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おでガリ♪インド旅行記①IT産業都市と伝統文化と信仰〜しぜんのかがくep.36(3/8) ぼうさい豆知識~3.11から13年 陸前高田市~きずなの日

インド ハイデラバード

2024年1月末から2月初めに、インドのハイデラバード(テランガーナ州ハイデラバード県の都市)に行ってきました。今回はそこで感じた①「IT産業都市と伝統文化」②「生活(食など)と災害対策」③「インドの動植物と神話(災害)」などについてお伝えします。

ハイデラバードは、インドで4番目に人口の多い都市です。2011年のインド国勢調査によると、市域内の人口は690万人(インドは10年に一度国勢調査をしており、2021年はコロナで中止になったので、2011年の数字です)です。インド全体の人口は今14億人!(国連人口基金(UNFPA)の調査で14億2860万人)中国を越して世界最多です。

また、ハイデラバードは、IT産業が盛んで「HITEC CITY(Hyderabad Infomation Technology and Engineering Consultancy City)」という別名があります。2018年と2019年,2020年の世界131都市のうち「勢いのある都市ランキング(米不動産コンサルティング会社JLLが毎年発表しているCity Momentum Index(CMI)社会経済の活況を指数化し、世界でもっとも勢いのある都市をランク付け)」では、ハイデラバードが1位と2位にランクインしています(インドのバンガロールと競っています)。

日本からは約11時間かけてシンガポール・チャンギ空港の経由で到着。
まず空港に到着して車に乗車したのですが、道路に出てまずクラクションの音!
インドでは道路に車とバイクとオートリキシャーがいっぱい!いつも渋滞が起こっています。 

信号無視を見張るカメラ。車の間にオートバイ。オートバイの免許は本当に簡単に取れるそう。
車の前にオートバイが並ぶ。バスが動いているのに乗る人。インド政府は女性活躍推進も目指しているため、バスは女性のみ無料。
オートリキシャーに乗る人。狭いスペースに乗っている。

20年前にもインドを訪れたことがあるのですが、それとの違いは、ほぼ全員スマホを持っていることです。運転しながら電話(日本ではNGですね💦)、メール(WhatsApp、アメリカ発メタ∞社)、スマホカメラで撮影している風景は日本と一緒ですね。
インドのスマートフォン普及率は2022年時点で6.59億人(普及率46%)急速に拡大しているようです。これは2015年から始まっているモディ政権のもとインドの「デジタルインディア」構想による成果。国民の生活品質向上と経済成長を目的に、すべての国民にデジタルインフラを提供し、高速インターネットを整備することを目指しています。確かに、ホテルでもインターネットの接続はかなりスムーズでした。

また、現金のデジタル化・キャッシュレス化などを推進しているインドはモールなどで買い物するにも携帯電話番号が必ず必要(本人確認手段や不正防止だそうです)、QRコード決済は小さな店でも当たり前です。これもデジタル化の動きですね。

でも、不便なことも!動物園の小さな水族館に入るのにスマホアプリをダウンロードして、さらに支払いも携帯。なかなかうまくいかずに水族館の係のおじさんに聞いているところ。

QRコードで動物園入るのに1人10ルピー(1ルピー約1.8円)払うのに大変💦苦労して入った水族館はカープ(日本の鯉)ばかりでした。

JAPANS KOI CARPと書かれていました。
(左)高級マンション(右)銀行や大企業が入る大きなビル。
企業ビル
建設途中のビルと高架道路。この道路は日本の企業が建設サポートしているようです。
夜の街は結構きらびやか

インドは人件費の安さと英語が公用語でもあることから、電車などのインフラ整備や、IT化にも日本の技術が使われているそうですよ(NECサイト参照)。IT企業はApple社も入り、Google、Microsoft、IBM、AdobeのCEOはすべてインド人だそうです。ハイデラバードの街は建設途中のビルがたくさんあり、高級マンションも乱立していました(日本円で3000〜4000万のマンションだそうです)。インドはITバブルでこれからの成長が期待されますね。

あとは多様な言語や多様な人々がいる国だと思いました。インドは多様な言語があり、インド人同士でも住んできる地域が離れていると、お互い言語が通じないので英語またはヒンディー語が公用語になっているそうです。私が行ったハイデラバードは、テルグ語でした。

