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全人類はDジェネシスを読んでほしい

2024年の"推し"本 Advent Calendar 2024、3日目でーす

3日目担当、rela1470です。ネタ枠芸人です。このアドベントカレンダーは超タメになる技術書とかを熱く語ってくれる記事が24個上がると予想しているので、本日は全くタメにならない記事を目指します。
(と思ったら、早速2日目のasukaさんが漫画をオススメされてましたね。聲の形はいじめ描写がちょっと強すぎて合わなかったんですけど、雨夜の月8話まで読んで激刺さりしたので全巻かいまーす。てえてえ… )

というのも、最近読んでる技術書といえばこんなのばっかなので、おゆさんとは分野が違うのであんま意味ないなーと思いまして。ええ。言い訳です。

ブクログはいいぞ

ということでこちらがブクログの本棚です。

見事にエンタメばっか

最近の購入履歴見ると、マジで9割がなろう系ばっかやな…ちょっとびっくりしたわ。30代になると異世界転生したくなるっておじいちゃんが言ってたもんね。

というかブクログまじで大好き。仕事柄バーコードリーダーを何個も持っている情シスで資産棚卸しとかに使うのですが、ISBNスキャンしてぺって登録するだけで書籍管理できるのヤバない?いつもはリアル本屋さんで買いたいな、ってなった時、むっっちゃメールの履歴とか調べて、過去に買ってないか調べるもんね。
(ただし登録しないと登録されないので、登録をサボって何度も同じ本を買っている… 家にあるだけで登録されてほしい…)

bluetoothのやつとか、QRコードに対応してる据え置きのやつとか、まあ色々持ってますが、結局ビジコムのシンプルな有線USBが一番使いやすい。バイト時代を思い出すのだけがデメリット。iPhoneとかに繋ぐと、入力の速度落とさないといけないのが面倒でPCに繋いじゃうけど、まあスプレッドシートとかに溜めればいいだけなんでね。

閑話休題

はい。脱線しました。危ない危ない。時間がないのに。明日は会社のアドベントカレンダーなのに進捗0%なのだ。

全人類はDジェネシスを読んでほしい

ブクログによると、わたくし2024年は109冊の本を買ってまして、その中でも自分的な1位は、DジェネシスのSide Storiesでした。

って1-9巻のおまけストーリーが集まった外伝をいきなり紹介されてもあれだよね。わかる。ごめん。なので1巻から紹介しましょう!

む、1-5巻がKindle Unlimitedで読み放題になってたわ。ブラックフライデーセールで3ヶ月99円だぞ。実質無料なので全人類は今すぐ読んでください。

さてさて、おおまかなあらすじを箇条書きで。

  • 異世界転生モノじゃなくて現実改変モノ

  • 全世界にダンジョンが現れて、日本には代々木と横浜にできた

  • 特にモンスターが溢れてくることはなく、デートでダンジョンに入ったり、一部の強モノが下層部に潜って一攫千金って感じ。日本ではダンジョン庁が出来たりして、世界も平衡を保っている

  • 主人公は新ダンジョン生成の場にたまたま遭遇し、まだ不安定だった最下層のボス?(正確にはわかっていない)を偶然撃破する

  • ユニークスキル「メイキング」を手に入れ、モンスターのアイテムドロップ率がわかるようになる

っていう、まあ、よくあるっちゃあるなーっていう感じの設定です。
で、ここからがオタク早口になるんですけど、主人公の二人、というか登場人物たち全員がまー理系でロジカルなんですわ。

1巻の表紙はスライムを倒すところ

1巻で初めてスライムを倒したときのとこ、ちょっと引用しますね。

"「ほとんど液体のスライムが形を保ってるってことは、スライムの内と外では界面自由エネルギーが不安定化して、表面積の最小化が起こっていると思われます」"
"「界面自由エネルギーを下げてやれば形を保てなくなるはずです」"
"「まずは陰イオンタイプですね。ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、発射!」"
"「あんまり効果はなさそうだな」"
"「続きまして、陽イオンタイプです!」"
"「陰イオンタイプと混ぜて使うと、界面活性効果が落ちるんじゃなかったか?」"
"しかし効果は劇的だった。"
"陽イオンタイプの界面活性剤がスライムに掛かったとたん、スライムは音もなくはじけ飛んだのだ。"
"「スライムって、マキロンに弱いわけ?」"
"「あー、第一三共の株買っとこうか?」"

之 貫紀. Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 01 (p.112). 株式会社KADOKAWA. Kindle 版.

