吸収できるものから始めてステップ化するべき。


この考え方が、
最も脳裏よく上達が連続するマインドだと知っておいてください。


その上で歴代の偉人が作ってくれたメソッドや解剖学を使い倒しましょう♪
順番に解説をしていきます。


①楽器改善


楽器改善とは、歌う以前の、あなたの身体の筋肉をメンテナンスすることです。
整体や筋膜リリースなどで解剖学に沿って改善するのもまあ同じ系統です。

うたで言うなら呼吸筋や舌の筋肉もここに入ります。
後々解説しますが、ここに故障がある時点でアンザッツもSLSも消化不良を起こしやすくなります。積み上がらないってことです。

以前分離トレーニングという、1時間30分越えの動画(絶対本気の人しか実践してくれないだろう動画)で、面白いコメントをしてくださる方がいました。

それがコチラです。


どうですか⁉︎
地声や裏声が出にくい問題が、楽器改善を進めたことで一気にブレイクしたのです。

もちろんアンザッツでも改善はできたかもしれません。

ですがおそらくこの方のような舌や楽器の前提基準値に問題がある人は、いきなり高度なカットされてない素材丸々の食事をしたならば消化不良を起こすはずです。

誤学習する未来の方が確率が高いでしょう。
舌で喉頭を下げる筋肉を代替したり、過剰閉鎖でアンザッツ2と1が逆効果になったり。

つまり楽器改善はこの先の成長を健全にしてくれるための、歌の準備、いや発声の準備、、いや、喉作りの準備から機能するトレーニング分野だということ。


その後にこれから話すアンザッツで喉の機能に目を向ければ、呼吸法で改善した状態からさらに成長を連続させることができてきます。


改善法には

・筋肉のパーツを分ける分離
・分離した筋肉の運動神経を高める強化
・筋肉の可動域(柔軟性)を広げるストレッチ
・インナーとアウターを適切に使ったロングキープ

などがメイン。


さあ質問です。あなたのボイストレーニング人生で、この楽器改善で成功した、連続した経験はありますでしょうか⁉︎


これがないならまずはここからですね!
これだけ分野がもう絞れたじゃないですか。まずはやってみましょう。

https://youtu.be/EwXFf0OjrwA


②アンザッツ


続いてはアンザッツです。知ってる人は物凄く詳しいのに、悩んでる人の中でも意外とまだ知らない人が多いのがこのアンザッツです。

簡単に言うと、喉の周りの発声を形作る筋肉を、外の筋肉と内の筋肉に分け、その筋肉をパーツごとに丁寧に分けて強化することで、喉本来の機能を取り戻す(ミックスボイスも含む)と言う理論です。

このような図を見たことがある人も多いと思いますが、
まさしくこれが喉の外の筋肉であり、喉の内の筋肉は喉を上から見た図になります。

・・とこのように既に過去の偉人が、
「ここに声を当ててこの音色を目指せば、ここが育つよ」

って教えてくれてるわけです。
なのでこれを一旦使わない手はないんですね。

このアンザッツの発声訓練を連続で積んでいくためにも前項の楽器改善で障害がないことが前提なのです。

よく僕の発信を見てくれてる方は

「イチさんはアンザッツをあんまり肯定しない感じがするけど・・なんでかな」

なんて思ったかもしれませんが、全然そう言うことではないんです。

じゃあ全世界の人々が、ショクブンの決められた栄養素の弁当食ってたら、90歳まで超健康で生きられるのか⁉︎


ってことなんですよね。

アンザッツというのはあまりにもインパクトが強烈で、一種依存性というか宗教感のようなものが生まれやすいメソッドなんですよ。

しかも割と練習の方法が定まっていることが多くて、

例えばアンザッツ4ならフクロウでHo~~~と中高音で発声するのですが、
このように型が決まってるということは、その型にハマらなかった人が一時迷子になるという逆側のデメリットが起こるわけです。


なので脳死で肯定するのではなく、
あくまで「その人の今」に必要な喉の栄養素としてアンザッツが必要なら、バンバンアンザッツを使って強化させるというのが僕のスタイルです。


