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2025 アルパイン登山キックオフ! ー 果敢にウインター・スクランブル

今年最初の登山は、思いがけずスタート!

今年の登山始めはもう少し先かなと思っていましたが、友人の誘いで早速行ってきました。目指したのは、オリンピック国立公園内にそびえる標高1,449mの Cub Peak(カブ・ピーク)。片道約5kmの距離で標高を一気に1,222m上げる、なかなかハードなコースでした。登山を楽しむだけでなく、登山に必要な体力作りも兼ねていたので、約17kgのバックパックを背負って挑戦しました。

オリンピック国立公園へのアクセス

オリンピック国立公園は、入園口によって異なりますが、Seattle (シアトル) から車で約3~5時間の場所にあります。地図の左端、「紫色の線」が今回歩いたトレイルです。多くの登山者は途中の Wagonwheel Lake キャンプ場で引き返しますが、私たちはその先の Cub Peak を目指しました。

目指す入園口によってはフェリーを利用したほうが早いです。
紫は地図に表示されているトレイル。水色は携帯GPSの実測。

雪と凍結に備えた装備

標高を上げれば雪が積もっているだろうとは予想していました。そのため、簡易アイゼンの Micro Spike (マイクロ・スパイク) を携行し、必要に応じて装着。さらに、念のため Snowshoe (スノーシュー) も持参しましたが、今回は「重り」の役割しか果たしませんでした。

この一週間くらいの天気から、おおよそこれくらいの雪道を予想していました。という事で、ここでマイクロ・スパイク装着!

期せずしてウインター・スクランブル!

トレイルが雪に覆われ、途中からはカチカチに凍結した急斜面の横断を強いられる場面も。写真では伝わりづらいですが、凍った斜面に対してピッケルを叩きつけてもわずか数センチしか刺さらない状態でした。滑落せずに済んで本当に良かったと胸を撫で下ろしています。スクランブルに関してはこちらを参照して下さい。

どにか2本足で立てる場所で右側の友人が現在位置を確認中。トレイルは30mくらい上だったみたいですが、とても登ることはできませんでしたし、本当にトレイルが上にあるのかさえも判別できませんでした。

急斜面を乗り越えて見た景色

苦労の末にようやく視界が開け、周囲の山々が見える地点まで到達。そこには絶景が広がっていました。

写真下の左端に見える峰は頂上ではありませんが、この向こうに Cub Peak の山頂があり、それはもうすぐそこです。

小休止中の彼らのところまであと少し。

Cub Peak の本当の頂上は 100mくらい先にある峰です(針葉樹と枯れ木の間)です。ただこの尾根は急で凍結しており、安全を優先して登頂は断念。

登頂は諦めましたが、それでも遠くに見える Mt. Saint Helens(マウント・セント・ヘレンズ) の姿を楽しむことができました。標高2,549mのこの山は、1980年の大噴火で頂上が吹き飛び、約400m低くなったことで知られています。

さて、そのヘレンズにカメラを向けてみると、頂上付近に何やら巨大な人工物が立っているように見えました。 「え?ヘレンズの頂上に、あんな大きなビジターセンターやアンテナがあったっけ?」と、3人で大混乱。これは雲なのか、それとも蜃気楼なのか……? それとも、まさか合衆国政府の新たな陰謀?!

登山中の写真を撮る余裕がほとんどなく、特に凍結した急斜面で体力を消耗しました。それでも、Cub Peak の頂上からの景色は360度に広がる山々が圧巻で、登った甲斐がありました。

こちらが、多くの登山者のゴール地点である Wagonwheel Lake です。実際にはトレイルは Cub Peak まで続いているはずですが、雪で道が全く分かりませんでした。滑ってスケーター状態になったり、最悪、寒中水泳を避けるために、行きも帰りもへっぴり腰でおっかなびっくり渡っていきました。

今年はこの仲間たちと 5 つの山を目指す予定です。次回はもっと体力をつけ、写真もたくさん撮りたいと思います!ちなみに、この2人とは昨年 Lightnining Peak にも登っています。


次回の雑記もぜひご覧いただけたら嬉しいです。


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