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Rod Stewart『Every Picture Tells a Story』(1971)

アルバム情報

アーティスト: Rod Stewart
リリース日: 1971/5/28
レーベル: Mercury(US)
「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は177位でした。

メンバーの感想

The End End

 困ったな……こういうものを聴く筋肉が全くないナヨナヨ君なので、とても困る。聴いていると様々なルーツを消化してこれができていることはわかるけれど、だからと言って好きになる理由は特にないかな……嫌いでは全くないのだけど、残念ながらこれを食べたい日はない。これの楽しみ方を頑張って勉強する時間があったら、もっと他の好きな曲聴きたいかも。
 スタジアムライブってこういう音楽のためにあるんだろうなと思う。昔ひょんなことからライブを見た浜田省吾のことを思い出した。

コーメイ

 カントリー調が多かったが、なぜか聴けた。Rod Stewartがイギリス出身だからだろうか。それは良く分からない。だが、カントリーでも、乾燥しているのではなく、やや水気がある。この水分感が、カントリーへの抵抗感を和らげてくれたかと思う。
 カントリーのは、哀愁であったけれども、ロック調は、グイグイ乗っていた(とくに「(I know)I’m Losing You」の構成)。
 要するに、カントリーとロックがいい塩梅で配分されていたアルバムであろう。

しろみけさん

 なんでこんなラフなミックスにしてるんだろ。「Every Picture Tells a Story」のボーカル入りがドラムと被って何も聞こえないの面白すぎる。小さいハコでライブした時とか、こういう音の回りかたになるよね。
 これってギターがロン・ウッドなんですね。カントリーからフォーク、ハード・ロックまでグイグイ引っ張っていってるのが……いや「Maggie May」のギターソロうるさすぎん!? マジでずっとミックスが変というか雑というか、ずっと腰が浮いた状態で聞いちゃう。

談合坂

 イギリスとアメリカのプロダクションがまるっきり分かたれていた時代はもう過ぎたのだと教えてくれているよう。ミチッともカラッともしている。スプリングスティーンなんかと並んで日本の"ロック"の直接の参照点がぼちぼち現れてくるというのも、様々に寄り道はあるにしてもここで貫かれているようなジェネラルなロック像を考えてみると理解しやすいのかもしれない。というかジャケットが強いですね。あまりにロックシンガー。

 70年代に入ってから不感症になったかのように好きだ!と言えるアルバムが出てこない。特にロックと分類できる70年代の作品に顕著だけど、60年代の発明と熱情を上辺だけなぞったような音楽にはあまり魅力を感じられないっす。

みせざき

 ロックシンガーとしてのある意味最終地の一つなのでは、という声をしていると思った。存在感があるのは勿論だし、ロックだけでなくバラードでもその感情表現の豊かさを感じる。ただ曲は可もなく不可もなくといくある意味平坦な感じが、80年代以降の売れ線ハードロックみたいなイメージがした。

六月

 名前だけは耳にすることがあったものの、音が単なるバンドで使う楽器だけが鳴っているのにゴージャスな感じがする。音がすごくいい。特に1曲目の「Every Picture Tells a Story」のアコギのキラキラした音に、心を撃ち抜かれてしまった。それ以外でも、全ての音がいい意味で耳に残るアルバムだと思う。

渡田

 見た目や曲全体の印象がゴージャスだから、グラム寄りのアーティストだと思っていたが、よく聴いてみるとそのイメージとは少し違いそう。毒々しいまでの煌びやかさを身構えていたが、どちらかというと爽やかな曲ばかり。豪華さを丁度良く着飾っている印象。

次回予告

次回は、Joni Mitchell『Blue』を扱います。

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