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にじさんじから考える海外進出 ーー「言語理解」と「異文化理解」は別のもの🌈

長い文章なので、お急ぎの方は★のところだけお読みください。

★前書き:一般論でわかりにくい話をします

以前お約束していた記事です。今回は、にじさんじの海外戦略を考えるための手がかりとして、一般的な経営学や異文化理解に関する文献を触ってみたいと思います。

実は、Virtual YouTuberの世界を見ていて若干不安に感じていたのは、「ITによって世界の障壁は取っ払われる」という思想(フラット化)に引っ張られるすぎることでした。しかし、あらゆる文化には人のこだわりがあり、「世界=英語」という単純な価値観に引っ張られるのは、あまり良いこととは、私には思えませんでした。世界はもっと複雑なはずです。

今回の記事ではどう異文化と接するべきか、考える道具を集めました。また、今のにじさんじの海外進出の方法に若干違和感を感じているところも、書いてみようと思います。

Vtuberの文脈で海外の事を一番考えているのは、漫画研究者の泉信行先生。

ライバーの方へ:無理をされる必要はありません

以前外国について書いたこの文章、強く賛否両論の声を頂きました。もしも不愉快に思われた方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。特に月ノ美兎さんには重ねて、お詫びします。

この文章は、あくまである1リスナーが文献を持ってきて、物事をそれらしく語っているものです。一応、それなりの資格は持ってはいるのですが、それはここでは関係ないでしょう。

この記事の語り方は「あれもできる、これもできる」という形で、やり方を置いておくものです。記事を書く動機は、田角社長が今年「海外進出」を掲げられたことにあります。しかし、海外事業は恐らくにじさんじがニコニコ動画で活動していたら考えようもなかった、新しく難しいことです。だから、この記事に書いてあることに従う必要はありません。わがままなので、少しでも良い情報を置いておくのみ、です。

もうひとつ、この記事は↓のHanaさんのように、海外のライバーさんが複数の文化を行ったり来たりして、奮闘されている様子を見て、何かやり方はないかな…と愚考したものになります。色々と思うところは、ありました。

前提①:VUCAの時代と「フラット化していない世界」ーー見えにくい「異文化への理解」の重要性(難しめなので飛ばしてもOK)

まずはマクロ(おおまか・組織)のお話。

経営思想家、ハーバード大学講師のパンカジュ・ゲマワット氏は、インターネットの登場で世界はグローバル化・均一な市場とはなっておらず、世界は依然として距離や様々な文化的な違いを残した、中途半端な『セミ・グローバル化』状態であると述べました。教授は、国ごとの違いの分析には

①文化的(Cultural 宗教・民俗・言語・社会規範)                                ②制度的(Administrative 法的・制度的・政治的規制)                                   ③地理的(Geographic 物理的隔たり・時差・気候・物流コスト)                                        ④経済的(economic 労働コスト・資本コスト・所得水準・インフラ)

の四つの視点が重要であると述べています。(CAGE分析)

この分析をした上で、ゲマワットさんはAAA戦略の三つの指標から戦略を組み立てるべきと述べます。

Adaptation 適応戦略 海外のローカルの特殊性に適応した戦略を展開して競争的優位性を獲得する。                                          Aggregation 集約化戦略 複数の国を一つの市場単位とすることによって、規模の経済を追求する戦略                                   Arbitrage アービトラージ戦略 サプライチェーンを構成する各要素をそれぞれ違う国に置くことで、国や地域を単位とする市場間の差異を活用する戦略

この記事では主に一番目、適応戦略に近い話が多くなります。中国なら中国、インドネシアならインドネシアと、それぞれの国の特徴に寄り添うやり方です。

こちらは、ミクロ(細かい・個人)のお話。

例えば、アメリカは助けを求める時、日本とは違い「言葉に出さないと助けてくれない」ことが多いです。よい悪いではなく、はっきり物を言わないとそもそも相手にならないことが多い。上記の記事では、そうした国ごとのおおまかな違いがチャート化されています。中国がけっこう関係主義なのも独特ですね。

