YOASOBI原作小説④「アンコール」
YOASOBI楽曲「アンコール」の原作小説になる
水上下波さん著書「世界の終わりと、さよならのうた」を紹介します。
これは、YOASOBI小説集に収録されています。
⚠ネタバレ含みます。
「世界の終わりと、さよならのうた」のあらすじ
ある日、目を覚ますと薄暗闇の中に居た。
ここはどこなのか、そして私は何をしていたのか。
その部屋は無数の楽器が乱雑に置かれていた。
その時、違う人の声がした。
この世界に「終末宣言」が出されてから1年になる。
明日、世界は滅ぶであろう。
本当に世界が滅ぶのかは分からない。
それを信じる人はどのくらい居るだろう。
最後の1日をどう迎えるだろう。
この部屋に居る男女はどうしてここに居るのか、なぜ楽器があるのか、最後をどう過ごすのか…
そして、本当に明日は来ないのか…
「アンコール」歌詞全文
考察
「明日、世界が終わります」
ちょっと暗い世界観になってますが、今までもそんな予言ありましたね。
現在、こうやって生きて生活してますが…
近年は、世界でテロが起こったり、異常気象で自然災害が起こったり暴動が起こったりしています。
今後、本当にそうなる日が来るかもしれません。
来ない事を祈りたいですが…
あなたなら最後の1日どう過ごしますか。
なかなか難しい質問ですね。
この原作小説では、「音楽」がテーマになっています。
「音楽」には人々の救いになる「力」を持っていると思います。
ただ、ここでは明日はもう来ないのだから弾いても意味が無い、音楽に何の意味があるのか。
現実でも(自然災害はしょうがないとしても)、
テロや暴動が実際に起こっているのだから、音楽に世界を変える力なんて無い。
平和を歌っていたジョン・レノンさんだって暴力の前では何も出来なかった。
しかし、この小説にも書いてる通り、
「すぐ隣に居る人の、聴いてくれた人の背中をちょっとだけ押してくれるような、音楽にはそんなちっぽけな力があります。」
皆に届かなくても誰か1人でも届く事が出来れば意味があるんじゃないかな。
その人がその音楽を聴いて力をもらったりとか…
だから、音楽には人の心を動かす力があります。
音楽と言っても色々ありますが、その人に何か伝われば良いんです。
ある曲をきっかけに何か変わったり、前向きになったり、そんな曲がたくさんありますね。
歌詞に曲を付けるって難しいですが、プロのアーティストは色んな想いを考えてたくさん作ってるので凄いなと思います。
この表題曲「アンコール」はフランス語で「もう一度」といった意味で、実際、コンサートでも観客が「アンコール」と言って追加演目する事をよくあります。
この原作小説では、昔、音楽をやってて世界の最後に「もう一度」音楽を弾きたいという想いがあるのと、
もし、仮に世界が終わらなくて明日が来たとするのならば、「もう一度」音楽をやりたい、また音楽を始めたいという想い、2つの意味合いがあるのかなと思いました。
世界の終わりだからこの曲が悲しく辛い気持ちになるのだけれど、これからの希望にもなるのかなと思います。
最後だから悔いのないように「ただ音を鳴らして」楽器を弾く、もし、明日が来たら「その時は2人一緒に なんて……」
この後は色々と想像出来ますね。
明日が来ることを願って今日という1日を生きましょう。
最後に「アンコール」のMVを載せますので聴いてみて下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。