みたな!おまけビーム!

己は妖怪!(2015)

『己は妖怪!』はすべてを妖怪のせいにしてしまう謎の動画である。
出てくる妖怪は『妖怪受験番号書き換え』『妖怪勝手に目覚まし止め止め』『妖怪枝毛切り裂き魔』『妖怪ローファイかかと削り魔』・・・と、すべての「なんで~~~」といいたくなる物事をとりあえず妖怪のせいにしてみる。
全ての妖怪は、謎のHIP HOP風のビートで紹介されていき、それに伴ってサムネにもでているおじいさんが突然ラーメンをすすり始めたり、少年少女の後ろを徘徊したりし始める。
動画の後半になれば、少年少女側も失敗のすべてを妖怪のせいにするスピードが上がっていく。(私も、妖怪小銭増やしくんはあまりに見覚えがある)
大いなるワンパターンなのだが、何故か最後は失敗ありでもいいんじゃない?の一言で押し切られてしまう。


Vo (2015)

Vo(ヴォ)は、バッハ・モーツアルト・ドビュッシー・◆YAZAWA◆の4人が、内田裕也さまを想いながらバンド活動に突っ込んでいくLOCK動画である。
前編が2分程度の内容だったのにもかかわらず、後編は15分に引き伸ばされており、世界的に公表だったことがうかがえる。

前編ではバンド活動が始まったと思ったらいきなりバッハが演奏ミスを繰り返すバンドメンバーにぶち切れ、喧嘩が勃発。Fワードを連発しすぎてP音で何言ってるかわからない。ベースのドビュッシーがぶちぎれて出ていくと、YAZAWAが「俺らの敵は大人だろ?社会だろ?仲間同士であらそっている暇はねえハズだ・・・内田ゆうや様も見ているはずだ」とクソでかカンペを見ながらなだめる。
ドビュッシーがかえってくると、何故かモーツアルトは口ぱっかー空けて笑っていた。
前編は、何故かみんな妙にカメラ目線だったり、間合いが独特だったり、カンペもろみえで、バッハの怒号もネタというのが後々わかるので妙に笑える。

後編ではVOはメンバー同士の不和を乗り越え、何故か世界的バンドになっている。合成上等の世界ツアー映像と、腰ゆらゆら系ダンスと世界共通言語のロックンロールでのし上がったVOは、しかしバッハの自己中心的発言でドラムのモーツアルトと喧嘩をし始めてしまう。
バッハは強そうな白いジャケットを着始めてあきらかにイキっていた。ガピガピワイドショー風画像でも、VOはメディアに向けて「メディアが邪魔だった」「ホワイトハウスは練習だった」と言い放ち、さらには中指を立てて去っていった。
くっそ反抗的かと思えば、アメリカのインタビューで好きなものを聞かれたバッハは、何故かクッソ丁寧語で「いちご」と答える。

成金の犬に成り下がったVOは掲示板でたたかれ、小さな箱でのライブを忘れてしまっていた。だから反逆者はもう卒業するしかなかった。
モーツアルトはそこに「VO」は変わると書き込んだ。

が、バッハは相変わらずなんでこんなところで練習するのかとぶちぎれてしまう。そこで、突然YAZAWAがゾンビ化し、ドビュッシーの手を引きちぎり、突然スプラッターが始まる。(なんでや)
腕も引きちぎられ心臓も取り出される。バッハがとりあえず成金ビームで倒すと、YAZAWAWは止まったが、重症を負ってしまう。
VOのメンバーは3人でひたすらリンゴをむき、YAZAWAのために復活すると誓う。
YAZAWAはクソ馬鹿病を患い、モーツアルトはPと怪しい関係になっていることがわかり、なぜか通訳さんが謝罪の言葉を述べた。モーツアルトはmixiアカウントを消していた。
解散ライブは、必殺のかえるのうた輪唱となぞのゆらゆらダンスから始まったが、初手モーツアルトとバッハの喧嘩で始まった。しかし後ろからYAZAWAがやってきて観客は歓喜の渦に巻き込まれる。
YAZAWAはクソ馬鹿病になっても駆けつけてくれた。
あとドビュッシーは包帯ぐるぐる巻きになっていた。何言ってるかわからない。
にしてもノリいいな観客。

そしてFear,and Loathing in Las Vegasの曲に乗せて、なんかとりあえずみんなわちゃわちゃして、みんな暴れまくった。ちゃんちゃん。


「ビッグになってまた会おうぜ」


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この二つの作品について、私があまり多く語ることはできません。
(かっこいい理由ではなくてVtuberファン的に)
ここから見えるのは、おそらくは映画に魅せられた学生たちが、青春の勢いそのままに、撮った作品です。どんな思い出も、時間がそれを懐かしい思い出にしてくれるものだと言います。
でも、時は残酷なもので、生活という現実の中でどんどん夢への道をあきらめる人もいる。――だとすれば、今私がにじさんじで、まさに見せられているものは、奇跡にも近いのかもしれません。



一言だけ。

これまでずっと続けてくれてありがとうございました。

お二人の9年間の苦闘に敬意を示します。


自分のことを愛せ。子どもの時に映写室を愛したように。

『ニュー・シネマ・パラダイス』


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