歴史研究720号を刊行いたします
2024年5月末に『歴史研究』720号を刊行いたします。
本号の特集は、「蒙古襲来――史上最大の外敵を防いだ戦争」です。
本年2024年は、一度目の蒙古襲来、文永の役から750年となることは皆様ご存知でしょうか。
それを記念して、長崎県松浦市は、そのほかの元寇ゆかりの地の25自治体と連携して「元寇ゆかりのネットワーク」を発足し、元寇の歴史を国内外にPRするためのイベントを開催しております。
本特集では、『蒙古襲来絵詞』の分析による最新研究のほか、松浦市、対馬市、壱岐市、福岡市の各自治体の方々に、伝承や史跡紹介をご執筆いただきました。
さらに今号では、新連載が2本スタート!
小説家・タレントと多方面で大活躍をみせている小栗さくら氏による、大谷吉継を主人公とした歴史小説「相照」と、長年にわたって城郭研究をすすめてきた、神山仁氏の城郭修覆図研究の連載がはじまりました。
ぜひお手にとってお読みください!
【目次】
カラーグラフ 蒙古襲来
城郭修覆図を読み解く⑴ 桑名城絵図
小栗さくら『相照』連載開始記念「歴史小説への想いを語る」
武士の美 上杉家嫡男に代々受け継がれた伝統の甲冑
巻頭随想 いま、伝えたいこと
典範改正には皇室の意向確認こそ必要 所 功
特集 蒙古襲来――史上最大の外敵を防いだ戦争
蒙古襲来七五〇年――文永の役・弘安の役をめぐって 服部英雄
鷹島海底遺跡・国史跡「鷹島神崎遺跡」に見る蒙古襲来 松浦市教育委員会文化財課
福岡市内の元寇防塁遺構について 福岡県福岡市
松浦市内の元寇関連遺跡と伝承 長崎県松浦市
壱岐の元寇の痕跡 長崎県壱岐市
対馬市に残る元寇関連史跡・伝承 長崎県対馬市
新発見! 文化財ニュース 編集部
《新連載》歴史小説 『相照』 第1回
山伏の少年 小栗さくら
戦国の国衆文書を読む 第22回
壬生周長、高村氏の縁者討ち死にに弔意を伝える 久保田順一
《新連載》城郭修覆図を読む 第1回
桑名城絵図――正保城絵図を踏襲する城郭修理願絵図 神山 仁
大和王権と古代氏族 第24回
吉備氏の実力と伝承 松尾 光
学生招待席
埼玉県熊谷市に残る鎌倉街道支線・石尊街道 中島喜之介
文化教養講座 歴史の質問帳(第30回)
小判一両は現在の円だといくら? 渡邊洋一
地域史新論
藤原黒麻呂一族の開発した藻原荘と茂原の歴史 乾 浩
地域史新論
浅利与一と板額御前 大澤俊彦
史談往来
【会員随想】平安京の守護神、大将軍社 竹本義昭
飯高檀林――日本最古の大学 中根一仁
【掃苔行脚】二本松掃苔録(30)松尾智明と桑野村開拓者たちの墓 金子千滋