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ロシア外交官とのやり取り

 手元のメモによると、「政府『ロシア外交官を国外追放』方針固める」(2022年4月8日15時14分、日テレTwitter)とあります。2020年4月20日、その通りに外交官ら8名を国外追放されました。ロシアも報復として日本人外交官追放を発表しています。
 
 ロシア大使館員およびロシア通商代表部職員を追放すると報道されましたが、彼らはどのような活動をしているのでしょうか。拙著(2020)は、詳細に書いています。3件再現しています。アマゾンのサービス対象者であれば、読み放題対象商品なので、無料で読むことができます。筆者には、読者情報(個人情報はもちろん、職業等の属性なども)は一切アクセスできませんので、安心してお読みください。
 

 
 なぜ、詳細に「再現」することができたのか。
 
 小田急で各駅停車に乗って、会話の内容を頭の中で「復習」していたからです。大阪府警外事警察(ソトゴト)のカウンターパートとのやり取りでゼッタイに聞かれる内容です。
 
 筆者は、容赦がないとは思います。
 
 生命保険会社の新人研修で、常にメモをとれと教わりました。
 それを、守っていました。
 
 リング式のちぎることができるメモ用紙を愛用しています。大使館員の反応が「?」ならば、ポケットからメモ帳を取り出して、筆圧を少しかけて、次のページに残るようにするのです。メモした紙(ボールペンの字)はそのまま手渡します。「復習」の際に、筆圧の跡を「解読」できたならば、それに沿ってその場を再現することができます。再現を前提に酒を飲んでいたのですから、変わった人といえば変わっているのは自覚しています。
 
 ロシア通商代表部職員とのやり取りは、電子辞書が武器になりました。
 
「電子辞書は何を使っていますか?」
 
 と尋ねられたので、自然と電子辞書を使う流れになったのですが、投げられた質問ごとに電子辞書をひいて、調べた項目履歴が残りましたから、メモ帳以上に威力を発揮しました。なお、当時はスマホではなくガラケーでしたので、「時代」を感じます。
 
 「わからないことがあれば、スマホでググる」。
 
 ただそれだけのことですが、一手間をはさめば、記憶の一時的な定着に有効です。
 
 筆者の場合、「忘れる」ということを前提にして行動していました。
 
 最終的には書籍として再現するまでにはいきましたが、外交官とのやり取りをした後、帰宅して数日間はPCに向かって、再現作業です。クラシック音楽をBGMにして、頭を極度に緊張させないようにしながら、ふとした瞬間にとりとめもない記憶を思い出し、その周辺のセリフをPCにうちこんでいると、連想して他のネタも思い出すのです。
 
 実態はどうなのか。
 
 筆者の場合、サッポロビール贔屓だということを公言していたからでしょうか、実家の大阪を出て東京都町田市に「亡命」した(2009年12月12日付)頃には、サッポロビールの黒ラベルは、北海道との協働栽培ということを広告で打ち出していました。北方領土問題をかかえているということを大使館員は常に念頭に置いているためでしょうか、ビールの話題から、北方領土問題について質問されます。
 
 有名な若手の研究者もTwitterで
 
「まともなロシア研究者の口から『北方領土がかえってくる』というセリフを聞いたことがない。『ロシアは北方領土を返還する』という話を信じていた人がいるのだろうか」
 
というのを、2022年4月にみかけました。
 
 語弊があると思います。日本のロシア研究者であれば、軽々に北方領土問題について口にしないと思います。ビザなし交流に参加して、ロシア当局に逮捕されないように慎重に行動しながら、元島民の墓参事業を守ろうとするならば、「北方領土問題という『領土問題』が存在する」という発信を公私ともにおこなっていると思います。
 
「北方領土返還運動は『儀礼的』なもの」
 
というメドベージェフ元大統領の発言が日本語空間に登場しましたが(ロシア語の原記事にアクセスするのは、筆者のあやしいロシア語では危険なので、「日本語」として情報が流通した後の動向を追う方が優先順位として圧倒的に高いのですが)、ビザなし交流を通じて北方領土返還運動をしていなければ、ロシア軍が演習目的で兵力を北方領土に集めて・・・・・・という事態になっていたかもしれないですよ。
 
 大使館員との会話の中で、「沖縄」という単語が出たら要注意でした。
 2011年夏のことですが、霞が関・虎ノ門エリアの居酒屋での会話です。
 日米同盟について考えない方が不思議というものでしょう。
 
 大使館員は、心の中で「失言」だと思ったのかもしれません。
 今(2022年2月24日正午(日本時間)以降)だと、「失言」でしょう。
 沖縄でのロシアによる世論介入が行われていたということも、今では大きな話題となっています。通常の会話であれば、拙著の中に書かれることはなかったでしょうが、筆者が大学3年生のゼミ合宿で沖縄の基地問題について報告した(2001年)という偶然がわざわいしました。当時の報告レジュメを復元すると筆者の黒歴史というか勉強不足が露呈するのでそんなことはしないですが、10年後に、情報のアンテナとして活用できました。
 
「日本に大手ビール会社は何社あるかご存知ですか」
 
という話題をふって、「オリオンビール」の名前を出し、話を広げて先方の出方をみるということをすることも、自然にできます。そのときには何も起きなかったのですが、後年にロシア大使館でのパーティーで別の外交官の口から「泡盛」という単語が出てくると、違和感を抱いてほしいものです。もちろんその一言をもって、
 
「ロシア大使館は組織的に沖縄での活動を活発に行っている」
 
という端緒を結論として、当時の北村滋 氏が安倍晋三首相にレクしているとそれは困りますが、大阪府警外事課が情報を警察庁に「端緒」として報告をあげているくらいにはなると思います。
 
「北方領土返還運動は、『儀礼的』なものだった」
「まともなロシア研究者であれば『ロシアは北方領土が日本に返還される』とは思っていなかった」
 
 これらの言説が、Twitter空間で自然に受入れられていることに、筆者は警戒感をいだいています。
 
「従来の政府見解の立場と齟齬をきたすのであればICJに決めてもらえばスッキリするではないか」
 
 と思われるかもしれませんが、ロシアによるウクライナ侵攻を目にして、ロシアが堂々と北方領土に兵力を集中させるのを、黙ってみていることが、あなたにはできますか?
 
北方領土は日本固有の領土。
 
「固有の領土」という概念を、我が国(ドイツ)では理解できない。ドイツの国境線が歴史上でどれだけ変更されてきたと思っているのだろうか、という反論はもっともとして、日本国政府は、歯舞群島・色丹島・国後島・択捉島の4島を、ロシアが実効支配してはいるが、「日本領」だと主張してきました。
 
「何もできない」
 
そう思うのでしたら、防衛省の発信するTweetを拡散(RT)しましょう。防衛省の公式アカウントがサイバー攻撃をうけて偽情報を流している、という事態にでも陥らない限り、北方領土のロシア軍基地の不穏な動向があれば、日本国政府は断固として外交力を発揮することができるでしょう。
 
 詳述は、拙著(2020)にて。
 


【アニメ『スパイ教室』のクラウスのセリフ。「僕の『敵』にすらなれない」のが大阪府警ロシア担当の「中の人」から聞いています。「2位の神奈川県警に勝って、大阪府警が『2位』になる」。それを夢見て走っていた2006-2018でした。】


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