インドのお札、10ルピー(日本円で約18円)英語とヒンディー語。お札にメモ書きは当たり前。
15のインドの言語がお札に書かれている。

成長というとやはり人口の多さは強みだと思います。いつ外を見ても人が溢れています。インドの平均年齢(年齢中央値)は28歳。少子高齢化は無縁。2048年まで人口上昇が続く(国際連合「World Population Prospects 2022」)のだそうです。ちなみに日本は平均年齢は48.7歳です。

インドはヒンドゥー教徒が一番多く、次にイスラム教、キリスト教が続く。仏教誕生の地ではあるが、仏教徒は人口の1%にも満たないくらい少ない。
ヤギを連れている人。のら犬も多い。夜9時ごろにも人がいっぱい。
外には飲食屋台が。オープンスペースでいつも賑わっている。

ぼうさい豆知識〜3.11から13年 陸前高田市~きずなの日

平成23年(2011)3月11日午後2時46分ごろ、東北地方の三陸沖でマグニチュード9.0の地震が発生しました。「東北地方太平洋沖地震」です。
この地震で大きな津波が発生し、東北沿岸は大きな被害となったのですが、特に岩手県陸前高田市は津波浸水高が17.6mにもなり、街がほとんど飲み込まれてしまうくらいの被害に遭いました。

震災による死者行方不明者は1,808人(人口当時24,246人)。特に市の職員の4分の1(111人)が犠牲になり、被災した人々の支援や街を復旧する仕事がまったくできなくなりました。
名古屋市は、東日本大震災により被災した岩手県陸前高田市へ様々な分野の専門的な職員を陸前高田市へ派遣し、市役所の仕事を丸ごと支援する「行政丸ごと支援」をしてきました。これは全国初の取り組みです。それをきっかけに、平成26年10月に両市の間で友好都市協定を締結し、様々な分野で交流をしてきました。

陸前高田市では、校舎が被災したり体育館が避難所になってり校庭やグラウンドなど仮設住宅が建てられ、子供たちは不自由な環境で学校生活をおくり、修学旅行にも行けなくなりました。そこで、陸前高田市の子どもたちを名古屋市へ招待するプロジェクトが発足し、市民や企業などの寄付金により5校420名の子どもたちが名古屋市で職場体験や観光をすることができました。名古屋市と陸前高田市の教育委員会は「絆協定」を結び、今では両市の子どもたち(中学生)が互いに訪ね合い交流する活動として今でも続いています。
子どもたちの中には、名古屋市の支援で名古屋市立大学看護学部に進み、看護師になった人もいます。

東日本大震災から10年の節目にあたる令和3年には、両市の友好の証、交流のシンボルとして陸前高田市から名古屋市へ「奇跡の一本松」の後継樹(枝から接ぎ木して作ったクローン)が贈呈され、3月23日に東山動植物園に植樹されたこと。」また、名古屋市職員が震災直後、初めて陸前高田市に赴き、「丸ごと支援」の契機となった特別な日を記念して、名古屋市では、毎年3月23日を「絆の日」と定めています。今年も23日土曜日に名古屋市内でイベントが計画されていますよ。

※東日本大震災で発生した大津波で、350年にわたって植林した約7万本あるといわれた日本百景ともいわれた名勝“高田松原”の松は、1本を残して全て姿を消しました。唯一、残った奇跡の一本松も、海水に10時間以上漬かったため根腐れを起こし、枯死ししてしまいましたが、今は防腐処理をして枝や葉は樹脂で再現し、モニュメントとしてよみがえっています。令和3年にボランティアの人々の手で高田松原の松は4万本の植樹が完了しました。

芸術分野の交流や、物品販売、防災団体の視察交流は今も続いています。また、高田松原津波復興祈念公園には、震災遺構が昨年2023年に整備されました。以下の震災遺構がみられます。

  • タピック45(旧道の駅高田松原)

  • 気仙中学校

  • 奇跡の一本松

  • 陸前高田ユースホステル

  • 下宿定住促進住宅(市営住宅)

以下の災害伝承ミュージアムの見学も合わせてどうぞ。町の観光や食の楽しみも忘れずに!(陸前高田市はホタテとワカメが有名だそうです)

⭐️Podcast本編はこちら↓宜しければお聴きください♪
神田沙織 がりれでぃ スピンオフ
ナチュラル・サイエンス・ラボ
しぜんのかがく


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