俺とFEZ(番外編)
番外編だ。
本編のほうで書けなかったエピソードを紹介する。
以前の記事も読んでくれ。
さて、番外編を書いていくぞ。
・番外編(1) オフラインイベント
俺がE鯖カセドリアでプレイし始めてから1~2ヶ月くらいの時期だろうか。
千葉の幕張でFEZ初のオフラインイベントが開催された。
幕張といっても会場はメッセじゃない。メッセではその日は東京ゲームショウをやってた。
FEZのイベント会場は、なんかのホテルの宴会場みたいなところだった。せいぜい200人くらいしか入れないような狭い会場だったな。
調べたら過去の記事がまだ残ってたんでリンクを貼っておく。
会場には当時まだ未実装の「闘技場」を試遊できるコーナーがあったり、入場特典でゲーム内アイテムのシリアルコードを配ったりしていた気がするが、あまり覚えていない。
印象に残ってるのは、俺が入場の待機列に並んでいたときの出来事だ。
前に並んでる二人組が「なあ…最近うちの国にれいのひとってヤツが来たじゃん、お前どう思う?」
「ああ…あの人ねぇ~、う~ん…まあ俺はああいう人もアリだと思うけど、苦手な人は多いよな…」
とかいう会話を始めたのだ。
「こ、こいつらEカセやんけ!しかも俺のウワサ話!き、気まず~~!」
とめっちゃ焦ったね。
そのままだと悪口言われそうだったんで、「あの!すいません!僕がれいのひとなんですけど!いつもご迷惑おかけしてます!」ってこっちから話しかけた。
二人とも驚いてたけどなんだかんだで一緒に会場を回ってくれた。いい人たちだった。ちょっと笑顔がぎこちなかった気がするけど多分気のせいだと思う。
幕張のオフラインイベントといえば、草弓くんと初めて会ったのもこのときだったな。
せっかくだし草弓くんとのフェイトエピソード(馴れ初め)も書いておこう。
・番外編(2) 草弓との出会い
草弓といえば我々の世代のFEZ民では一番の有名人だが、当時の俺の認識としては「B鯖ゲブランドのちょっと変な人」くらいなもんで、おそらく向こうも俺のことを「B鯖ネツァワルのちょっと変な人」と認識していたんじゃないだろうか。
ゲブとネツは間にカセを挟んでいるので、普段はあんまり絡みがなかったんだよな。
当時のFEZにはゲームのアカウントでログインして日記を書けるFEZ-SNSというものがあって、草弓はFEZ-SNSでは人気の、現代風に言えばインフルエンサーだった。
幕張のオフイベの前日にも「明日のオフイベ参加します!服装はリアルでもミミクリー装備でいきます!」と日記に書いていた。
ミミクリー装備というのはFEZの装備で、なんかギリースーツみたいなやつだ。
さすがにこれは冗談だろうと思っていたが、会場には服もカバンも全身が緑色のやべえ奴がいたので一発でわかった。
「もしかして草弓?」
「そうだけど」
「俺、例の人。空の鐘。わかる?」
「マジ?鐘さん?」
「そうそう。前に全チャで煽られたことあったよな」
「そうだっけ?」
草弓との初対面は、たしかそんな感じだった。
草弓という奴はちょっと変わった奴で、藤原竜也似のイケメンで大学ではストリートダンスのサークルに入っており、クラブでDJをやったりすることもあるという、カタログスペックだけ見ると陽キャのモテ男なのだが、
非常に残念なことにエロゲーやプリキュアを何よりも愛する筋金入りのオタクで、しかも当時はバキバキの童貞だった。
草弓については山のようにエピソードがあるので、また別の機会に書いていこうと思う。
今回は他にも書きたいフェイトエピソードがあるので、そちらを書く。
・番外編(3) 長門との出会い
E鯖カセドリアでプレイしていたある日、俺はゴブリンフォークというマップでゲブランドと戦っていた。
その戦場に、やたらと上手い動きをする短剣スカウトがいたのだ。
短剣スカウトというのは非常にテクニカルな職で、透明化して敵に近づくことができるが、見破られると敵からタコ殴りにされるというなかなか難しい職だ。
当時のFEZでは短剣スカウトの運用がいまいち理解されておらず、短剣といえば「透明になってウロウロしてるだけであんまり役に立たない職」みたいなイメージが強かった。
E鯖カセドリアでは「短剣スカウト排斥運動」みたいなのも起きていたくらいだ。
そんな中で、そのゴブリンフォークに居た短剣スカウトは一味違った。
他の短剣スカウトがよく使う「パニッシングストライク」という一発技の大ダメージスキルではなく、暗闇や行動阻害などの妨害スキルを大量にバラまいていくのだ。
特に俺のようなソーサラーにとっては「パワーブレイク」というスキルが厄介で、これを当てられると数十秒はまともに魔法が使えなくなってしまう。
そして何より、透明化→潜入→攻撃→逃亡のサイクルが非常に短いのだ。
理由は簡単で、とにかくコイツは逃げるのが上手い。下手な短剣スカウトは逃亡に失敗してキルされてしまったり大ダメージをもらったりするため復帰が遅くなりがちなのだが、それがない。
まるであらかじめいくつかの逃亡ルートを想定しているかのように、スルスルと逃げていく。
この短剣スカウトに、俺は大いに苦しめられた。
だが、俺だって下手じゃない。
何度か対応しているうちになんとなく相手のクセもわかってきたし、「パワーブレイク」をもらっても暗闇など他の妨害スキルをもらわなければ反撃することは可能だ。
そうして約30分間、俺はこの短剣スカウトと激戦を繰り広げ…
終わってみると、その戦場のダメージランキング1位が俺で、短剣スカウトが2位だった。
「なかなかやるな」
俺は目の前の短剣スカウトに話しかけた。
「お前もやるじゃん」
短剣スカウトが言った。
こうして俺はこの短剣スカウト、E鯖ゲブランドの長門と知り合ったのだ。
このとき、長門くんは高校生。
彼が3浪し、俺の大学の後輩になるのは、まだまだ先の話だ。
次回に続く!!
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