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分からないなぁ。
(朝の雨の中☂️で撮った、歩道↑
本当はもっと、暗いのです。)
去年の9月に家族が1人亡くなった。私の祖父だ。
祖父のお通夜や葬式中、なぜかお経をあげてくださる方丈様の横に祖父がいる気がしてならなかった。
なんなら、お焼香をあげている方達を見据えて、自分の棺桶の横で「どうもありがとうございます」なんて言っているようだった。
元々、おしゃべりで人付き合いが良くって、朗らかなおじいちゃんだったけれど、曽祖母が亡くなった後から鬱っぽくなり、認知症になった。
鬱っぽい時から、笑わなくなり、食事の時にいつも座る席で頭を抱えてよく座っていた。
私はどちらかというと、その鬱っぽい祖父の方が記憶に多い気がする。いや、確かに優しくしてくれた記憶や、「こらっ!」っと怒られた記憶もある。でも、遠くを見つめて縁側から外を見つめる静かな祖父の方が記憶に多いのだ。
最近、まだ私は祖父が家の中にいたり外を歩いている気がする。
なんなら、電車に乗ると乗っている人全てが祖父なんじゃないかとびっくりする考えも浮かんでくる。
私は祖父が恋しいのか?どうだろう。
祖父は人付き合いのいい人だった。さらにはよく人を笑わせる人だったらしい。
祖父が亡くなって、祖父のいない世界が過去となって遠くなっていく。私はまだ過去にしがみついている。でも、そうしなくても良いことは知っている。過去は私の中にある。もうあるから。
私は生きなければならない。生きるのは美しい。
祖父は、まだまだあんぽんたんで、臆病で、妄想ですら祖父を求める孫をどう思うだろう。
過去の人々と、生きていく術は
生きていなければ分からない、分からないなぁ。