ポイントは、こうした文化の違いにぶつかった時にその違いに恐怖するのではなくて、「こんな考え方もあるんだ!面白い!」と考え方を転換できるかです。一応、頭の中に語学のように知識は入れておくことはできますが、それも限界はあるから、です。これが、ビジネスをやっているの人のオーソドックスな考え方です。

前提②:「既知の未知」と「未知の未知」

いくら「想定」を積み上げても、「未知」のリスクは存在します。特に海外に関する事項であれば、情報収集のハードルが上がるため「未知」の範囲は広がると思われます。

しかし、未知にも二つの側面があります。「何かわからないものがある」と分かる「既知の未知」と、突然襲ってくる事故や幸運である「未知の未知」があります。海外はどうしても「未知の未知」が多くなる。だから、「未知の未知」を「既知の未知」にしておくことは、事業をはじめる時の定石のひとつになります。(ただし、海外旅行にいかなければわからないことがあるように、直接体験して実験してみないと、わからないもの、未知の未知は間違いなく残ります)

★気になった点:海外との関わり方 ーー「言語」から「文化」へ

2020年4月のにじさんじ海外事業担当の方のインタビュー。Vtuber文化の拡大に対しては「配信者が増えること」や「視聴者の幅が広がっていくこと」という2つの段階が必要だということ、中国、インドネシア、各国ごとの通信インフラの違い、そしてなにより、いちから株式会社が社会的役割として①現地クリエイターの雇用機会創出流行病の下でのコミュニケーション手段としてのVtuber を意識していることが述べられており、本当に頭が下がります。

このインタビューの中で、次のような言葉があります。

――ゆくゆくは英語圏をメインに活躍するライバーが登場すれば、国を問わず海外で広く活躍できる可能性もあるかもしれませんね。            大いに有り得ると思います。YouTubeの配信はどこからでもアクセスできるので、その人の才能次第ではどの国でも戦っていける可能性はありますね。アプローチの仕方にはそこを”言語圏”として捉えるか”文化圏”として捉えるかという二つの軸が存在するので、今後は言語圏という捉え方で万人に分かりやすいものを量産するタレントさんが出てもいいと思います。もちろん、それとは逆に一つの地域に特化して狭く深く掘るタレントさんがいてもいいと思いますし、基本的にはそれぞれのライバーさんのやりたい方針を尊重し、運営はあくまでブランドという観点からそれを支援していく体制でいようと思っております。                              ――その広がり自体もライバー次第では変わってくるということですね。  そうですね。あくまで私たちはライバーさんのクリエイティビティを尊重するスタンスです。運営があれこれ口を出すのは簡単ですが、結局配信するのは私たちではないので。彼ら彼女らが楽しいことをやって、その結果ファンも楽しくなるというサイクルを生み出したいと考えております。だから展開次第ではいずれ世界的に注目されるライバーが生まれる可能性もあると思います。

これは海外担当の方が述べられている言葉ですが、基本的にはにじさんじ全体の風土であると考えてよいと思います。この経営学についての記事でも一瞬触れています。しかし、数日前の記事で述べたように、人間はインプットが同じだと、いつの間にか活動に対する新鮮さを忘れてしまいます。(ちょうど月ノ美兎さんが「挑戦しなくなっていた」ことに対する違和感を、雲隠れしていた理由として述べられています)

日本のライバーさんも、観光ができれば、現地のおみやげなどで色々話がしやすいと思うのですが、流行病で外に出にくい現在、「体験」をベースに海外の話ができない辛さがあると推察します。ただ、現在の環境が半年は続きそうだと予測を立てると、海外含めインプットに工夫をした方がいいかもしれないのではないか?ライバーさんがネタ切れを起こさないか?というのが私の考えです。


これは一個人の印象です。いちから海外担当さんの言葉を借りれば、私は、日本のライバーさんが「文化」と言った時に、目線が「言語圏」によっている印象を持っています。しかもその言語が若干「英語」によっているのが、気になってしまう。(インドネシアやマレーシアは、中国人華僑の進出と共に、4-5ヶ国語が同じレストランで話されることもあるような地域です)

例えば「インドネシアの食べ物を食べてみた」とか言うタイトルの放送を見た印象がないのです(1匹ナン作りまくってるのがいますが)。IDの方と交流する時も、マイクラや英会話のゲームになっていく。当然言語からアプローチするのが悪いわけではありません!

