信長の結婚と父の死 File002 (4083文字)
信長と帰蝶・政略結婚の周辺 織田信長の父・信秀は、自国である尾張と隣接する三河と美濃の両国と長い間敵対しているのは、いかにも不利である、と考えた。
そこで案出されたのが、美濃の斎藤道三との和睦・同盟である。
道三にとっても、信秀と和解することには、大きな意味があつた。
これまで何度も何度も戦ってきた稲葉山城(岐阜城)の麓で、いったんは攻め込んできた信秀軍を撃退できたが、なんといっても守護家の土岐頼芸(よりのり)が尾張へ亡命している。いいかえれば、美濃守護の保護者である信秀