自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)の「見抜き方」「見分け方」
私自身は医師でないので、例えばクライアントの方が指摘する人物について障害があるかどうかの判定はできませんが、「自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)を見抜けるかどうか、について」という記事で、被害は甚大であると書きました。
その後、自己愛性人格障害や反社会性人格障害(サイコパス / ソシオパス)の注目度が高いようで、見分け方を知りたいという方が増加しているのをヒシヒシと感じます。
まず、ご自身がHSPであると自覚している方がもし、「この人は自己愛性人格障害かもしくはそれに近いだろう」と感じるのであれば、その勘(第六感)はほぼ当たりです。なので、少しでも危機を感じたら必要以上に近づかない、あるいはここまではOKというように線引きするのがよいでしょう。
※なぜHSPの方が自己愛性人格障害らを見抜けるかは、またの機会に!
また、世に出回っているチェックリストによると、自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)やサイコパスは家族がいない・疎遠と思われがちですが、家族には本性を現わさないタイプもいるようで、その場合、自己愛性人格障害の人が上司・管理者であれば、職場の部下だけが疲弊しているといったケースがあります。
ここからは読み物として書いていきますので、知識のある方は「そうそう、これ分かる」と共感しながら、そうでない方は「そんなこと言ったら誰でも自己愛性人格障害に見えてくる」と思われるかもしれませんが、周囲の人物の動向に視点を向けるひとつの機会にしてみて下さい。
1)過去に栄光がある、または華々しい経歴の持ち主である
特別な称賛を得たことがある場合は、脳が記憶してその経験に価値を感じさせます。また同じ経験をしたいと思い、本人が努力を積むケースもあれば、使えるものや人を使って、似た経験を得ようとした結果、周囲を巻き込むケースがあります。自己愛性の場合、華麗な自己像に酔いしれているだけのニートや引きこもりと、社会的に成功している人物との二極化が見られます。
2)誰にでも意地悪な訳ではない
自己愛性人格障害やサイコパスを見抜けない理由のひとつが、自己愛性人格障害たちはターゲットを絞るからです。勝ち目のない人に勝負を挑んだり、偉そうにすることはまずありません。ですので、ターゲットでなく、逆に自己愛性人格障害の人が好んでいる人(=ターゲット以外)からすると「何であの人がおかしいの(意地悪なの)?」と思うはずですが、勘のよい人や正義感の強い人は、口に出さなくても薄々気付いており、わざと自己愛から距離を置いたり、表面的な関わりで済ませ、遠巻きに見ていることがあります。
3)目がギョロギョロしている、爬虫類顔は本当?
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)やサイコパスの特徴で「爬虫類顔」というワードが目立つようになりました。「目がギョロギョロしている」というのは思い当たる方が多いようで、テレビを見ていても、この人はおそらく自己愛性人格障害寄りなのだろうなと思う芸人さんを見つけたりもします(この場合は、発言も考慮した上です)。
普段はにこやかに、ぼんやりと見える表情だったとしても、ターゲットや何かを追っているときの視線や捉え方が、獲物を捕らえるように視線だけが動く(このときにギョロっとする感じがする)、または目が光るとまではいかないですが、例えば写真に写ったときの眼光が鋭かったり、目に人間らしさがなかったり、本当に爬虫類のように写っている人もいます。
女性の場合は目を上下に動かす癖のある人がいます。これはファッションチェックを無意識的に行っているからという推測なのですが、要は「この人は自分より上か下か」を服装などの外見から判断しているということです。男性の自己愛性人格障害はターゲットの女性を探しているとき、服装から判断するのはそこまで得意でないと思うのですが、女性の場合はターゲットが男性でも女性でも、この能力を使って選別しているのではと感じます。
じっと対象を観察しているような不自然な行動も、やや変わって見えるので、気付く人は違和感を覚えるでしょう。
4)神経質
現在は時代の流れもありますが、日ごろからアルコール消毒を欠かさないなど、過度に神経質な面があります。その他、利用する店舗の衛生管理を気にする、提供されたドリンクを飲まない等。
5)人の真似をする
誰でもある程度は人の行動を参考にしますね。
自己愛性人格障害の人の真似の仕方は、度合いが違います。例えば奥さんの行動や作業でも、そっくりそのまま真似して動向が変わりません。誰かが使っていた物と全く同じ物を使用する、作業を真似する、同じ服を着る等もあります。