はーおもろい。1巻から読み直そ。積読20冊くらいあるけど。
ずーっとこんな感じです。少なくとも自分の趣味趣向に激刺さりでした。一度は思うもんな、スライムの膜どうなってんのって。

あと、まーー小ネタがクッッッソ多い。脚注で2ページ見開きが埋まるレベル。士郎正宗かよって。半数くらいしか理解できないのが悔しくて、元ネタ履修しに行っちゃうまでがフルセットなんですわ。

之 貫紀. Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 02 (p.208). 株式会社KADOKAWA. Kindle 版.

作者、むっちゃ若いんですよ。なのになんだこの知識量は。
上記はエンタメネタですが、あとがき見る限り、たぶん作家と兼業でエンジニアなんですよ。で、そっち方面のネタも多い。

1巻のストーリーなんて、主人公たちがスキルでステータスを弄れることに着目して、会社を立ち上げてステータス計測デバイスを作るって話ですからね。

"「計測が進むにつれて、脳波の基礎律動が、わずかとはいえ全体的に速波化しています」"
"「速波化? 徐波化じゃなくてか?」"
"「速波化です。脳波律動の周波数は視床ニューロンの膜電位水準に依存していますが、視覚の入力による覚醒度の上昇とは比較にならないレベルで入力が増加している感じですね」"
"「なんというか、奇妙な電磁波の揺らぎが観測されているんですが」"
"「部屋のミニマムグリッドで計測しました」"
"仮に出力が二倍になるような強化が行われれば、エネルギーの消費量が二倍になるか、利用効率が二倍になるのが道理だが、生物の体でそんなことが起こっているとしたら、生理的な数値の変動がないのはあまりにおかしいわけだ。"

之 貫紀. Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 01 (p.268). 株式会社KADOKAWA. Kindle 版.

"こないだ得られたデータから、必要になりそうな計測値とかを抽出してみたので、それを元に計測用デバイスを試作したいとのことだった。"
"AIが向いている気がするジャンルではあるが、数値がはっきり分かっているのは俺一人だ。だから多数の人間を計測して、AIにパターンを喰わせるなんてことはできっこない。"
"「端末部分は単なるセンサーと表示パネルと通信部分だけで構成しようと思うんです」"
"「計測したデータをセンターに送信して、結果だけを受け取って表示します」"
"「フロントの送受信部分や前計算はサマゾンSWSとかでやって、最終的な結果計算だけは事務所にコンピューターを置いてやろうかなって」"
"「回線って大丈夫なのか?」"
"「最初はそんなにアクセスがあるわけじゃないですし、帯域も不要ですから。民生用のギガビットや10ギガビットの回線を一〇本くらい引いておけば平気じゃないですか?」"
"「軌道に乗って、利益が出るならちゃんとした専用回線を契約すればいいですよ」"

之 貫紀. Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 01 (pp.366). 株式会社KADOKAWA. Kindle 版.

1-2巻くらいまではこんくらいなんですが、3巻からはもっとやばい。メインフレーム機をダンジョンに設置しようとしたりね。ちなみにIBM製。

あとがきでも、Gitのコミットログからその人間の生活リズムを分析する〜みたいな話とかしてて〜とか…

うーむ。もっと紹介したいんですが、もう3,000文字を超えてしまったのでここまでにします。

小説は分厚いのが10冊出てるのでちょっと大変かもですが、コミック版もあり、そちらもオススメです。

立ち読みが1話だけでさー、三好ちゃん出てこないのが残念…

改めて小説版も。

以上!わたなべでした。

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