ちなみに以前対談させてもらったボイストレーナーのナオキさんも、ここの栄養素の調整を丁寧に行うことで、一気に改善しました。

https://youtu.be/A8em_PpXSYE


本当に高度な話なので、何度も言いますが、本気で悩んできた人だけ最後まで読んでください。


③スピーチレベルシンギング


最後はSLSです。
「ハリウッド式ボイストレーニング」なんて名前を聞いたことがあるかと思いますが、それですね。

アメリカのセス・リッグス氏が開発したミックスボイスメソッドで、「話すように歌えるレベルを目指す」という意味合いでSLSです。

ベースとなっているのは音声学で、子音や母音発声の特性を使ったスケールはもちろん、声道の形や声門上下の圧力を操作することで、地声と裏声の丁度いいバランスであるミドルボイスを効率よく作れるメリットがあります。


これだけ聞くと

「じゃあこれだけやってたらいいじゃん!」

と思うかもしれませんが、それはNoなんです。

それは即ち、算数や英語の基礎から必要な10歳児に、赤本だけ解いて受験勉強すればいいじゃん、というようなものです。

もちろん前提で話した通り、ボイストレーニングは人によってステータスが「散っている」ので、高校レベルの喉や声の操作をたまたま持っていた人に関しては刺さります。

・・実際SLSは劇団四季の方や音大卒、シンガーレベルの方の中で使われやすいメソッドなので、分離が甘い、運動神経が出来上がってない初級レベル・中級レベルの人がやると、これも消化不良を連続することが多かったです。


もちろん、全てのことには慣れと時間が必要なのは前提ですが、さっきも言ったように栄養を吸収できる形で連続してとっていかないと、時間に見合った成長でないリスクが高まります。

僕が言ってるのは、あなたが消化不良を起こさずに上達できる最善の積み上げ方の話です。


こんな丁寧に考えなくてもうまく言ってるなら、こんなこと気にしなくていいんですよ。

でも現実はそうじゃない。だから本当に悩んできた人側の目線で話してるんだよってことです。


僕の周りと僕の経験上、このメソッド(のみ)でボイストレーニングをした場合、裏声ミックスのようなフェードアウト技術は間違いなく向上します。


ですが前提の楽器改善とアンザッツによる喉の運動神経の分離ができてないと、初級者にとってはコントロールしにくい、ベルティングしにくい裏ミックス状態になることが多かったです。アップテンポの曲が苦手にもなりがちです。


つまり前提の楽器ができていて、喉の外と内の分離と強化が進むほど、このSLSの要素を絡めたトレーニングを喉に与えてあげれば、間違いなくいいとこ取りで成長が速まるよということです。

具体的にはチェストボイスーミドルボイスーヘッドボイスのギア調整ができてくるようになります。

こちらの動画で「それは予想通り〜」の部分で実演してるので聞いてみてください。

https://youtu.be/vxohruG5tis


【まとめ】


まとめると、全てのメソッドは使い方次第。
栄養素を正しく受け取れないという側面では、一時的に悪になることもある。

というのをお伝えしたかったんですね。

例えば筋肉ムキムキになりたいからと言って毎日ササミだけ食べてたら栄養失調になりますよね。それと同じです。

楽器改善〜SLSのメリットを満遍なく受け取りながら、あなたの発育状態にあったものから栄養素を摂取し続ければ間違いなく喉は今よりも高次元に育つんです。

プロセスと栄養素の確度を今一度高めましょう。それだけです。もしレッスンを受けるなら都度、確度が上がっていくか、プロセスの次に進めているか、


このどちらかを進めていけるレッスンは、時間に見合った成長が期待できます。

逆に

今やってることの角度が高まっていかない
プロセスの次になかなか進めない

レッスンを数ヶ月受けているなら、疑ってください。

当たり前ですが、少しずつ成長していくように感じる時期もあれば、ある日突然ガラリと実感する時もあります。

そういう日々の連続で育つのが声なのは前提ですが、今回お話した内容と全くピントがずれたところを見つめ続けてしまっているのも、ボイトレ難民の特徴なのです。

目を覚ませ!1年本気でやれば絶対変わるから!


今回かなり高度な話で、どちらかというとトレーナーさんに刺さる内容だったかもしれません。

本当の意味で人を上手くする講師と歌がうまい講師の線引きが、まだ世の中に腑に落ちる形で浸透していないのも頷けます。。人を上手くするってめっちゃ難しいですからね。。

でもだからこそ、僕がそこに向かって先陣切って挑戦していきたいと考えています。なので応援してくださる方や言葉が伝わった方は、引き続きよろしくお願いしますね・・❗️


長くなりましたが最後までお読みいただき、お疲れ様でした♪

では!


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