チェリオ! (藤山一郎・小林千代子)。
藤山一郎と小林千代子の歌う「チェリオ!」。佐伯孝夫作詞、橋本國彦作曲で、人気上昇中の二人が歌うデュエットソングです。藤山は「僕の青春」が、小林は「涙の渡り鳥」が大ヒットして以降、続々と新曲がリリースされて型録を賑わしており、先輩格の徳山璉と四家文子と並んでビクターの“車輪”と云うべき存在となっておりました。さて当時、アメリカの学生の間で「チェリオ!」と云う乾杯の音頭が流行っていて、日本でも真似する若者が現れます。此の音頭は1980年代くらい迄耳にした事があるので、結構馴染んでいたのでしょう。歌でも柳井はるみの「ラッキー・セブンの唄」の中で🎵共にチェリオと叫びましょう…と出て来ておりましたし、また藤山も花房俊夫の名前で「おおチェリオ!」と云う歌を入れていて、彼にとっても縁のあるフレーズだった事が窺えます🍺。
「チェリオ!」は新進の佐伯孝夫の作詞であり、当時流行った二行詩の歌詞が幾つも続くパターン、これに橋本がオシャレなメロディを付けました。実は此の歌は二度目でして、元々は小林千代子と鉄仮面(作間毅)の二人で入れた「夢ではないか?」が原曲です。残念ながらこちらは聴いた事がないのですが、裏面だった事もあり然程話題にはならなかったとか。リニューアルされた「チェリオ!」はワンコーラス分の前奏の後で二人が交互に歌い、サビは常に🎵チェリオ!チェリオ!夢ではないかしら…と決めています。恐らく此の歌は、アトラクション等で歌う事を意識していたのか、二人の歌唱を聴くとリアクションを入れた楽しいステージが浮かんで来る出来です。途中で藤山が「オゥ」と軽く一言入れているのはアドリブなのでしょうか、シンプルな歌なのに全く飽きが来ません😀。
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