にじさんじの海外の方は、インタビューを読んでいても日本の文化に対して憧れを持って入られているし、実際に日本のゲームをいっぱいプレイされています。その一方で例えばNIJISANJI IDであればZEAさんのインドネシア語のお歌の生放送や、NIJISOREのような断食月(ラマダン)に関する行事があります。彼らには彼らの文化があるのです

                 

その国らしい行事、自分たちらしい生活スタイルがそれぞれにある。これを汲み取って紹介してみる、「言語」ではなく「文化」からアプローチしてみるのをおすすめするのが、この記事のおおまかな指針です。2-3ヶ国語を話し、海外で奮闘しているライバーたちへの応援になる意味もあります。何より、相手の文化を尊重することは5-10年スパンで「バーチャルユーチューバー」を文化として長続きさせる意味で不可欠ではないか、というのが数字以前の、私の考えです。また、この指針は、にじさんじ外の外国のことを考える時も有効だと思います。文化的に気になった、ハマった音楽やファッションの国の言葉を覚えるのは「アリ」です。

インドネシアの代表的料理、ナシゴレン

ブラジル風春巻き「パステウ」

日本にいると、どうしても「一つの文化は一つの文化」と考えがちです。しかしアメリカには、実はスペイン語の通じるヒスパニック系の方が多く在住されているように、どの国も多様な人がいらっしゃいます。さらに言えば、日本のゲームは強力なので、インドネシアや西欧の方でも、「ゲームは日本のゲーム」と考えている方は一定数いらっしゃいます。この時、実は「よそはよそ、うちはうち」の論理が通用してないのです。

同じように、日本にも、外国から影響を受けたものが多くあります。分かりやすいものは、「音楽」です。

Ed Sheeranの『Galway Girl』、BUMP OF CHICKENの『車輪の唄』共にアイルランド民謡の影響を受けている(バンプはブルーグラス経由か)。また『ユグドラシル』は北欧神話に出てくる架空の樹木。

無理に企画を立てる必要もありません。日本のコンテンツもしっかりオタク的に掘っていくと神話や海外の話にぶち当たるでしょう。それは、海外と言語以外で繋がるカギとなりえるし、なにより創作の発想の元になります。長い期間創作活動をするとなると、マンネリ化や飽きに対する対策が必要になります。その一つに海外の知見を入れるのはどうか、と考えています。

これは拡散性の高いミームとはまた別の、きちんと相手の文脈を知る形で発展してきたにじさんじにしかできない、海外展開のやり方になるのではないかと、私は妄想するのです。

ペルソナ5は、JRPGという日本独自の形式を守りながら、海外の文化、神話を取り入れ世界的ヒット作に。

YMOは世界の音楽を集めに集め、それを電子音源で再構築することで新しいジャンルを開拓し、世界の音楽ファンを獲得した。その中にはラップ、サルサ、ファンクなどもあり、マイケル・ジャクソンは亡くなる直前YMOの『Behind The Mask』をカバーした。

★ニッチ戦略:気にする国を絞ってみる

ドイツの代表的なエレクトロバンドAlphavilleの一曲Big In Japan。Queenのような有名なバンドも、最初は「日本だけでしか売れていない」と揶揄される存在だった。しかし、実はこの曲、何故か日本で売れずドイツで普通にヒットした。

ニッチ戦略と聞くと、経営の言葉?となりますが、要は「好きになる国を絞って、今のうちに情報を収集してみる」のが、海外について考えるわかりやすい方法だと考えました。ミッフィーであればオランダ、サッカーであればスペインや中南米、映画であればフランスなど、アメリカ以外が本場の物も多くあります。

