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2024 フランス・スイス旅 7 — ルツェルンとチューリッヒ
ツェルマットを発ち、次に訪れたルツェルン (Luzern) で1泊、そして旅の終点となるチューリッヒ (Zürich) で2泊しました。本当はツェルマットからルツェルン、さらにチューリッヒへの道中に立ち寄る予定だった見晴台やいくつかの小さな町があったのですが、あいにくの雨に見舞われ、それらを断念することになりました。そんなわけで、今回はルツェルンとチューリッヒの紹介をまとめてお届けします。昨秋、この2つの町は訪れなかったので、初めての観光です。
ルツェルンへの道中
ルツェルンへ向かう途中、インタラーケンからツェルマットへ向かう際にも利用した(正式名称は不明ですが)自動車運搬電車を再び利用しました。写真は、ちょうど電車が到着し、車の下車が始まったところです。車は前から順に詰めて乗り込み、乗客は車内で待機します。電車は出発するとすぐにトンネルに入り、約20分で終点に到着します。途中下車できる駅などはなく、一気に通り抜ける仕組みです。この方式はイギリスとフランスを結ぶユーロトンネルでも採用されているようです。
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道中、車の中から撮影した小ぢんまりとした素敵な村の写真です。ツェルマットからルツェルンへ向かう途中には、このようなかわいらしい町がいくつも点在していました。ゴルフ場ではないのに、どうやってこんなに美しく下草を手入れしているのか不思議です。また、これらの小さな町々は、少なくともスイス人の間ではよく知られているのかもしれません。規模こそ小さいものの、それぞれの町を通り抜ける際には、観光客らしき人たちが町を散策している様子が見られました。
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ルツェルンの風景
ルツェルンで宿泊したホテルの前から撮影した町の様子です。多くの建物には壁画が描かれており、街並み全体に独特の雰囲気が漂っていました。
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こちらもホテルの目の前で撮影した写真です。数組の団体旅行客が足を止め、ガイドさんの説明に耳を傾けていました。そのときはこの建物が何なのか全く分からなかったのですが、後から調べてみると、このホテルはルツェルン屈指の5つ星ホテルだったようです。
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ルツェルンにも立派な噴水がありました。
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16世紀に架けられた木造のシュプロイヤー橋を訪れました。橋を歩くと屋根の飾りも楽しめるのですが、雨のため雲が重く垂れ込み、屋根の下は暗すぎて写真がうまく撮れませんでした。写真に写る左上の城のような建物が何であるかは不明です。
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シュプロイヤー橋を渡る途中で撮影した写真です。橋が大きく曲がっているのが特徴的でした。
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また、ルツェルンには城塞があり、登ることもできると聞いていましたが、雨のため足が重く、結局行きませんでした。今となってはかなり後悔しています。
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特に印象的だったのが、町の壁画です。一階はパン屋さんだったと記憶しています。
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こちらはカペル橋で、やはり木造の橋です。オリジナルのカペル橋は、なんと14世紀に架けられたそうですが、1993年に火災で全焼してしまったそうです。現在のカペル橋は、その火災の直ぐ後に再建されたものです。火災の前までは、カペル橋が欧州における最古の木造橋だったそうです。
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雨が降り続いたため、この日は街をぶらぶらとウィンドウショッピングしたり、コインランドリーで洗濯したりして過ごしました。
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チューリッヒの風景
次はスイス最大の都市、チューリッヒの紹介です。この写真はチューリッヒ駅の正面で撮影したものです。路面電車がひっきりなしに往来していましたが、自転車に乗っている人は少ない印象でした。
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チューリッヒ駅構内です。何番線まであるのかは不明ですが、地下3階くらいまでホームがありました。地下部分は混雑していませんでした。そして、駅を出るとデパートやブランドショップ(特に多数の高級時計店) が軒を連ねています。
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こちらは壁一面が緑化されたビルです。市内で同じような装いのビルを4、5棟見かけました。一見、複雑そうに見えますが、小さな鉢を1つずつ枠に入れるだけの仕組みのようです。一から鉢を入れる作業は大変そうですね。
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こちらはチューリッヒの旧市街です。多くの観光客が散策しており、旧市街の中には大きな鐘の音を響かせる教会が5つほどあったと記憶しています。
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旧市街のシンボルともいえるフラウミュンスター聖母聖堂 (Fraumünster) を訪れました。一番最初の建物は9世紀に建立されていますが、何度か再建されており、そのたびに姿を大きく変えています。現在の聖堂がいつ建立されたのか確認するのを忘れましたが、苔むした屋根が歴史を物語っています。
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昨秋の旅行を含め、訪れたフランスやスイスの教会の中で、この聖堂だけが唯一入場料を取っていました。その理由は、おそらくシャガールのステンドグラスが使用されているためでしょう。ただし、少し不思議なことがありました。入口付近や聖堂内には写真撮影禁止の表示が見当たらなかったのですが、日本語のパンフレットには「聖堂内は撮影禁止」と太字で明記されていました。多くの人がスマホで撮影している中、私も(まだパンフレットを読んでいなかったため)警備員さんの前で大きなカメラで堂々と撮影してしまいましたが、特に注意されることはありませんでした。しかし念の為、目玉であるシャガールのステンドグラスの写真はアップしないことにします。興味のある方は、ネットで検索すれば見つけられると思います。
以下の写真も聖堂内のステンドグラスの一部です。これもシャガールの作品かもしれませんが、他の作品に比べてあまり目立たない印象を受けました。この聖堂には、イエスやマリア、天使が描かれた宗教画やステンドグラスがなく、抽象的な表現が中心となっています。
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聖堂内のステンドグラスの特徴として、◯を組み合わせたデザインの作品が多数を占めている点が挙げられます。ただし、目玉となっているシャガールのステンドグラスは、このような幾何学的なデザインとは異なり、流れるような色彩が特徴的です。それまでに訪れた各地の教会で見てきたステンドグラスと比べても、非常に独特な印象を受けました。
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キリスト教らしさを感じさせない聖堂でしたが、なぜか外壁にはこの地域を統治していた領主の銅像が飾られていました。また、聖堂内に飾られていた一枚の絵には、この領主が教会前で領民から拝謁されている様子が描かれていました。
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外観にも十字架と分かるような飾りがほとんど見当たりませんでした。
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残りの写真も旧市街で撮影したものです。
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まとめ
以上、2024年フランス・スイス旅行記でした。次回は書きそびれたフランスのトイレ事情など、ちょっとしたおまけ話を近々アップする予定です。