無料の広告ブロックアプリAdGuardのインストールと使い方【スマホ向け】
iOS(iPhone/iPad)でもAndroidでも、ブラウザで表示される広告のほとんどをブロックすることができるアプリ『AdGuard』について解説します。
* Android版は、他のネイティブアプリの広告も非表示にすることができます。
【インストール】
・iOSの場合
AppleのApp Storeから『AdGuard ー Safariでしっかり広告ブロック』をインストール。
・Androidの場合
AdGuard公式サイトから.APKファイルを直接ダウンロードし、そのファイルをタップしてインストール(サイドローディング)。
* Google Playにはありません。
・初期設定
基本的に、画面の指示に従ってタップしていくだけです。
全てOKにしましょう(詳しいことは後で解説します)。
・完了
これだけでネイティブアプリやブラウザのウェブページで表示される広告の大半が自動的にブロックされるようになります。
普通に使う分には、特に設定を変える必要はありません。
【解説】
・安全性
AdGuardはきちんとした法人が開発・提供しているアプリです。
AdGuard社は昔からある企業ですでに創業から10年以上の歴史があり、広告ブロックだけでなくVPN(下記で解説)などのサービスも提供しています。
アプリ自体もオープンソースで中身が公開されており、誰でもその内容ををチェックしたり再開発したりすることができます。
オープンソースとは、プログラムの中身であるソースコードが著作権的に正式に公開されているもののことです。
自動車で言えば、その設計図と製造方法が一般に公開されているのと同じことです。
オープンソースの場合、指定された規約さえ守れば誰でもそれを利用することができます。
つまり、それだけ透明性が高いということです。
Chromeなどブラウザ向けの拡張機能(アドオン)の中には問題のあるものも過去に存在しましたが、このAdGuardは上記の理由から比較的信頼性が高いと思われます。
・VPNとは?
VPNとはVirtual Private Networkの略で、その名の通り外部に開かれていない閉じた内部ネットワーク(privatenetwork)をソフトウェアを使って仮想的(virtual)に構築するものです。
具体的には、ユーザー端末からのネットアクセスをVPNがいったん受け取り、そこを通して改めて外部へ発信されるため、情報の秘匿性が非常に高く、セキュリティの確保やプライバシー保護に役立ちます。
・ローカルVPNとは?
VPNは通常、サーバー側で構築されますが、これをユーザーの端末内で使えるようにしたものです。
これにより、余計な外部通信をすることなくVPNの機能のメリットだけ享受することができます。
AdGuardではネットへのアクセスをこのローカルVPNをいったん通すことによって通信の内容をチェックし、広告などの余計な通信を遮断する仕組みになっています。
・HTTPS通信の認証・証明書とは?
Webの通信はHTTPという規格に基づいて行われますが、それを暗号化技術を用いて安全に行われるようにしたのがHTTPSです。
このHTTPS通信には証明書が必要なため、AdGuardの初期化時に証明書のインストールも行われます。
現在では大半のネット通信がHTTPSで行われているので、これを導入しないとあまり機能しません。それでAdGuard側は導入しないことを「非推奨」としているのです(裏を返せば必須ということです)。
・なぜGooglePlayに置いてない?
ストアの規約に反するためです。
Googleはいろいろな製品・サービスをリリースしていますが、本業はあくまで広告事業であり、だからこそそれに悪影響を与えるようなアプリの登録を禁止しているのです。
今、世界中で議論されている独占の問題がここにも出ています。企業だけでなくユーザーも気が付かないうちに、大企業の恣意的な判断に振り回されているともいえます。
・本当に無料?
基本機能は無料です。
ただし、一部の機能は有料のサブスクで提供されており、これがAdGuard社の収入源のようです。
それでも普通に使う分には、無料のままでもほとんど問題ありません。
・本当に広告ブロックしてくれるの?
各Webサイトはもちろん、テレビ番組配信のTVerや、最近広告ブロック対策(アンチ広告ブロック)を強化しているYouTubeでも有効です。
ブラウザ版(ウェブ版)であるか、ネイティブアプリ版であるかは問いません。
・なぜ広告ブロックをする必要があるの?
単に広告が邪魔なだけでなく、問題のある内容やプライバシー面で懸念があるためです。
現在、大半の広告業者はユーザーの行動履歴を自動的に追跡する「トラッキング」を行っています。
業者側は個人を特定するようなことはやっていないと主張していますが、実質的にそれをやろうと思えばできてしまうことから、今、世界的に問題視されています。
また、広告による子供たちへの悪影響の問題もあります。
本来ならOSレベルで対処すべきことですが、今のところのそういった機能はないので自衛するしかありません。
無料版のAdGuardでは基本的なトラッキング対策機能しかないようですが、原因となっている広告を消すことで十分効果があるでしょう。
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