平沢進はタイに強い関心を持ち、特に「第二の女性」に衝撃を受けた

★Traveling without moving ーーネットの力を借りて海外をROM専してみる

バーチャルユーチューバー考察班が大好きなこの曲。収録されたアルバムの名前は『Traveling without moving

今の時代は、家に居ながら世界とつながることのできる時代です。しかし、日本語以外で検索するのは手間で、ある意味日々の活動にとって「余計」なものに見えるかもしれません。でも、旅行はなんとなく行くもので、そこから得られるものも多いはずです。そして、ROM専なら別になにも問題は起こらないでしょう。

地球の歩き方は、観光ガイドの王道サイト。

三枝明那さん、VΔLZの三人が目標としていた武道館が、ミュージシャンの憧れになったのは、ビートルズが来日公演をした場所だから。そのご本人であるポール・マッカートニーは今もニコニコしながら自宅でレコーディングしています(たまにインスタグラムもやる)。そしてなんとこの曲、DAMのカラオケに月ノ美兎さんのアンチグラビティガールズと同時に入曲していました。ある一面では60年代にイギリスで活躍したシンガーと、2021年に時代の最先端を行くVtuberの曲が横並びになっている時代、なのです。しかし、そこには、言語、地理、お金の壁がある(ように見える)。


★修学旅行作戦 ーー運営さんの力を借りて、有名アーティストや技術者にインタビューする/コラボする

デトロイトのコナー役の俳優、Bryan DechatさんはTwichを中心に頻繁に生放送をしている。

これは、「企画」のひとつの形の提案です。

実は、にじさんじライバーさんが、海外のイベントに参加する時に「大勢のファンがいる所に立って中国語を話す」ニコニコ超会議みたいなタイプの海外との出会い方が多かったと聞きます。それは、海外に慣れてない方にとっては結構恐怖の経験じゃないかな…と私は考えます。(無理はしないで欲しい…)

海外の方とソフトに会話を始めるには、Nijisanji IDの方とのコラボのように「日本のゲームやアニメが好き」で共通の話題が持てる相手から始めて、その上でお相手の文化や音楽を学ぶ形にすれば、それは個々人の夢の軌道線上にある話になるのではないか…?と考えています。よく日本のアーティストも、海外スタジオでレコーディングしたりします。そして今は、ZOOMで一発で海外と通信がつながる時代です

あるいは、生配信が危険を感じるなら、海外交流は動画中心にするとか、色々方法はありそうです。

フランスのジャズシンガーZAZは、東京でプリクラを撮っていた。

海外のメタラーニキネキも衝撃を受けたBABYMETAL

世界的ロックバンド、Foo Fightersのボーカル、デイヴ・グロ―ルさんと通話の形で対談したみのミュージックのみのさん。音楽界に衝撃が走りました。これがあっさりできる時代になったわけです。

デヴィ夫人とコラボした外国人VTuberマヤさん

人類学から ーー異文化には「同じ」ところと「違う」ところがある

「多文化共生」や「異文化理解」という言葉があたりまえのように使われています。その時でてくるのが、「異なる文化を学ぼう」とか、「違いを受け入れる寛容さが大切だ」といった言葉です。                      ところが、この一見、他者理解をめざすような態度には大きな問題が潜んでいます。そこには自文化と異文化はまったく異なるという揺るぎない前提が隠れている。異文化に寛容になろうと言いながら、まったく相いれない乗り越えがたい差異があることを前提にしてしまっている。それは本来あるべき姿勢とは真逆ともいえるのです。                                            松村圭一郎「異文化を理解するって?」『はみだしの人類学 ともに生きる方法 「わたし」という檻から出るために』                 

異文化を研究する文化人類学が専門の松村さんは、例えば「日本人」と「イスラム教徒」がいる時に、その一つの価値観だけではなく、「子供」「大人」、「昔」「今」などいくつもの異なる境界線を引いてみることを勧めます。色んな角度から「どのように違いが違っているか」を考えることを大事にするように言います。

