ライフストーリー1~孤独と弱さ
少し記憶をさかのぼると自分は生まれた時からとても弱い存在だった。
いつも寝てばかりで、病弱で世の中みんなが普通にやることは何もできなかった。
周りは強い人や成功者ばかりで、説教されたり、求めてないアドバイスをしてきたり、私はただありのままの自分でいたかった、そして愛されたかった、優しくされたかった。
子供の頃は音楽が大好きで、何時間でもやることが苦痛ではなく、逆に人といるのが嫌で音楽は私の心の癒しの場で一番ありのままの自分でいられる場所だった。歌、踊り、楽器を弾く時間は私は誰よりも自由だと感じていたし、これだけは誰にも奪われることはないと信じていた。
学校では音楽で吹奏楽部にも励んで、先生達にも認められたものの、同期にはいつも嫉妬ばかりされたり、いじめにあうことも少なくなかった。
安心できる場所は家族だけだった。でも、その家族もその平和は長く続かなかった、やはりなぜ一番大事な家族でも傷つけるようなことができるのか人の行動が不思議でたまらなかった。力がない私は何もすることができなく、ただひっそり孤独を感じながら泣く日々も続いた。
それを誰かに相談してもそんな事でいちいち悩むな、世の中はこんなものだよ、強くなりなさいと説教されるばかりだった。あまりにも孤独感を味わってしまって、やはりこの世界では一人でいた方が平和なのかもしれないと思うようになった。
しかし、この世の中で一人で生きるのは難しいし、逃げるのもよくないと思い、それなら頑張ってもっと強くなってみようと一生懸命毎日をいきることを決意した。何も言われないように、強く振る舞う日々も続いた、そして酷いことやいちいち周りの悪意に反応しないように自分を磨いて行った。
周りに期待しないように、涙を出さないように一生懸命頑張ってみた。理性を保って、繊細な自分を無視していった。だんだんと周りの態度に反応しなくなったけれども、なぜか氷のように冷たい心を自分で作っていった。そういう大人も多く、彼らを真似をすればきっと今までのように傷つかないのではないかと思うようになった。それはそれで自分らしくないと思い、冷静さでありながらも人間らしい温かみのある心はなくさないようにした。
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