かなしみが見せてくれる世界
自分の経験を振り返ってみた。
確かに、
誰かに心を開くには自分の脆さを認める段階があって、弱さを隠したい欲を下から潜るようにして初めて、心を通わせることができると思う。
この幸福は、若松さんの言う通り、悲しみの経験から始まる。
悲しみは”哀しみ”であり”愛しみ”。
日本人の心には、かなしみの感性と言えるようなものが息づいている。
私にも深い海の底に静かに沈んでいることしかできなかった時間があったけど、
このかなしみが見せてくれた景色があったことを、心の世界に信じられないほど多様な色合いを与えてくれたことを思い出したのでした。
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