私は大学時代から一五年ほど京都で暮らしていました。京都では、よく観光客や修学旅行生の団体に遭遇します。あるときバスに乗っていたら、中国人観光客の一段が乗ってきました。彼らがバスを降り、しばらくすると、日本人の修学旅行の中学生たちが乗ってきました。彼らも後ろの席で大きな声を出してはしゃいでいる。そのときふと「やっぱり日本人は……」とは考えていない自分に気づきました。                                                ある行動を恣意的に特定のカテゴリーと結び付けて、それになんの疑問をもたなかったことに、ちょっと怖くなりました。あのとき私は、たしかに「中国人だから大声で話す」という認識を自然でリアルなものに感じていたのです。                                                 私たちはある特定のカテゴリーを手がかりにして、目の前の現実を理解可能なものにしている。おそらくは、その適切なカテゴリーがないと、ふさわしいふるまいをすることも、ある行動の意味を理解することもできなくなる。それは自分自身の行動を振り返る視点にもなります。

そのうえで、「わたし」というカテゴリーも、簡単にゆらぐ「やわらかい」側面があることを、大事にするように述べます。

つまり、「わたし」はかならずしもつねに「先生」であるわけではないし、「学生」もつねに「学生」としてふるまっているわけではない。あくまでも特定の状況において「わたし」も「かれら」も{教員、学生}としてふるまっているにすぎない。状況が変われば、「わたし」が何者と認識されるか、何者として行為を投げかけられるかが変わるのです。                  松村圭一郎「選び取られるカテゴリー」『はみだしの人類学 ともに生きる方法 「わたし」という檻から出るために』

この記事も「異文化」という一つの目線で書いていますが、そこには一つのカテゴリーからしかものを見れていない限界が存在しています。一方で、相手も自分も変化する可能性があるならば、そこには相互理解の可能性がある。

Vtuberの方も、放送外では一人の若者であるはずです。そうした多面性を意識してあげることが大事だと私は考えています。

宗教学・民俗学から

國學院大學宗教文化教育センターが定めた、宗教文化を学ぶための文献。

宗教学をおおざっぱでも学んでおくことは、各地域で言ってはいけないことなどを言うリスクを下げておくのに有効です。危険な宗教からの逃げ方も、探っておいた方がよいでしょう。

また、神話学は日本のファンタジー(特にFateやTRPG)にストレートに影響を与えているので、日本の妖怪と一緒に探してみると、話のネタになりやすいし、漫画を面白くよめるはずです。

インターネットの都市伝説も研究対象に

故水木しげる先生の漫画は、アイデアの宝庫。京極夏彦や柳田国男、ラファディオハーンの怪談も使いまわせるネタとしておすすめ。

マンガ『サイボーグ009』『ヴィンランド・サガ』『進撃の巨人』に影響を与えた北欧神話。

TRPG勢おなじみクトゥルフ神話。元々は20世紀アメリカで作られた架空の神話体系でした。

SCPも同様に、ネットから広まった不思議な話の集合体です。

(6月14日追記)

なんと月ノ美兎委員長自身がSCPと化したようです。こんなすっげーどや顔しているSCPはじめてみたゾ…。


非人哉は、中国の妖怪をモチーフにしたアニメ。かわいい


地理学から:面白そうな土地や観光地を見つけてハマってみる

Geography Nowは、世界すべての国の特徴や文化を、ひとつ一つ解説するプロジェクト。日本語字幕もついているものにはついています。

ゲームや音楽には、地名が出てきますが、その歴史を調べてみると深い世界の繋がりを発見することができます。

https://lyriclist.mrshll129.com/rhcp-californication/


カリフォルニアは、ヒッピー文化とハッカー文化が融合した、改良主義的な考えが発達した都市でした。レッチリはそのことを皮肉った曲を歌っています。

Eminemの出身地でもあり、にじさんじのVの方にはおなじみデトロイト。この町は、自動車会社フォードが工場を建設したことで発達した町でした。しかし1960年代から暴動が頻発、2013年の財政危機など、不安定な財政状況から歴史的にスラム化しやすい地区がある街でした。この目線からデトロイトビカムヒューマンをプレイすると、違う光景が見えてきます。

シンガポールのナイトサファリは、亜熱帯雨林の気候を利用して、人工都市シンガポールの真ん中に誕生した夜の動物園。バクやセンザンコウ、ウンピョウなど、日本ではお目にかかれない動物を見ることができます。

