《37通目》東京夢街
先生へ
先生は東京で、何を見て過ごすでしょうか。
何を感じるでしょうか、あるいは、漫然と歩くのでしょうか…。
私は東京に行ったことがありません。中学の修学旅行で九州に行ったっきり。沖縄県から出たことはただの一度です。だからちょっと、内地で過ごしてみたいと思うこともある。
自分は東京で少し暮らしてみたい。私ができるだけ若い時に。
分かりません。分んないけど。勝手な先入観を書かせてください。
私は自分の、まともじゃない部分をいくつか知っています。私はたぶん、ありのままの私をさらけ出したら、集団の中にひとり、浮いてしまう。それが怖い。
東京では、私のやばい部分より何倍もやばいものを武器に、必死に食っていこうとする人がいる。死ぬほどいる。死ぬ気になってとがる人が、多分いっぱいいる。だからきっと、私の若干とがってる部分も、余裕でそこに埋もれてくれるんじゃないかな、って、そんな気がするんです。
ちょっとした島社会では、「やばい、こいつ変なやつだ」って思われる部分はきっと。あの街では多分なんの変哲もない普通のことで。てかむしろ、ちょー地味なことで。
私は、目立とうとして、どんなに頑張っても、どんなに頑張っても、全然目立たないところで、一度は埋もれてみたい。やばいやつと出会ってみて、自分ってやばくないんだって思いたい。自分って人間は、結構普通で地味で、何ともないやつなんだなって思ってみたい。その証拠がほしい。そして確証が得られ次第、満足して帰ってきたい。
東京に、私はそんな夢を見ています。
大学生にもなって、夢の見すぎかなあ。でも一度は暮らしてみたいなあ。
田舎者の私には、あの街はまぶしく映る。
先生の目に、東京はどう映りますか…。
202411.23 ブラックフライデー期か、色々混むだろうな
れいん。