6)二枚舌
どこまで行っても二枚舌です。飽きれるくらい二枚舌です。
事実の書き換えも、あるときは「1」と言い、また別の機会には「2」と言い、都合よく嘘を言えます。これも上記と同じで常人のレベルではありません。時間軸上の書き換えもあるので、自己愛性人格障害やサイコパスとの離婚を考える際は、調停や裁判に向けて録音が欠かせません。現実から見て都合が悪いと「あのとき○○と言った」と過去を言い換えます。
7)アルコール依存をはじめとする依存症
アルコール依存、または浴びるようにお酒を飲む人が多く、次に喫煙者が多いです。アルコール+タバコ依存、ダブルの自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)やサイコパスが多い印象です。
逆に健康志向が強い場合には、神経質な性格にも通じますが、マニア並みに健康に気遣うようです。
仕事依存のほか、女性に依存するヒモもいます。
8)ギャンブルや借金
ギャンブルや借金、事業家(経営者)の場合は大きく売り上げを上げる反面、マイナスも大きいなどアンバランスな面が見られるようです。
9)笑い方
意味なく笑い、その笑い方がかなり極端です。失礼にあたるのではと感じるほどの極端な笑い方をする人もおり、ストレスや不快感を感じるクライアントさんが多いです。人が見ていても高らかに笑うなど、女性の自己愛性人格障害に多い印象です。
笑いもですが、特に自己愛性人格障害の人自身の話題になったタイミングなどは、意気揚々と自分の話をしているはずです(自分の話題が嬉しい)。
10)二面性
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)やサイコパスの性格に二面性(あるいはそれ以上)があることは周知の事実ですが、それ以外にビジネスで二面性を見せるケースもあります。
婚活相談に関心があることもあるので、例えが極端ですが、結婚相談所を経営しながら、裏で不倫相談や不倫成就を専門にしているケースなどです。
他にも、サイコパシーの強い経営者が利益を優先し過ぎた場合、納期を早めたために再納品が必要になって逆に出費したり、従業員が圧力に耐えられず退社が相次ぎ、弊害が出るケースもあります。いずれも表面上は非常に外面のよい上長であるため、組織の問題が外から見えないケースも多いのです。
11)LINEの質問ひとつから見極めを始めている
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)やサイコパスは、ターゲットを探しているとき、その人物が”指示に従うかどうか”をLINEで質問したり、その人が発する会話・行動から”言う事をきくかどうか”見定めています。
簡単な例ですが「今度おごってもらおうかな」位の強制力がない投げかけに対し、実際におごってしまえば「投げかけが効いた」となり、ターゲットにされてしまいます。電話の着信があったときにかけ直すかかけ直さないかも同じで、かかってくるのを待たずにターゲットがかけ直せば、忠実だと感じさせてしまいます。一般的には連絡手段に過ぎないやりとりの一環であっても、自己愛性人格障害やサイコパスには誠実さを見せない方が良いことが多々ありますので、注意しましょう。
12)プロフィールの裏活用がうまい
自分の特徴的なプロフィールを、都合よく利用することに長けています。マイナスにしかならないような事実を、「失敗を成功に反転させた」等、ただの失敗を「お涙頂戴物語」に仕立てるのがうまいです。
13)連絡開始、終了のタイミングに注目する
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)やサイコパスが連絡をしてきた、または終了させたタイミングに着目すると、見分け方のヒントになるはずです。
自己愛性人格障害の人は目的がない行動しません。一旦途絶えた連絡が復活したとしたら、その意味を考えてみましょう。
例えば、結婚はできないけれど恋愛関係は維持したいとき、結婚を遠ざけるような話題(「きっと辛い結婚生活なんで長続きしない」「結婚は大変」)を持ち掛けながら、恋愛は楽しいと感じる話題を増やしてくるはずです。これは自己愛性人格障害の人に限った話ではありませんが、自己愛性人格障害やサイコパスの恋愛ゲームに巻き込まれると、本当にあっさり別れを切り出されるケースや裏切りもあるので注意したいものです。
今回は取り留めなく書きましたが、自己愛性人格障害やサイコパスの行動はどこまでいっても「自分中心」です。悲しいことに、私たちの考えが及ばないほど「自分のことしか考えられない=相手の立場や気持ちを推し量れない」性分です。
気になるその人の違和感に不安や疑問を感じたら、堂々として距離を置きましょう。
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