中国は、建物が本当にかっこいい。

Geoguessrは、新しい土地の発見によいゲーム

力一師匠のご当地ネタコレクションもいろんなネタが出てきて面白い

歴史についてはこちら。

世界はNerd(引きこもり)が作っていた

実は、日本のオタク文化とは違い、アメリカ発祥のハッカー文化は「あえてひきこもることによって、自宅のパソコンから世界を変える」という思想を持つ性質のものだと言われています。ハッカーにはホワイトとブラックがおり、警察の味方から危険な取引を行う人まで多様性がありますが、その根底は「世界を変える」ことがあります。マイクロソフトやグーグルにも、優秀なハッカーは引き抜かれています。

これは、adobeなど映像技術が発達した現在では、映画やマンガ家にもある側面では思想として引き継いでいる人がいるでしょう。このように国によっても、あっさり「引きこもり」の価値は変わってしまいます

言語学から 外国語を学ぶという選択肢

Langforcusは、関西在住の言語学者Paulさんが様々な国の言葉をジョーク混じりに紹介する番組。字幕が40ヶ国語とかついててびっくりする。言語の習い始めに、その国の文化をざっくり知るのにおすすめ

当然ながら、「外国語を深く学ぶ」という選択肢も存在します。なによりにじさんじには中国語や英語を今も勉強されている方もいるので…。ひとつだけ言えることは、日本の外国語教育は常に「間違いに厳しすぎる」と言われています。私もリアルで「文法の間違いに対してナイーブすぎるよ!もっとリラックス!」とアメリカの方に言われたりしました。

「間違いをしない」のではなく、「間違えた後に、修正する」ことによって、外国語はうまくなっていきます。なので、「間違えても大丈夫な人間関係」を先に得て、外国語を勉強するのは一手です。また、海外の憧れの人、場所があると、より一層、勉強に熱が入ると思われます。

外国語学習に使えそうなもの

今話題の『独学大全』の著者読書猿さんによる、外国語学習の本を複数読み、方法をまとめた記事。


Simple English Wikipedeia(英語を学習中の人向けのウィキペディア)

世界各国から集めた英語の面白ウェブサイト

Chinese Cornerは、中国語インタビューで学べる中国語動画集。正直、英語動画の方が外国語学習ものは揃っているのが悩ましい所…

Easy Languageは、英語以外にも、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン…と世界中のありとあらゆる言語40-50ヵ国分を無料でYouTube教材を公開しています。


法学から・収益化(ごめんなさい、ここが私にも答えがありません…)

運営の方、絶対悩んでいるでしょと思っているのが「収益化」の問題です。そもそも無料だったコンテンツを有料化する時点で、任天堂ですら世界中からバッシングが来たのです。「ただほど高いもの」はありません。これは、外国関係なく、「良い収益化、有料化とは何か」という大きな問題があるでしょう…。(むずかしすぎる)。

いくつか考えてはいるのですが、まだ私が法律に疎いこともあり、ここはまだわからないとさせてください(答えはでないかも)。唯一可能性があると思ったのは、独自の販売ルートを確保することで、セガがなんとゲーム市場で任天堂をブラジルで抜いているという事実です。販売網にかんしても、ニッチ戦略が使えるかもしれません。

また、ホロライブの中国での事件もあったように、海外の情勢も絡みます。ただこれも、インターネットで情報がすぐに伝染する状況下では、何が起こるか正直私にも予測は尽きません。

まとめ:新しい世界にPuddling(自宅から)

海外の事を探ることは、少なからず「冒険」の要素が入ってきます。故にただ単に「好きだからやる」だけでは語れない、「怖いけど行ってみる」「何も分からないから飛び込んでみる」ような側面はどうしてもあります。そして、「自分が変わってしまう」という恐怖もあります。

でも例えばBUMP OF CHICKENのこの曲のように、ワンピースというマンガがあるように、冒険には失敗がつきもので、でもだからこそ生まれるドラマがありました。今回はその観光パスを勝手ながら、おいてみました。異文化理解に興味があれば、まずは「文化人類学」「地理学」「世界史」の入門書を探すのがおススメです。

どうかにじさんじが海外でも成功されますように…。


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