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SNSとの付き合い方(研修備忘録)

新入社員研修でお話しさせてもらった。
社会人になった時にはSNSなんてなかった自分がこうして新入社員に話すなんて変な感じです。

テーマは「SNSの使い方と注意すること」「自己紹介動画の作成」の2つ。

自身は、インフルエンサーでも動画クリエイターでもありませんが、公式SNSを担当する立場として、日々、気をつけていることを話してもらえば十分というリクエストに応えた形です。
教えるというタイプでもないので、社会人と学生のSNSとの付き合い方を一緒に確認するのならという事で引き受けました。

自己紹介動画については、新入社員たち自身、動画撮影や編集は、InstagramやTikTokなどに触れているSNS世代なので、細かな説明はしませんでした。はっきり言って、彼らの方が上手です(笑)
なぜ自己紹介として動画が有効なのか(動画の影響力)、著作権やコンプライアンス、問題ない動画でも、視聴する人たちの肌感覚として表現が相応しくないものなど、具体例を交えながらお話ししました。

今までやったことがない初めてのカリキュラム。
話の流れを整理しつつ、来年もオファーがあるかわからない、手持ち資料(レジュメ)備忘録です。




SNS研修

■環境(SNS別利用率)

主なSNS利用率(リリース年月)
(2024年:最新開示利用者数数・利用率は総務省)
1.  LINE(2011/6) ⇒ 94.0%(9500万人)
 東日本大震災時「災害時にも簡単に連絡ができるアプリ」としてリリース
2.  YouTube ⇒ 87.1%(7120万人)
3.  X(Twitter)(2006/3) ⇒ 45.3%(6658万人)
 リアルタイムで情報収集・圧倒的な拡散力。10~20代、30代。匿名投稿、
 趣味や興味軸のつながり。個人的には1番繋がりを強く感じる。
 最近はインプレッション稼ぎが気になって仕方ない。
4.  Instagram(2010/10) ⇒ 50.1%(3300万人)
 インスタ映え、10代~20代、若い女性を中心に人気。基本的にフォロワー 
 に配信。企業広告が増えてきた。
5.  Facebook(2004/2) ⇒ 29.9%(2600万人)
 原則実名登録(社会的信用牲が高くビジネスニーズ高)、10~20代の利用
 率低く、40代以上が高い。
6.  TikTok(2017/09) ⇒ 28.4%(1700万人)
 中国企業、ショート動画アプリ。多くは10代(62.4%)

世代別SNS利用率

世代別SNS利用率(総務省「令和3年通信利用動向調査」)

全体の利用率は78.8%
年代別のSNS利用率では、10代~20代は90%、30代~40代で80%後半と非常に高い。年齢を重ねるにつれて少なくなる傾向ですが、若年層に多いと思われがちのSNSですが、50代~60代でも70%を超えていて、年代を問わず多くの人が利用している印象

個人的感覚では、1999年「2ch」で始まった日本のSNS
僅か25年のまだスタートしたばかりのものとすれば、70歳の人は45歳くらいにSNSに出会った訳で、利用する方々が少ないのも当然です。今後、利用を辞めるハズはないと想定すると、グラフはそのまま右に移行するので、全体の利用率自体は上昇すると思う。新聞の購読率、テレビの視聴率も落ちていることから。企業広告もInstagram広告の傾向を見ても、今後よりシフトされます。

地方で生活をしていると、欲しいものがネットでしか入手できないケースが増えてきました。人口が減っていくのに比例して、地方ほどインターネット依存度はある意味、高くなると考えています。
「都会だから」「若いから」と先入観でネットを考えるのは避けるべき
※住所が分からなくても贈れるギフト(LINEギフト・gifty)

■SNSと上手に付き合うために

SNSには情報が詰まっている

投稿には、見えない情報(見えているけど気付かない)がたくさん隠れています。Facebookは基本的に実名登録なので名前はもちろん、年齢や学歴、出身地や職場等、個人情報が記載(登録時に入力)されています。場合によっては、結婚記念日や家族・親族情報まで入力している方も。

個人情報が特定できるのは、Facebookだけではありません。
その気になれば、XやInstagramでも、写真や投稿内容から個人を特定することは可能。写真自体の位置情報(XやInstagramでは投稿時に削除されるそうですが)、写真の背景に写っているお店、動画であれば聞こえる音から、どこに住んでいるのか、何曜日の何時にどこにいる確率が高いなど、行動パターンが見えてきます。被写体の瞳に映った景色から場所を特定した猛者のニュースもありましたよね。
※位置情報を削除するアプリを説明

SNSは誰でも見ることができる

投稿の公開範囲を「友達」や「フォロワー」だけなら大丈夫と思うかもしれません。でも、ニュース等で報道された炎上・拡散した案件のほとんどは、友達やフォロワーが画像や動画を画録・スクショ、スマホ画面を「俺の知り合いこんなのやってる(笑)」って、他人に見せて発覚するケースがほとんど。誰が見ているか、どう使われるのかわからないのがSNSです。
※「SNSは誰でも見ることができるもの」と理解してもらう

