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恋のパラソル (丸山和歌子)。

今日は「海の日」で夏も真っ盛り。日々危険な暑さですが、そんな中でもネタの更新は行いたく思います。これは丸山和歌子の歌う「恋のパラソル」で、水町かおる作詞、松岡虹二作曲で夏をテーマにした微笑ましい一曲です。丸山は明治39年の生まれで、音楽学校を出て暫く浅草のステージ等で歌っておりましたが、25歳を迎えた昭和6年にレコード界に進出しました。確認出来る最古の歌は「泣くな舞姫」(畑喜代司作詞、近藤政二郎作曲)で、同年6月にパルロフォンレコードから発売。暫く同社で吹き込んだ後、コロムビアと日東に跨がって活躍し、更にポリドール、キング、太陽と範囲を広めて、毎月彼女の新曲がレコード店に並ぶと云う光景が見られました。音校卒ながらも、独特の滑らかで演歌歌手の様な歌声は彼女の武器であり、今も多くのファンを増やしているのです🎙。

「恋のパラソル」は四番構成で、スローテンポの旋律。娘さんが夏のひと時にオサレなパラソルを差して、楽しい恋の逢瀬を楽しむ様が歌われます。此の時代の流行り服だったアッパッパーを着て、パナマ帽子に白シャツ姿の彼氏と和やかな語らいに浸っているのでしょうか、歌の途中でその彼氏役と思しき男性による「アラ〜」と云う声が出て来ますが、誰かは分かりません。恐らくバンドマンの一人かと思います。千振勘二の編曲で、伴奏はトランペット、サックス、クラリネット、ピアノ、バンジョーなど。のほほんとした長閑でお気楽なサウンドと、l猫のような丸山和歌子の歌声は相性抜群であり、同時にコロムビア黒盤から出た「紅の帯」同様珍重すべき一曲であると言えるでしょう。裏面は伊藤久男の歌う「尽きぬ思い出」が組まれまして、レコは昭和8年夏に発売されました😀。

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