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海外移住1週間前に祖母が脳梗塞で入院した話
こんにちは😇
私はもうあと4日でタリンに行く予定なのですが、先週祖母が脳梗塞になり、急遽入院しました。新型コロナのせいで、面会には行けません。
祖母に最後会ったとき、私は泣いていました。
泣いていたのは、もう「頑張れ」と言われることに疲れたからです。
祖母にタリンに引っ越すことを報告したら、「頑張ってね」と言われました。「期待しているから」「小さい頃から頑張っている玲奈ちゃんしか知らないよ、これからも頑張れ」と言われました。
私はもう頑張りたくないと思いました。私はこれまで頑張りすぎました。小さい頃から必死に何者かになろうと、みんなに認められようと頑張ってきて、もう流石に疲れました。幸せになりたいのに、必死に足掻いても幸せになれなくて、どんどん辛くなるだけで、もう頑張りたくないと思いました。
「もうこれまで嫌なことしかなかったんだよ、もう頑張りたくない。だから私はエストニアに行くんだよ」と言う私。
「嫌だからって逃げるように行っちゃダメだよ、楽しみにして行かなきゃ」と言う祖母。
私は泣きました。
これまでの大変だったことが走馬灯のように蘇り、今までの自分が可哀想だとか、色々な気持ちでいっぱいになって、これまでの怒りの矛先を祖母にするしかなくて、泣きました。
涙が止まらなくなって、祖母と揉め、泣きながら大丈夫でもないのに「大丈夫だよ」と言いながら、祖母の家を出ました。
その2週間後、祖母は脳梗塞で入院しました。
調子は良くならないようで、入院も長引いて、予定していなかった手術もすることになりました。
私の最後の顔が泣き顔だったこと、祖母は覚えているのでしょうか。常に忙しくて自分勝手で頑固な祖母は、自分に都合の良いことしか覚えていないのではないかと思います。最後会った私が泣いていたことなんて、きっと覚えていないのではないかと思います。
でも私はずっと忘れられないのです。最後に祖母に会ったとき、怒りで泣いていたことを。なんで笑顔でさよならできなかったのかと、せめて目を合わせてさよならを言えばよかったと、後悔でいっぱいになってしまうのです。
祖母が退院するまで渡航を延期しようかと考えましたが、行くことにしました。ここで行かなかったら、一生行かない気がするからです。逆にこれでも行けるなら、どこへでも行ける気がするからです。
持病があっても、障害があっても、祖母が倒れて会えなくても、それでもエストニアに行けるのであれば、私はきっとどこへでも行けるはず。
祖母に不安だというメールをしたら、「不思議な国のアリスみたいに思いがけない未来があるよ」と言われました。
その数日前に友達に「鏡の国のアリスの白の女王みたい」と言われたばかりだったので、不思議の国のアリスに縁があるのだなと思いました(ちなみに白の女王は、未来に起こることに関してパニックを起こすことに忙しいキャラクターです)。
『不思議の国のアリス』の中で、アリスとチェシャ猫の間の会話がありました。
“Would you tell me, please, which way I ought to go from here?"
"That depends a good deal on where you want to get to."
"I don't much care where –"
"Then it doesn't matter which way you go.”
"- so long as I get SOMEWHERE."
"Oh, you're sure to do that, if you only walk long enough.”
「ねえ教えて、ここからどっちへ行ったらいいの?」
「それは、君がどこに行きたいかによるよ」
「特に気にしてな-」
「じゃあどの方向へ行こうと関係ないよ」
「-いの、どこかに辿り着けさえすれば」
「あぁ、それは確実だよ、ちゃんと十分歩けばね」
エストニアに行こうが、日本に残ろうが、関係ないのかもしれません。
けれど、私はエストニアに行きます。関係ないのであれば、尚更行こうと思いました。
…とベラベラと色々書いてしまいましたが、区役所とか税務署とかに行ったり、持っていく薬や下着を買ったりして過ごしています。その話はまた明日にでも書きます。
ではまた👋