偽らんことなかなかに

簡単に綻んだ

私たちの恋の糸

誰にも知られず

片側が燃えた


正直に言うと終わることなんて目に見えていた

それでも見て見ぬふりをして笑っていた

未来が見えない君の方からこの恋を終わらせたなんて

そんなのメリーバッドエンドにもなってはくれない


１日でも、１秒でも

こんなちゃっちな恋が続いてほしくて


パリンと割れた

恋の硝子

溶かせば戻るかもしれないが

落ちた欠片は全ては拾えない


パリンと割れた

笑顔の硝子

いつまでも笑えないことは

歪んだ恋を始めたときから気づいていたはずなのに


あぁ、もう一度

そう願う私はさぞ滑稽だろうな



恋も愛も永遠なんてない

保証されることなんて望んではいけなかった

手紙に書かれた「永遠に愛します」

嘘に成り下がった手紙を今もまだ捨てられない


１人でも、一夜でも、

この穴を埋めてくれる人を望んで


バリンと割られた

片耳につけた硝子のピアス

鈍い音を出して知らない男の手で潰された


ギシリと響かせた

ベッドに横たわるのは

心の穢れた、布を纏わない大きな子供


両腕を本当の名前も知らない男の首に絡ませて

「愛して」なんて、ねだったんだ



結局何を望んでいたのか

愛なのか

存在なのか

安心感なのか

何も答えなんて出す気はないのに

グルグルグルグル回り続ける



パリンと割れた

私の心

最期まで忘れたくなくて

現実に嘘をつき続けた


パリンと割れた

私の世界

偽りの愛など

不味すぎて飲み込めない



端から飲み込む気などなかったの

君が戻ってきてくれると

今でもまだ信じているから