(追記)会社を解雇される可能性も
SNSの投稿で会社が不利益を被ったり、会社の規則に違反した場合、最悪の場合、会社からを解雇されるリスクだってあります。社会人では「知らなかった」では済まされない。責任をもってSNSを上手く利用しましょう。
※自社の規則などを説明

■投稿する際のマナー

時間と場所の概念のないインターネットだからこそ
時間と場所のないインターネットだからこそ、時間と場所が分かる(伝わる)発信には特に注意をしなければならないといつも考えています。

1. 投稿する日時に注意しよう

私は沖縄が好きで、定期的に沖縄で友人たちと夜遅くまで飲み・歌い・踊り(?)交流を深めています。

ついついつぶやきたくなる看板

那覇空港で手荷物を受け取る際、最初に見えるこの「めんそーれ」の看板、心情的には「沖縄到着!週末まで友人と楽しい時間を過ごします☆」と発信したいところ。

でも、ちょっと待ってください。
この発信、都会の雑踏の中で「今日から週末まで沖縄にいます。家には誰もいませんよぉ!ご自由にぃ〜!」と大声で叫んでいるのと一緒です。みなさんを狙っている人(良からぬことを考える人)は安心して、不在のあなた家でお仕事をすることが出来ます。そんなメッセージを入れなくても、写真情報の撮影日時が分かれば同じこと。
もちろん、同行している友人の写真を使用する時でも同じです。「アップしても大丈夫?」って確認するのはマナーだと思います。
だって、その日に一緒に沖縄で踊っていることを知られたくない人だっているかもしれません。

私の場合、SNSに投稿する場合は、沖縄から帰宅して「沖縄に行ってきました」と事後報告するか、自宅から「沖縄に到着!」ってリアルタイムっぽく投稿します。
友人たちとの思い出の瞬間をリアルタイムで投稿したいけど、第三者にまでリアルタイムで伝える必要はありません
自身の承認欲求が低いのもありますが、この場合、承認欲求を満たすポイントはリアルタイムではなく、沖縄に行ったことで十分じゃないかと思いませんか?
沖縄の友人たちも、私が帰宅するまで、絶対に投稿しません。
飲み会は長くて、3次会のステーキまで続いて、なかなか終わらないけど、そういう気遣いのできる友人たちは信用できる仲間だと思います。

また、社会人として、業務中の投稿はやめましょう。
投稿だけでなく「リツイート」や「いいね」も同じです。投稿時間が分かれば、勤務時間内に仕事をせず、スマホを触る人なんだと評価されても仕方ないですし、そんな人、信用できませんよね。
僕はSNS更新も仕事なので業務中にスマホを触ります(笑)

2.  送信ボタンを押す前にひと呼吸

SNSは、自分の意見を発信できるツール。
自分の発信へのコメント(共感・反対意見)で反響を感じたり、また、写真を投稿することで同じ趣味の友達ができたり、情報交換もできて楽しいよね。
でも、送信ボタンを押す前にひと呼吸「社会人として大丈夫?」など確認しましょう。酔って仲間と悪ノリしていたり、ベッドの中でウトウトしながら送信するのは危険度が高いですよ。
朝起きて、スマホに通知の山…。想像するだけで、恐いです。

3.  投稿する写真は大丈夫?

昔はデジカメで写真を撮って、メモリーから写真をPCで読み込んで、投稿に添付してから、送信する…。とにかく投稿まで時間と手間がかかりました。ところが、スマホだと、撮影してからSNS投稿まで、一気通貫で簡単スムーズ。
勢いで投稿してしまいそうですが、一緒に写っている人への配慮(前述)や写真そのものにも注意が必要。肖像物や著作物、無断転載のトラブルに発展することもありますし、社内での写真も、机の上や壁面に個人情報、会社の秘密が映り込んでいるかもしれません。

4.  見た人は気分の悪くなる書き込みはNG

本アカウントだろうと、裏アカウントだろうと、誰かを傷つける差別的な発言、特定企業への批判コメントにもやめましょう。見た人が気分を悪くする書き込みは、少なくとも社会人のマナーとしてはNG。裏アカウントなら大丈夫な理由はどこにもありません。すぐに特定されます。

5.  「疑わしきは発信しない」善意からの拡散にも罠が

情報収集のためにSNSを使っていると、思わぬSOSに出会う事があります。最近、地震の被害者からのデマの救援投稿が拡散され、被災地が混乱した案件がありました。情報の出どころを調べて、本当に正しい情報なのかを判断しましょう。判断が付かない場合は「疑わしきは発信しない」のも大切です。
※「悪意ある投稿」が「善意からの拡散」で混乱になるケースの説明

でも、あまり怖がる必要はありません。
SNSは楽しい、嬉しい、キレイ、美味しいなどを共有できるツールです。
上手に使って、仲間はネットワークを広げましょう

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