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社会人生活とラップバトル
今日は会社員時代の記憶について書こうと思います。つい最近までこんな感じでしたというのを書きます。どんだけ我慢してたんだろうってくらい、辛いことしか今は思い出せません。楽しいこともたくさんあったんですが。辛いイメージが先行してます。
さて、私はいつも色んなことを考えていて、頭の中がとっちらかっているのは昔からそうなんですが、社会人生活は思った時に思ったことが出来ない、要はしっかりしていなきゃいけなかったんで、結構しんどかったです。
例えば学生時代だと、授業がつまらなくても教科書に落書きとか出来てました。勉強できなくても、勉強できてない人もたくさんいたんで全然大丈夫でした。学生は未熟で当たり前と、先生にもそんな目で見られていたし、授業も一コマずつで一応区切りがあって、色んなところに意識を向けられていたので、とにかく割と平気だったように思います。
でも社会人になると、急にミスが許されなくなる世界になりました。それに随分苦しみました。ミスが許されなくなるどころか、成果まで上げろっていうんですからサバイバルです。親に守られて生きてきたんで、サバイバル経験がありませんでした。新卒のころとか食欲もわかず栄養足りてなくて爪とかボロボロでした。
なんか不思議だったのは、お金を稼ぐにあたって「こうすべき」「こうであるべき」という義務みたいなことを教えてくれる人はいたのですが、その理由や道理、社会の仕組みみたいなことを教えてくれる先輩が私の周りにはいませんでした。
もちろん自分で考えてましたが、最初はわからなすぎて本当に毎日混乱してました。理由がわからないことで怒られたりすると、私はダメな人間なんだということになりますから、負の連鎖が生まれまくっていきます。
それでも20代のうちは、当時の彼氏だった辰徳くんに夢中でしたし、どんな風におしゃれしようかしらとか、次は何をしようかしらとかで、自分の意識が分散されていくので、最近よりは生き生きしていたようにも思います。大学の友達とも頻繁に連絡を取っていたので、誰かの家に行って好きなアーティストのMVを見てあれやこれや言ったりとか、学生の延長のような時間があったことも救いでした。私の友達はみんなカワイイんで、カワイイ女の子たちと一緒にいるのは最高でした。
で、問題は30代でした。仕事の経験もそれなりになってきたはずなのに、成果を出せない自分が無価値なんじゃないか、子供を産めない自分は失格なんじゃないか、という少しやばめなゾーンに入っていきました。隣を見ると辰徳も大変そうです。周りの友達も大変そうですし、大学のノリも何だか違和感になってきて、友達と会う機会も少なくなっていきました。
会社では、自分がダメな奴とジャッジされるのがコワいので、人の行動も見張るようになっていきました。そうするともうヤバいです。人が失敗するのを見て安心したいのです。自分がヤバい奴じゃないかどうかを判断するために、人の行動を審査するようになっているのです。そしてややこしいのは、そんな人が周りにもいて、その人と裁判をしあうみたいな狂気の世界に入っていくのです。
表面上はニコニコ感じよくしていますが、心の中はラップバトルみたいな世界です。笑えたらいいんですが、笑えないくらいくだらない深刻なラップバトルです。そしてそんなクソラップバトルを心の中でずっと繰り広げているなんて他の人に知られたらヤバいので、誰にも悩みを話さなくなりました。黒人文化からラップが生まれたことも何だか察しがつきます。私も自分の中に生まれる怒りや矛盾みたいなものをラップしてたわけです。
ちなみに人前ではまともにラップはしたことなんてありません。DA PUMPの「ごきげんだぜ」のラップくらいしか挑戦したことのない純真無垢な少女だった私が、社会人になって心の中で怒りのラップをしてるんだから、相当ヤバいです。それも私のラップバトルはひとりでやってます。観客もいません。今思うと面白すぎますが、その時は真剣にラップしてました。
いつしかすれ違う人に急に怒られるんじゃないかと思って、犬の散歩中に動機がすることもありました。夜中もよく目が覚めていましたし、一度起きると考え事ばかりしてもう眠れません。
友達に会って近況を聞かれても、特に話すことが無いんです。「うんー、特に変わりないよ」とか言って、自分から話すことが無いので「〇〇ちゃんは?」とか言って人に話を振るんです。いつからか誰かに話すことが何も無い自分に気が付き始めます。それで、人から誘われない限り、出かけなくなりました。家で黙ってテレビ見てたんです。家事もしたくなかったんで、台所とかぐちゃぐちゃでした。犬が不憫なので、たまに掃除機はかけてました。
そんな時の私の癒しは海外ドラマを見ることでした。そのドラマに共通していた内容は、登場人物が私よりも大変そうな境遇にいるストーリーだったということです。自分より大変そうな人を見ることでしか癒されないんだからこれもかなりキテます。日本のドラマだと、自分のことに置き換えやすいので癒しになりません。だから異世界の海外ドラマがちょうど良いわけです。
24のジャックバウアーなんてもう大変すぎます。テロリストを24時間以内にやっつけなきゃいけないですから。ブレイキングバッドのホワイト先生は高校教師なのに麻薬界の風雲児として地元で旋風を巻き起こしてます。病んでる社会人はブレイキングバッドおすすめです。スピンオフのベターコールソールもおすすめです。私はあんなに素晴らしいドラマに出会ったことがありません。
さて、少し逸れましたが、私の社会人生活はこんな感じでした。30代やばかったです。安定した収入と自由、これは同時には手に入らないんですかね?本当に?今それを考えています。とりあえず安定した収入を手放したら自由が入ってきたので、どちらかは手に入れられるということはわかりました。
でも最近お会いした成人の方で、楽しそうに過ごしている人が数名いるんです。一体何なんでしょうか。そういう人たちからも何か気付いたことがあればこちらで発表していきます。あの人たちは一体どんな時空で生きているんだろ。とても興味あります。興味ありませんか?お金も持ってるのに何か楽しそうにしてます。
とりあえず今日はこのへんで。次回も楽しみにしていてください。最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございます。
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![わたべ れいこ / パーソナル キュレーター](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118949523/profile_f761e62a04dd86ae078492a29c74ba2a.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)